雲なす証言 (創元推理文庫)

  • 東京創元社
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感想 : 34
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  • Amazon.co.jp ・本 (389ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488183035

感想・レビュー・書評

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  • ピーター卿の兄公爵が妹の婚約者の殺人容疑で逮捕される。またもや親友パーカー警部と共に捜査するピーター卿、今回は二度も危険な目に。前回同様やっぱりバンター大活躍。素敵なお母様や妹の恋愛話などこの家族楽しい。相変わらず饒舌。

    • あやごぜさん
      111108さん♪

      こちらはシリーズ2作目ということですね。
      “やっぱりバンター大活躍”←おおっ期待通り!
      この巻も面白そうで、私...
      111108さん♪

      こちらはシリーズ2作目ということですね。
      “やっぱりバンター大活躍”←おおっ期待通り!
      この巻も面白そうで、私も早く読みたくなってきました(^^♪



      2024/02/12
    • 111108さん
      あやごぜさん♪

      そうなんです!バンターいなければ、ピーター卿はもう何度も死んでますよ!今回はお母様の手強さも前作以上なのでそこもお楽しみく...
      あやごぜさん♪

      そうなんです!バンターいなければ、ピーター卿はもう何度も死んでますよ!今回はお母様の手強さも前作以上なのでそこもお楽しみください(^^)
      2024/02/12
  • シリーズ第二弾。

    ピーター卿の兄・ジェラルドが、妹・メアリの婚約者のキャスカートを殺害した容疑で逮捕されてしまいます。
    旅行先のコルシカでその事を知ったピーター卿は、イギリスへ取って返し、現場となったリドルズデール荘へと駆け付けますが、ジェラルドは無実を主張するものの犯行があった夜の自身の行動にだんまりを決め込み、メアリも嘘の証言をしている様子で・・・。

    さて、家族の危機に嬉々として(キキにキキとして・・あ、スミマセン)調査に乗り出したピーター卿ですが、今回事件の裏には、関係者それぞれが抱える秘密があり、まぁ所謂“痴情の縺れ”ということなのですが、それだけに公にしたくないという思いが彼らに口を噤ませて、事件を面倒くさくしている訳でして・・。
    件の夜に一体何があったのか、フットワークが異常に軽いピーター卿with“出来杉”従僕バンターが、東奔西走して真相を追っていく展開です。
    それにしても今回のピーター卿は、貴族とは思えないほど体を張っていて、もう命がけ。
    ピストルで撃たれるわ、濃霧にまかれて底なし沼にはまるわ、悪天候の中飛行機で大西洋横断するわ・・てか、沼では死にかけていますからね。
    本人が楽しそうなので良いですけど、結構ピーター卿ってタフですよね~。
    そして勿論、我らがスーパー従僕・バンターのナイスアシストも光っておりますよ!
    で、話が進むにつれてジェラルドやメアリの秘密がわかってきて、終盤ではピーター卿が命がけでアメリカから持ち帰ってきたキャスカートの手紙が決定打となります。
    今回、真相解明を担当したのが、無駄口の多いピーター卿ではなく、(裁判の席ということもあって)弁護士のビッグズだったので、“あの夜の真相”(憶測も含め)が、うまいことまとめられていたと思います。彼の最後の台詞もキマッってましたね。
    ラスト間際に、狂犬のような“あの男”がとんでも行動に出たのは驚きでしたが、結果彼のDVに悩まされていた夫人が解放されて良かったです。
    あ、DV夫で思い出しましたが、メアリの男運の悪さも大概だな・・と。
    元カレといい殺された婚約者といい、“はい!ダメんず発見!”って感じです。
    メアリには、お兄ちゃん(ピーター卿)のお友達の某警部に目を向けてほしいのですけどね~。

