冬の生贄 下 (創元推理文庫)

  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (345ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488256043

作品紹介・あらすじ

次第に明らかになる被害者の悲惨な境遇、凄惨な過去。複雑に絡まりもつれ合う家族の愛憎。一つまた一つと明るみに出る過去の出来事。モーリーン・フォシュ・シリーズ開幕。

感想・レビュー・書評

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  • 雪深いさぶい中、木に吊るされた死体が見つかる。その捜査に上下巻ページ数かかるのか。無能な捜査官たち。こういう警察事件ものは、「うまく」事件を追う側の人間模様と、事件そのものの背景の両立がなされないと、ただ固有名詞を覚えるだけの作業になる。すごく無駄に女刑事の思考趣味考えが羅列し、少しも触発されなかった。色々社会的な問題を絡めたいのはわからんでもないが、機能しておらず、事件の解決の仕方もお粗末。変なメロドラマ。また表紙が一番良かった作品を読んじまった。

  • 犯人が捕まってめでたしめでたしではない結末である。リンショーピンは地球の歩き方にも掲載されていない町であろう。カールシュタットでさえも掲載されていなかったのである。

  • 女性作家の作品なので、警察サイドも容疑者サイドも比較的女性の登場人物が多め。スウェーデンの工業都市っぽい場所なので、家の中のインテリアや町の描き方の中に、日本や英米とはちょっと異なるものがあちこちに少し出で来るのが、いかにも北欧らしい雰囲気でいい感じ。これの次の作品も翻訳が出ている。

  • スウェーデンの静かな地方都市リンショーピンを舞台にした、女性刑事、モーリン・フォシュ。シリーズ1作目。初めは文章の調子に慣れない。現実の描写の合間合間に、短いイメージのように主人公の気持ちが書かれていて、区別しにくい。でも進めていくうちに、主人公の気持ちはどんどん饒舌になるし、意外にそれが事件へ近づくことにもなっている。何より、スウェーデンの冬の様子とか、春を待ち望む、普通の地方都市の人たちの暮らしが面白かった。

  • 新しく開拓した作家さんですが・・
    私とは合わないようです。
    とにかく暗い。暗いというより陰気な感じ。
    ミステリーだから、明るく楽しく♪なものでは
    ないでしょうが・・駄目でした。
    亡くなり死体となった男性の一人称も入り込めなかった。
    主人公や登場人物にもいまひとつ共感を持てるほど
    入り込めず・・
    事件には興味が沸き、どんな展開になるのだろうと
    期待し上巻をきっと途中から面白くなるのだと
    我慢?して読み、
    下巻からはミステリーらしくなり盛り上がってきて、
    事件も一応完結したようですが・・
    続きがあるようなないような感で中途半端でしっくりこない。
    続編があっても読まないと思います。

  • 視点が変わるし、刑事たちの私生活はどんどん入り込むし、いろいろな要素を盛り込み過ぎなのだけれど、読んでいてそれほど妨げにはならなかった。このシリーズ、次も読みます。

  • うーん。読み終わった後のがっかり感w
    散文的な文章が邪魔。
    これが齎すオカルトチックな効果がだだ滑り。
    裏表紙の内容紹介も、それ上巻のじゃね?って感じだし。
    小説だからってすべてをきっちりする必要はないと思っているんだけど、それにしてもこの中途半端さはなぁ。
    残念だけど、今ひとつ面白く思えなかった。

  • いつもの北欧ミステリー本と思って手に取ると
    ちょっと毛色が違ってて面食らいました。
    上巻を、モーリンのひとり語りにイライラしながら乗り越えると
    下巻は、ぐんぐん展開のスピードが上がって、
    いつもの北欧ミステリー本のペースだった気がします。
    読み終わって、ああ面白かった!と思える作品でした。

    個人的には、モーリンとゼケの印象が
    デンマークのドラマ「キリング2」の主役の二人
    サラ・ルンドとストランゲに被ってしまったおかげで
    読みやすかったというのもあるかも。

    最近のスウェーデンのドラマも小説も、
    移民問題がテーマのものが多いですね。

  • スウェーデン・ミステリと言えば、ヴァランダー・シリーズが有名だが、同じ国でも場所が変われば作品の雰囲気も随分違ってくる。だが、本シリーズはリピートしようとは思わない。

    木に吊るされた凄惨な死体という派手なスタートではあったが、読めば読むほどストーリーが停滞してる感覚が強くなる。警察ミステリではあるのだが、同様にドラマの割合も多い。視点の入れ替わりが多く、主人公以外にも、捜査メンバーのひとりひとりに至るまで、無関係と思える日常のエピソードを混ぜてくるので、飛ばし読みせざるを得なくなる。

    肝心の事件だが、進むほどに根っこの深さに気付かされる。親子や兄弟、家族の過去と現在にまたがる因果が描かれており、詩的な表現が良くも悪くも印象に残る。『湿地』と似ている気もするが、謎解きのアプローチは全く異なり、こちらはゆるゆる。平均レベルの北欧ミステリのむちゃ喰いはあまり良くないなと思う。寒さしか記憶に残らないもので。

  • なんとも表現し難い浮遊感、心がざわつく。

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