- Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488405144
感想・レビュー・書評
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「作者が被害者で、犯人で、探偵」というのは、前作と同様に叙述トリックで、折原一なら何らかの手がかりを文中に残すと思う。本作は、それがないので、タネを明かされても、開き直っているように感じる(爽快感がない)。またもや二重構造になっているが、スーパーとポテトの活躍は劇中劇なの?このコンビは実在するの?起こっている出来事を含め、なんだかよくわからない。
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「作者=被害者=犯人=探偵」という困難な設定をどうやって成立させるのかが最大の見所ですが、とても良くで出来ていると思いました。
しかし、トリックやストーリーはややお粗末な感じでした。「死んだ人間が幽霊になって現れた」という謎が魅力的だっただけに残念です。 -
懐かしいなあ、というのが最初の印象。高校生くらいの時、こういうのをたくさん読んでいたような気がする。一番時間を感じるのがボキャブラリ。「ボイン」なんて言葉、まあ使わないよ。で、なんというか当時大人が考えていた(であろう)「今時の高校生」像っていうのが、今読むとものすごく恥ずかしい。それに理解を示すところのちょっと奥行きありげな大人たちも。たぶん、僕自身がここで描かれている高校生たちとだいたい同じ世代だからだろう。
ミステリとしては凡庸。密室が二つ出てくるけど、どうでもいいようなものだと思った。それよりも、「作者が犯人、作者が被害者、作者が探偵」という趣向が気になったけど、個人的にはがっくりした。思いつきであることは認めるんだけどね。
2008/5/19 -
「作者は被害者です。作者は犯人です。作者は探偵です。この作品は、そんな推理小説です」というキャッチフレーズがまさしくぴったりな作品。 新宿の爆発事故に巻き込まれた主人公の一人、牧薩次が、探偵コンビの相棒である可能キリコと、同じく事故の被害者である青年の実家に訪れた際に発生した奇妙な密室殺人事件を解決する。 可能キリコと牧薩次の掛け合いや、二人が動き回る東京の都会的な雰囲気に、大層憧れたものです。
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前回に引き続き、ややひねりのある構成。今回は作者が被害者で犯人で探偵、なんですって。どういうことなのかは、読めば分かります。
事件の謎はやっぱりシンプルめな印象だけれど、案外と騙されました。冒頭の寓話がラストで生きてくるのはいいなあ。 -
2004年6月28日読了
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「作者は、被害者です。作者は、犯人です。作者は、探偵です。この作品はそんな作品です。」
辻真先氏が贈る超ミステリ第二弾!!
悲しい結末に涙せよ!!