犯罪 (創元推理文庫)

  • 550人登録
  • 3.72評価
    • (33)
    • (55)
    • (49)
    • (8)
    • (3)
  • 62レビュー
制作 : 酒寄 進一 
  • 東京創元社 (2015年4月3日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488186029

犯罪 (創元推理文庫)の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 弁護士がえがく、さまざまなかたちの犯罪。
    法をすり抜けるもの、我慢の限界に達しての犯罪など人間模様とともに一つ一つの事件を紹介している。

  • 弁護士の「私」が手がけた犯罪事件を描く、短編集。
    筆者自身も弁護士であり、事実を基にして書いたというだけあって、フィクションとは思えない内容だった。

    読み手を選ぶとは思うが、犯罪行為の悲惨さよりも、人間そのものへの愛しさや哀しさが胸に残る。

    犯罪は道を踏み外して起こるのではなく、人生の延長線上にあって、誰もが通り得るものなのだ。

    他の著作もぜひ読みたい。

  • 弁護士経験も豊富な作者による、短編集。ジャンルとしてはミステリーの領域なんだろうけど、謎解きというよりは犯罪心理を主題としたような掌編集。

    誤約が多かったらしいのだが、原文を知らない(知っていても読めない)身分としては、あまり気にならなかった。それはともかくも無駄を排した怜悧な文章がいかにもドイツ人らしいなと思えた。そういう文体でも暖かいドラマは表現できるし、余韻を残すのにも適している。下手に感情豊かに歌い上げる系の文体より、こっちの方が読んでいても心地よいなぁと思った。

    短い作品ばかりなので気軽に読めるが、短いながらも小説の醍醐味を味わえる。さすが本屋さん大賞受賞作だと思った。ヨーロッパのミステリーまだまだ奥が深いなぁ

  • フェーナー氏 ☆4 
    一生愛すると誓った妻を殺めた老医師 ドイツ人ならではの堅気を感じる

    タナタ氏の茶碗 ☆5 
    面白くて一気読み 映像で見てみたい ストーリーは単純だけどスピード良く読める ドイツ人から見た日本人ってどこか不気味(又はミステリアス)なんだろうか

    チェロ ☆4.5 
    姉が事故で障碍者になった弟にチェロを弾く

    ハリネズミ ☆1 
    かしこを隠している弟が兄の裁判で巧みに兄を助ける ただただつまらなかった

    幸運 ☆2 
    カレ&イリーナ イリーナの客で腹情死したデブの男をカレが始末するだけの話

    サマータイム ☆2 
    彼女が浮気していると勘違いした貧乏青年の話

    正当防衛 ☆1 
    殺し屋が不良青年二人に絡まれ殺害するが取り調べで一言も口を利かない だからなんやねんと言った話 
    ベルリンの治安の悪さと眼鏡が保険(プライベート保険)で買えるのはわかった

    緑 ☆2.5
    動物や人が、数字に見える青年 自分は「緑」なんだそうだ(数字ちゃうんかー!ww)

    刺 ☆5 グイグイ読んだ
    美術館の警備員 本来は6週間に一度のローテンションで持ち場交代するのだが事務員のミスで23年間配置転換されなかった 展示室内全部の長さを計測したり、来館する人たちを観察したりいろいろなことをして過ごすが彫刻「刺を抜く少年」の刺が気になってから少しづつ精神が崩壊していく 最後、警備員が破壊した残骸の修復作業をする女性 彼女の机上には京都で作られた古い仏陀の頭象が微笑んでいた… このほっこりした終わり方は好きだ 

    愛情 ☆2
    好きすぎて彼女の背中の肉を切っちゃった青年 悪気はないの…ただ好きだったから…って、痛いやろがー! パリ人肉事件(ウィキで読んだ 写真が…あかん、あの顔がまだ脳内にこびりついてる…マジキモイ)がちらっと出てくる

    エチオピアの男 ☆5 
    大河ドラマのようだった 

    面白いのとそうでないのとの落差が激しい でもその落差が面白かったりする

  • 著者は弁護士としても活躍するドイツ人。実際の事件に着想を得て、異様な犯罪の機微を描いた短編集。博物館の警備員として働く男が、「棘を抜く少年」という彫刻に魂を奪われ、棘が抜けたのかどうか気になって仕方がなくなる『棘』に、私も魅入られました。最終話の『エチオピアの男』には心を揺さぶられます。犯罪に走った人々の人生に触れる本作は全体的に暗く、えぐいシーンも結構ありますが、洗練された印象。

  • 11作品の中で「棘」が印象的。

  • 誰だって魔が差すことはあるだろう。
    タイトルからクライムミステリかと読み始めたが、良い意味で違っていた。
    冒頭にもある通り、罪を犯すか犯さないかは薄氷の上にいるかのように、わずかな違いしかないのだと。
    なぜその出来事は起こったのか、一見冷めていると言えるくらい淡々と経緯が表される中に、普通に生きていた人たちへの痛みが沈んでいた。

  • 「犯罪」というタイトルに、ミステリーやサスペンスを読んだ後の重苦しさをイメージしていたのだが、まったく違った。

    この短編に登場する人々は、普通に生きる誰よりも「人らしく」生きてしまった者たちだ。
    そのはかなさや切なさ、愚かさが、なんとも愛おしく思えてくるほどだ。

    弁護士である著者のフェルディナンド・フォン・シーラッハは、あくまでも冷静に、公平に、穏やかに、犯罪を犯してしまった者たちの姿を描き出している。

    貧困、親の影響、精神のアンバランス。。。
    さまざまな理由で犯罪を犯す人々がいる。

    厳しい守秘義務があるから、すべてはシーラッハの創作であることはわかっているが、その姿のリアルさに、今でもあの犯罪者たちがドイツに実在するような気がしてしまう。

    三つの文学賞を獲ったのもうなずける。
    「犯罪」というタイトルだが、登場人物は「ただの人間」。
    実にクオリティの高い人間ドラマである。

    なお、読んでいるうちに、登場する人物の母国が非ドイツ語圏外であることに気づいた。
    それが不自然でないほどドイツに移民が多いのなら、なるほど、現在のドイツ社会の不穏な空気も理解できなくはない。

  • いろいろな犯罪のことを弁護士の「私」が語る。
    面白かった!!!

  • 誰しもが、罪を犯すかもしれない。
    昨日までの「日常」と今日の「異常」はつながっている。

全62件中 1 - 10件を表示

フェルディナント・フォン・シーラッハの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
伊坂 幸太郎
ピエール ルメー...
米澤 穂信
又吉 直樹
西 加奈子
ジェイムズ・P・...
米澤 穂信
有効な右矢印 無効な右矢印

犯罪 (創元推理文庫)に関連する談話室の質問

犯罪 (創元推理文庫)を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

犯罪 (創元推理文庫)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

犯罪 (創元推理文庫)を本棚に「積読」で登録しているひと

犯罪 (創元推理文庫)の作品紹介

【本屋大賞翻訳小説部門第1位】一生愛しつづけると誓った妻を殺めた老医師。兄を救うため法廷中を騙そうとする犯罪者一家の末っ子。エチオピアの寒村を豊かにした、心やさしき銀行強盗。──魔に魅入られ、世界の不条理に翻弄される犯罪者たち。弁護士の著者が現実の事件に材を得て、異様な罪を犯した人間たちの真実を鮮やかに描き上げた珠玉の連作短篇集。2012年本屋大賞「翻訳小説部門」第1位に輝いた傑作! 解説=松山巖

犯罪 (創元推理文庫)の単行本

犯罪 (創元推理文庫)のKindle版

ツイートする