スペイン岬の謎 (創元推理文庫 104-13)

  • 東京創元社
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感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (438ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488104139

感想・レビュー・書評

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  • 創元推理文庫版のチャイナ橙が手に入らず、先にこちらを読了。
    一定の水準は保たれており、面白いのは確かなのだが、他の国名シリーズと比べると少し見劣りする。

    マーコの脅迫、それに怯える女たちというサブストーリーにも重点が置かれているのは作風の変化とも言えるだろう。
    そこに文句などあるはずもないだが、推理の部分は少し薄く感じる。(頁数のことではない)
    "全裸"というのが焦点になるのは当然なのだが、
    ①衣服の内容物のため
    ②遺体の身元を隠すため
    ③犯人の身元を隠すため
    ④衣服についた血液を隠すため
    ⑤衣類として欲しかったから
    というのは少し甘いのではないだろうか。
    例えば「濡れたのを隠すため」とか。
    といっても1時間遅れたから奪わざるを得なくなったという真相は面白いし、あとがきも良い。

    もう少し推理、論理の部分にも重点を置いて欲しかったが、悪くはない作品といったところ。

  • 国名シリーズ9作目です。
    間違えられた誘拐事件が発生する事から物語は始まります。
    ローザの叔父デイヴィッドはマーコと間違えられて誘拐されます。
    そんな中、スペイン岬の突端にある別荘の海辺でジゴロの裸の死体が発見されます。
    奇怪な事に死体はマントを羽織ってはいたものの中は真っ裸なのです。
    事件発生当時、問題のゴッドフリー家にはいずれも一癖ありげな客達が招待されていて、さらに3人の未知の人物までもが加わっていたのです。
    こうなると誰もが怪しく見えてきます。
    3人もの未知の人物が集っている理由が事件に重要な関わりを持っているとエラリーは推理します。
    もう1つの問題は犯人が被害者をなぜ裸にしたかという事です。
    この謎が解ければ犯人も分かるのです。

  • スペイン岬と呼ばれる別荘で発見された真っ裸の男の死体。ちゃんと納得の内容でスッキリした。
    やたらマントに拘るのにも、納得出来た。

  • 2023/06/02

  • 沈黙の結果。さもありなん。
    劇的な登場はちょっと面白かった。

  • 休暇のバカンスに興じようとするエラリーを巻き込んだ事件は著者も自賛する不可解な難事件だった。
    意味深な間違い誘拐
    裸体にマントだけ身につけた死体
    面識のない招待客...。
    崖っぷちの波乱が殺人を必要としていた。
    エラリーの誤算、犯人の失策とは。

    誉れ高きエラリー・クイーンの国名シリーズ9作目。

  • 中学生の頃読んでいるはずなんだけど、例によってこれもほとんど忘れていたので初読のようなもの。
    とはいえ、最大の謎は覚えていたから、なんとなく犯人はあの人だろうなあというのは見当がついてしまっちゃった。

    まあいい。にもかかわらず、最後の謎解きシーンは息を飲んだ。
    クイーンの筆力のなせる技である。

  • (1986.08.17読了)(1979.11.18購入)
    *解説目録より*
    スペイン岬と呼ばれる花崗岩塊の突端にある別荘の浜辺で発見されたジゴロの裸の死体。この家にはいずれも一癖ある客が招待され、三人の未知の人物が加わっていたらしい。被害者はなぜ裸になっていたか? 魅惑的で、常軌を逸していて、不可解な謎だらけの事件、と作者が自賛するこの難事件に対決するエラリーの精緻きわまる推理。

    ☆E.クイーンの本(既読)
    「Xの悲劇」E.クイーン著・大久保康雄訳、新潮文庫、1958.10.30
    「Yの悲劇」E.クイーン著・大久保康雄訳、新潮文庫、1958.11.15
    「Zの悲劇」E.クイーン著・横尾定理訳、新潮文庫、1959.10.20
    「レーン最後の事件」E.クイーン著・鮎川信夫訳、創元推理文庫、1959.11.13
    「ローマ帽子の謎」E.クイーン著・井上勇訳、創元推理文庫、1960.12.02
    「アメリカ銃の謎」E.クイーン著・井上勇訳、創元推理文庫、1961.04.14

  • 裸の死体が!おっ!あ・・・なんだ・・・男か・・・orz

  • 鮮やかなんだけど、死体の状況を見ると「これなんのギャグだ」と思いたくなる(笑)

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著者プロフィール

エラリー・クイーン。フレデリック・ダネイとマンフレッド・B・リーの合作ペンネーム。従兄弟同士で、ともにニューヨーク、ブルックリン生まれ。1929年『ローマ帽子の謎』で作家としてデビュー。ラジオドラマの脚本家やアンソロジストとしても活躍。主な代表作に『ギリシア館の謎(32)、『エジプト十字架の謎』(32)の〈国名シリーズ〉や、『Xの悲劇』(32)に始まる〈レーン四部作〉などがある。また編集者として「エラリー・クイーンズ・ミステリ・マガジン」を編集、刊行した。

「2021年 『消える魔術師の冒険 聴取者への挑戦Ⅳ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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