- Amazon.co.jp ・本 (526ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488289041
作品紹介・あらすじ
医大生のバスチアンは、14世紀を疑似体験するサエクルムというゲームに参加するため、オーストリアの人里離れた森に到着した。そこでは携帯電話、消毒薬等ゲームの設定時代以降の物の持ち込みが禁止され、5日間中世の生活を送る。16人の若者が参加したが、メンバーの一部が失踪、主催者の携帯が紛失し外部と音信不通、閉じこめられた洞窟には大量の白骨と首のない死体が。彼らを次々に襲う想定外の事件は誰かが仕掛けた罠なのか? 実力派作家が贈る圧巻のサスペンス!
感想・レビュー・書評
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オーストリアの作家「ウルズラ・ポツナンスキ」の長篇ミステリ作品『古城ゲーム(原題:Saeculum)』を読みました。
『〈5〉のゲーム』に続き、「ウルズラ・ポツナンスキ」の作品です。
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医学生の「バスチアン」は、騎士や魔女になりきり14世紀の暮らしを疑似体験するゲームに参加するため、深い森に到着した。
そこでは懐中電灯や消毒薬などゲームの時代になかった物の持ち込みが禁止されている。
だが参加者が次々に謎の失踪を遂げ、主催者の携帯電話も紛失し外部と通信不能に。
さらに閉じこめられた洞(ほら)で大量の白骨死体を発見。想定外の出来事が彼らの心を蝕(むしば)んでいく。
訳者あとがき=「酒寄進一」
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先日読了した『〈5〉のゲーム』よりも1年前の2011年(平成23年)に刊行された作品… 『〈5〉のゲーム』と同様にゲームを絡めたミステリ、、、
本作では、14世紀を疑似体験するサエクルムというライブアクションロールプレイングゲーム(LARP)に参加することがきっかけになって事件に巻き込まれる展開でしたね… 現実世界で架空のキャラクターになりきってロールプレイングをおこなうLARPは、ドイツでは年間500を超すコンベンションが開かれるほど大人気のゲームなんだそうです。
医学生の「バスチアン・シュテッフェンベルク」は、ガールフレンドの「ザンドラ」に誘われて14世紀の暮らしを疑似体験するサエクルムというゲームに参加するため、オーストリアの人里離れた森に到着した… そこでは携帯電話、懐中電灯、消毒薬などゲームの時代になかった物の持ち込みが禁止され、5日間架空の騎士や魔女になりきる、、、
だが参加者がひとり、またひとりと謎の失踪を遂げ、主催者の携帯電話もなくなり外部と通信不能になってしまう… さらに嵐を避けて逃げ込んだ洞に閉じこめられ、奥に大量の白骨と首のない死体があるのを発見する。
想定外の出来事は何者かの仕業なのか… 閉ざされた空間で次第に追いつめられていく若者たち……。
心理サスペンスが愉しめ、最後には驚きの真相… という展開なのですが、、、
驚きの真相の伏線となるLARPのコンベンション「サエクルム("世紀"という意味のラテン語)」でのシーンがやたらと長く冗長でしたねー やや読み疲れしました… 半分くらいのボリュームでも十分なんじゃないかな。
見捨てられた婚外子による父親への復讐… 優遇された実子との葛藤… 扱っているテーマや、陰謀にLARPを利用するという展開は興味深いだけに、ちょっともったいない感じ、、、
本作品よりも後で描かれたということもあるんでしょうが… 『〈5〉のゲーム』の方が面白かったですね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
古城ゲームというタイトルを見て、勝手に城の中で何かの探索でもするのかというイメージを作っていました。でも内容は、とある森の中で、中世の時代にしかなかった物だけを使って、数日間を過ごすというゲームに参加したグループの話。謎の失踪や更に病気にや怪我人の発生と、次々に襲いかかる災いに追い詰められていく参加者たちの様子がリアル。極限に追い詰められていく中で、他人を犠牲にして自分を助けるか、そうでないのか、人間の行動って自分勝手だなぁ、自分だったらどうするかなぁと思いました。終盤は一応ミステリー仕立て。なんとなく予測はついたものの、それなりに楽しめました。
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14世紀になりきってゲームをしていたら、という設定だけで即買い。実のところ14世紀はあまり関係ない(文明の利器という点で、その後の展開の縛りにはなる)んだけど、最後まで面白く読んだ。
ただまあ、呪いとか祟りとかいうけど、いや14世紀の亡霊がほんとにいたとして、どう考えても現代の言葉と文字で実在する木片とか書かないでしょ、というところがちょっと残念かな。大体の展開は読めるんだけど、やはり最後まで意外性もあって、楽しかった。普通にライブアクションRPG楽しそう! -
ひたすら長いが大して面白くないっていう…
キャラがアレだし、いろいろ理解出来ない…
これはオーストリア版携帯小説レベルな⁇ -
あらすじとタイトルで期待してた印象では、もうちょっと重厚なホラーテイストか、もしくはクリスティみたいなサスペンス、もしくはコンゲーム的なのを期待していたんだけど、読んでみたらとてもライトな雰囲気の作品でした。映画的というか、海外ドラマ的というか、洋ゲー的というか、洋書のヤングアダルト系の棚に並びそうな雰囲気の作品ノリでした。まぁ、要はこてこてのミステリというよりエンタメ小説でしたね、ということで。
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久しぶりに一気読み。クローズドサークルもの、大好きな割に拍子抜けしちゃう作品が多いんだけど、これは満足できる一冊でした。
面白かったポイントを書こうとするとネタバレになりそうで難しいんだけど、中世のロールプレイングゲームサークルでコスチュームプレイをするという設定が新鮮だったし、無理のないクローズドな状況ですぐに物語に入り込めました。
中世の知識がほとんどなく、登場人物がどんな衣装だったのか想像できなかったのが残念。もしもの話だけど映像化したら見てみたいな。 -
創元メルマガの内容紹介を読んだときから気になっていた1冊。
紹介文ではもう少しホラー寄りの内容だという印象を受けたが、ストレートなサスペンス小説だった。終盤にはパニックものの要素もあり、最後まで飽きずに楽しめた。
『中世の生活をロールプレイする』という設定はユニーク。眼鏡まで没収されるというのはなかなかシビアだなぁ。 -
とんでもない話になってくかな思ったけど、意外にストレートで楽しめた。