豊饒の地 上 (創元推理文庫 M ケ 1-3)

著者 : フェイ・ケラーマン 高橋恭美子

• 東京創元社 (1995年9月1日発売)

感想・レビュー・書評

[fattycatloverさんの感想 · 2020年7月18日]

デッカー刑事第三弾。

偶然に血まみれの赤ん坊を拾ってしまったデッカー。
家族は誰なのか、どうなったのかを探す一方、
戦友の女性暴行事件の真相を探る。
ニューヨークにいるリナの身にもいろいろ問題が。
でも、ロサンゼルスに会いに来てくれる。

デッカー刑事のベトナム戦争時代が徐々に明らかになるところが、
少々重い。

（下巻へ続く）

[rhodonさんの感想 · 2011年6月8日]

ピーター・デッカー＆リナ・ラザラス・シリーズ第3作。

前2作に比べてミステリの部分がきちんと描かれているため、読み応えがあった。一見なんの関係もないいくつかの事件やできごとが、互いに影響し合い、最後に集約されて解決に至っていく展開がいい。ピーターの壮絶な戦争体験の思い出が織りこまれることにより、ストーリーに厚みが出た。