- Amazon.co.jp ・本 (341ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488248055
感想・レビュー・書評
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ティンカーズコーヴの主婦シリーズ第三弾。
今回はハロウィーンと放火のお話。
前作生まれた赤ちゃんはすくすく育っている模様。
しかし、
いかに家族が心配で家に戻りたいからといって、
病院を抜け出すのは非現実的じゃない?
前作までかくしゃくとしてた元図書館の司書さんが、
すっかり老いて、重大事故まで起こしてしまったのにはショックを受けた。
さすが、アメリカすぐに高齢者対策委員会がサービスを提供しにしてくれたけど。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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「ねえ、せめて、もうしばらくようすを見たら。この春トビーがリトルリーグをやめたいと言ったとき、やめさせなかったじゃないの。あのとき、あなたはあの子になんと言ったっけ?やめるのは負け犬だけだ、じゃなかった?」
「子供を持って一番困るのはそれなんだよな」そう言って、ビルがその朝初めてにやりとした。「言った言葉が、そのまま自分に返ってくる」 -
主婦探偵ルーシーシリーズ三作目。輸入コージーミステリ、結構いいかも。
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ルーシーはゾーイを出産し子育て中。近所で古い家ばかりを狙った放火が続き、そのせいで知人が焼死した。ルーシーは放火犯を捜し始める。夫のビルは歴史地区保存委員会のメンバーに選ばれるが、そのせいで脅迫を受けるハメになる。
話はあちらこちらに迷走しながら、何となく進んでいく。最後に犯人が判り、そういえば犯人がいたんだっけ、という感じの盛り上がり。 -
ルーシー・ストーンのシリーズ。
ミステリ・ファンで好奇心の強い4人の子持ちの主婦が主人公。
気軽に読めるミステリです。
ルーシーの4人目の子供も生まれて一ヶ月半になり、赤ちゃんとべったりと過ごす幸せな毎日。
ティンカーズコーヴの町の周辺で放火事件が相次ぎ、古い屋敷が全焼、女主人が発見された。
浮気していたらしい夫が怪しいのではと睨むルーシー。
一方、町の名物とも言える気丈な女性ミス・ティリーが高齢になって交通事故を起こすのを目撃、介護申請を手伝おうとします。
19世紀の町並みを保存しようという歴史委員会に参加を要請された夫のビル。
修復が専門の大工なので張り切るのですが~意外と難しい役目なのでした。
長男は反抗期に入りかけていて、人前では母と一緒になりたがらない。といった家族の変遷もありつつ。
ハロウィーンの準備や当日のいかにもアメリカらしいにぎわいが楽しい。
かぼちゃ畑に出向いて、大きなカボチャを選ぶと、これが高価なんですね。 -
ハロウィーンを間近に控えた街に連続放火事件が起こる。
友人の一人をその家事でなくした主人公が周りの制止をものともせずに、乳飲み子抱えて事件の真相解明へと突き進む。
…のはいいのだけれど、やはり生後間もない子供を抱えた主婦探偵というのは読んでいて気が気ではない。
所詮コージーだし、子供も主人公も取り返しのつかないことになる訳はないと分かっていても、やはりそこは…ねぇ…。
今回の読みどころはアメリカ人の「車の運転」に対する感覚。
子供にとっては大人の階段を一歩上ることであり、老人にとっては自立のための手段。
確かにあの広大な国土で生活するには車というのはなくてはならない手段だけれど、この本を読むとそれが如何ほど彼らにとって重要なのか、少しだけわかった様な気がする。
お約束で謎解きはおまけ程度。容疑者を怪しく見せるために張った伏線が回収できていない部分もちらほら。投げっぱなしは気になるタイプなので、どこかでちょっとでも触れて欲しかった。 -
これ、ジル・チャーチルの主婦探偵シリーズに似ている気がする。子だくさんで家事に追われて疲れたり、子どものことで頭を悩ましたりっていうのが。あと近所づきあいとか。元図書館司書で痴呆のはじまったミス・ティリーが気になる。人身事故起こしてあれで終わりなの? このシリーズ、いつもちょっと老いや死について考えさせられる気がするんだけれどそれもいい。全体のトーンはコージーらしく明るいんだけど。よく、コージーミステリの感想や書評で、「主人公が好奇心だけで捜査に首をつっこんで危ないめにあってバカだ」っていうのがあるけれど、わたしはいつもそういうのがいまひとつピンとこなくて。でも、はじめて、ああこういうことか!ってわかった気が。子どもと家事で手いっぱいなら、ほんと、首つっこむな、って思った。乳飲み子がいるのに自分になにかあったらどうするの!ってちょっと腹が立ったり。そういうところも含めておもしろかったんですが。もちろん次も読みます!