    • 111108さん
      あやごぜさん♪

      またこちらでもダメんず発見!さすがです(≧∀≦)
      バンター本当に命の恩人ですよね。確かにピーター卿ある意味タフですね。

      ...
      あやごぜさん♪

      またこちらでもダメんず発見!さすがです(≧∀≦)
      バンター本当に命の恩人ですよね。確かにピーター卿ある意味タフですね。

      そして第二弾読了早いですね!という私も第三弾読みました♪なんか癖になるんですよね〜このシリーズ。癖あるキャラクターまた増えますし(๑˃̵ᴗ˂̵)
      2024/02/29
    • あやごぜさん
      111108さん。コメントありがとうございます♪

      はい!またまたダメんずを摘発してしまいました~。
      彼らにはバンターの爪の垢を煎じて...
      111108さん。コメントありがとうございます♪

      はい!またまたダメんずを摘発してしまいました~。
      彼らにはバンターの爪の垢を煎じて飲ませたいものです(* ̄m ̄)

      おおっ。111108さんも第三弾読まれたのですな。
      確かに、癖になるシリーズですよね~。
      “癖あるキャラクター”も気になります~(^^♪
      2024/02/29
    • 111108さん
      あやごぜさん♪

      本当、〝バンターの爪の垢煎じ飲ませたい〟人ばかりですね(*´-`)
      というか、ピーター卿、貴方もバンターに頼りすぎですよー...
      あやごぜさん♪

      本当、〝バンターの爪の垢煎じ飲ませたい〟人ばかりですね(*´-`)
      というか、ピーター卿、貴方もバンターに頼りすぎですよーと、この巻では言いたくなりました!
      2024/02/29
  • ドロシー・L・セイヤーズが生み出した名探偵ピーター・ウィムジイ卿のシリーズ第2作目です。

    ピーター卿は世の喧騒を離れ、いかなる情報も遮断された島でしばしの時を過ごしていた。
    そして休暇を終え、下界に戻ってきたピーター卿は、ホテルで執事のパンターが差し出した新聞をみて愕然とする。何と兄のデンヴァー公爵が妹のレディ・メアリの婚約者を射殺して逮捕されたというのだ!
    兄の無実を晴らし真相を究明するため、ピーター卿は再び事件へと立ち向かう・・・。

    今回は推理物というよりは感覚的には冒険物に近いといった印象かな。
    最初の頃は細かすぎる捜査をするにはしていたものの、全体としてはなぜその推理が導き出されたかピンとこないままに物語が進んでいったような感じがありました。
    始まりが衝撃的な出だしだったので、次にどんな推理で先に進んでいくのかと思いきや、ピーター卿を襲う様々な試練の方に目がいってしまい、さらに、あれっ?何でピーター卿はこんな局面になったんだっけ?と思うこともしばしばあって、次第に物語に入り込めなくなっていったような気がします。
    さらに、都合良く出てくるは出てくるはの証拠の品の数々に、えー!?あまりにもご都合的過ぎるんじゃ!?ということで、この辺りが古き良きクラシックミステリーというところなんでしょうかね?
    家族ネタに捜査シーンに加えて、恋愛やら冒険やら、果ては裁判シーンやらで、少し詰め込み過ぎてしまったのかもしれません。
    そして、たびたび訳者からの間違いの指摘の記載などもあって、下調べが甘い、ちょっと杜撰な構成の印象も強くしてしまいました。

    このシリーズの魅力と特長としては、貴族探偵であるピーター卿の博識さに裏打ちされた引用とウィットに飛んだ会話なんですが、こちらは今回も健在で、むしろ日本人であるわれわれが会話を理解するのにややこしくなるほどだったと思います。
    そして、最後の法廷場面の証言と尋問の分かりにくさは、細かな部分を強調し過ぎて大きな流れを見損なうのに一役買っていたかもしれません。
    訳者解説ではこの当時のイギリスでは喜劇が流行っていたということで、当時の読者が喜びそうなネタが振りまかれていたようで、かなり時代に規定された作品だったのかもしれないですね。
    もともとがこのような背景と洒落がてんこ盛りで仕上がっている作品だったので、訳者の方はかなり苦労したんじゃないかなあ。(笑)
    かつてはドロシー・L・セイヤーズはアガサ・クリスティーと並び称される女流ミステリー作家であったようですが、こんなところがセイヤーズが読まれなくなり、クリスティーの人気が未だ衰えない理由であるような気がします。

    ラストに期待した、待ちに待ったひねりはついぞなく、えー!?そ、それはちょっと・・・。
    エンディングのバカ騒ぎは楽しかったですが、蛇足であったとも思います。
    第2作目ということで、事件端緒と大まかな構成のアイディアだけで、勢いで作ってしまったのかな・・・?

