犯罪心理捜査官セバスチャン 下 (創元推理文庫)

  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (364ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488199043

作品紹介・あらすじ

被害者も証人もそして捜査陣も、みなそれぞれの秘密をかかえるなか、セバスチャン自身も実はある事情を隠して捜査に加わっていた。登場人物の強烈な個性が光る、新シリーズ。

感想・レビュー・書評

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  • 少年が心臓をえぐり取られ殺害された事件を追う。
    セバスチャンは自身の秘密を追うために昔一時期所属したことのあるチームに強引に復帰し、皆から疎まれる…

    人の心を読み解く技術に長ける主人公。
    普段は技術を女性を口説くためにフル活用する…(心の傷、欠落してるのはわかるが…コイツサイテーだな)

    事件自体も、登場人物のほとんどが抱える様々な秘密も最後まで二転三転読めない展開で読ませる。
    すぐ続編読みたい…(入手困難)

  • 殺された少年は以前に通っていた学校でいじめられ、転校していた。母親、友人、担任と証言を得るうちに変化していく少年の印象。一方、トラブルメーカーのセバスチャンが加わったことで、殺人捜査特別班には波紋が広がっていた。被害者も証人も捜査陣もみな秘密をかかえるなか、セバスチャン自身もある事情を隠して捜査に加わっていた。

    もっと早く読めばよかった。この後三作が翻訳されているようだ。

  • 面白く読み終われました☆

    地方の町で少年の遺体が発見され、たまたま故郷に帰っていたセバスチャン・ベリマンが10年ぶりに捜査に加わる。
    心理学者のセバスチャンは、かって国家刑事警察のプロファイラーだったのだ。
    女と見れば口説きにかかるセックス依存症で、事件関係者にも手を出してしまうという困った奴。
    見た目は意外に普通らしいけど、それが案外抵抗感をなくすのか‥? 上巻の表紙イラスト、内面をイラストにすればこっちだと思うよ。
    心理学の知識と経験を生かして、口説きながら反応を見てやり方を変えていくという。とんでもない男だけど、どうやるのか知りたい人もいるかも?(笑)

    少年ローゲルの発見に遅れをとった警察内部の事情もあり、特別班のチームの中にも人間臭い秘密がある。
    上巻ではセバスチャンが捜査に加わるのが遅いのと、表紙イラストや題名、軽妙な裏表紙の説明と、内容に少しズレを感じていました。

    後半にきて人間模様の展開がなかなか面白い濃さで、セバスチャンだけに頼らない展開、でも最後はさすがセバスチャンね、という満足感もあり。
    犯人になりかねない性格だから犯罪が理解できるというとんでもない男が抱えている心の傷も、仕事が出来る程度には癒えてきたのか‥?
    総合的な納得感と、傲岸なセバスチャンが最後に腰を抜かす一幕が笑えて、続きも知りたくなりますね☆

  • ミステリーは2度目が面白い。華々しく内容を忘れていたが登場人物についてはすでになじみなのでぐいぐい読めた。星5つに昇格。

  • 捜査関係者に次から次へと秘密があがってくる展開に引き込まれた。作者は読者にフェアなようで、終わりまで読んでから読み返しても整合性あるように、色々示唆的なことをちりばめている気がする。それだけに読み進める中で、こんな風かなと予想することが出来てしまい、サプライズが減ってしまい残念。

  • (下巻より)

    確かに身近にいたらセバスチャンにはイライラするかもしれないが、
    女性に振り回されたり、人間関係にうじうじする他の刑事や捜査官に比べたら、
    一晩限りで関係を終わらす態度や捜査方針にはっきり意見を言うのが、
    むしろすがすがしいくらい。

    そして面白かった。
    事件の展開もだが、
    捜査班内の人間関係が(最後の衝撃的な展開まで)
    バランス良く入っていることや、
    なんといっても、
    貧乏くじばかり引いている地元の警部の存在が面白かった。

    セバスチャンが、嘘をついていた少女に
    親やマスコミに言い訳できるように救いの手を差し伸べるところが、
    例え彼に腹黒い気持ちがあったとしても、
    かっこよかった。

  • セバスチャンのキャラが強烈。自己中心的で横暴でセックス狂。だが感情で目が曇らされないせいか、事件の本質を見極める鋭さがある。男子高校生が惨殺されるショッキングな事件の捜査に協力するが、捜査官たちの地道な捜査過程も丁寧に描かれていて、セバスチャンのキャラ頼みでないところに好感が持てる。事件そのものは、容疑者が浮かんでは消えという状況でつい読み進めてしまう。次回作も楽しみ。

  • そろそろかカテゴリーに「北欧ミステリー」を入れた方が良い気がしてきた…。このセバスチャン、いいキャラしてる。特捜部Qも個性的なキャラクター揃いだけど、この作品の登場キャラ全員いい感じにクセがある。捜査の過程もしっかり描かれているし、彼らの今後の活躍が待ち遠しい。
    引き続きシリーズの翻訳、お願いします!

  • 捜査関係者それぞれの秘密という小枝に迷い込みながら、最後の最後に一気にひっくり返された。どこか既視感を感じるなあと思ったら、著者の経歴を見て納得。引き込まれます。

    ただ逆にここまでそれぞれの描写をいれたことで、ある程度結末が読めてしまうのが残念。もう少し省いてもいいような…。あと最後の最後に主人公の性格がぶれてしまったことが個人的に気になりました。
    次作が楽しみです。

  • 二転三転する展開にひたすら翻弄されたまま、ラスト1ページでまたしても度肝を抜かれた。登場人物がたくさん出てくるが、彼らにはそれぞれの生活があって、暮らしがあって、社会があって、人生があって。事件によって一瞬重なった時間を多面的に描いていることで、1冊の本を読んだとは思えない程の充足感。早く2作目が読みたいです。

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