  • ピーター・ウィムジイ卿 長編2冊目
    セイヤーズの作品は、事件が発生するのが早いので、飽きっぽい私にはあっているようです。(「死体マダー?」と読みはじめるタチなので、なかなか事件が発生しないといらいらする)

    今回は、登場人物が偽証しまくるのでそれを解きほぐしていく様が見事。
    ミステリとして見た時に「ちょっとそれは・・・」という感想を持たれる方がいるのも判らなくはないが、私は良く練られた映画を観ているような印象を受けた。

    展開がハラハラできて、伏線が絡まってて、ちょこっとユーモアがあって、楽しけりゃ良いじゃん!ということで、この作品を読んでて10回ぐらい「くすっ」と笑うポイントがありました。
    このユーモアが大好きです。
    そして、バンター一家に一台欲しい・・・。

  • 貴族探偵ピーター卿シリーズの2冊目▲兄ジェラルドが殺人容疑で逮捕?それも被害者は妹メアリの婚約者!お家の大事に無実を証明すべく東奔西走することに▼黄昏の大英帝国で、政治信条・思考・行動様式がてんでバラバラな3人きょうだいによる大迷惑。ソヴィエト・クラブやインターナショナルが跋扈するそんな時代に、緋色と白貂を纏った貴族院議員を動員した大裁判。英国・大陸・新大陸と飛び回る。ピーター、パーカー、バンター3人による、偶然のたまものがなければどうなった。さすが勅選弁護士サー・インピィ・ビッグズ恐るべし(1926年)

  • セイヤーズの長編の特徴は(まだ特徴を語るほど読んでいないがまあ現時点での気づいた点という事で)発端の事件自体はシンプルなのだが、その事件の周辺に関わる些事や各関係者の行動についてそれぞれどういう意味があったのかを解明する事で実はこんな事件だったのだという予想以上に混迷した姿を見せる所にあると思う。実際『誰の死体?』は発端がシンプルすぎてどう発展していくのか不安だったのがあの名場面を含め、感嘆させられたストーリーだった。
    で、今回は中盤、ゴイルズあたりが登場する所は俄然乗ってきたのだが、最後には仮説の一つが淀みなく証明されたに過ぎなかったという結末がシンプルに収束したのが残念である。
    特に最後の最後で新しい、しかも登場人物表に載っていない重要人物が出てくるあたりは興醒めである。子供の世話で気が散った部分もあるが、これは平常でも変わらないだろう。
    また異常に引用文が多いのも物語の進行の妨げになると思うがどうだろうか?これって、これからずっとこの調子なんでしょうかねぇ?

  • 以前に読んだ本。再読だけど全く覚えてない(笑)でもやっぱりキャラクターが良い☆そして前作に比べて格段に翻訳が読みやすい。ストーリーとしてはちょっと盛り込み過ぎな気がしたけどやっぱりおもしろい☆解決もなかなか良いので大好きな作品。ピーターは色々ウザいけどなかなか家族思いです。ピーターの兄妹も、兄嫁もなかなか良い☆母のシニカルな面も好きだなぁ

  • 古典ですが、物語性、キャラクターの個性があり面白い。動機と不自然な証言のすり合わせがキーとなる

  • ミステリなだけじゃなく、コメディでロマンス。心地よく読める。

  • これは完全にトリックよりもドタバタを楽しむ小説。誰かマンガ化か映像化しませんかね。最後の裁判の所なんか見ものだと思うんだけどなー。って映像化はそう考えると難しすぎるかも?

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