双頭の悪魔 (創元推理文庫) (創元推理文庫 M あ 2-3)

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 4627
感想 : 388
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  • Amazon.co.jp ・本 (698ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488414030

作品紹介・あらすじ

他人を寄せつけず奥深い山で芸術家たちが創作に没頭する木更村に迷い込んだまま、マリアが戻ってこない。救援に向かった英都大学推理研の一行は、大雨のなか木更村への潜入を図る。江神二郎は接触に成功するが、ほどなく橋が濁流に呑まれて交通が途絶。川の両側に分断された木更村の江神・マリアと夏森村のアリスたち、双方が殺人事件に巻き込まれ、各々の真相究明が始まる…。

感想・レビュー・書評

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  • 全然論理的な推理には基づいてないけど、今回は10分の1くらいは真相に辿り着けた気がする。シリーズを読み進めるうちに段々と主要人物のひととなりが分かって、一緒に謎に挑んでいる気分になってきた。

  • 事件に入るまでかなり長い。けど一気に謎が解けていくのは気持ち良い。注意深く読んでれば読者も謎が解ける様にはなってるが無理だった。

  • 初有栖川有栖さん。

    この本がシリーズものだということを知らなくて、最初は登場人物や背景があまり分からなかったんですけれど、すごくキャラ立ちしていて早速愛着がわきました。
    有栖さんご本人が出てくるの斬新!びっくりしました。

    700ページ弱の長編!
    なかなか事件が起きず、間延びしている印象がありました。
    事件起きたあとはスラスラ読み進められたんですけど、そこまでがすごく長く感じて退屈だった...

    とにかく文章表現が素敵だなと思いました。
    文めちゃくちゃ好きです!!綺麗!!!

    ミステリとしてはかなり難易度の高いものだったと思います。
    読者への挑戦が2回も出てきてテンション上がりました。
    え!ここまでで解けちゃうの!?全然わからん!!!の連続でした(笑)
    犯人と見当すら付かなくて、真相には到底辿り着けず。。。
    今まで読んだ読者挑戦系で1番難しかったです。実力不足だ...完敗

    正直、動機としては薄い気がしますし、都合よく事が進みすぎ感はありました。
    まあトリック重視でしょうから仕方の無い部分があると思いますが。
    考えるのとても楽しかったです!有栖さん小説のトリックをいつか自分で当てたいな!!!

  • 学生アリス3作目。
    600ページ以上の長編。
    二つの村での事件をアリス、マリアの視点で交互に進む。キャラクターが魅力的で楽しく読めた。

  • 有栖川有栖先生の本を読むのは2冊目。

    700ページ弱の長編だが、面白く読み通せた。

    江神やマリアなどのキャラクターも魅力的。

  • 正攻法の犯人あて本格ミステリの傑作。シリーズ3弾にして700ページに迫る大ボリューム。その中で「読者への挑戦」が3度も挿入されており全てが違うパターンでのアプローチされているのが凄い。加えて精緻でフェアなのがこのシリーズの良い点。犯人へと至る道標が分かりやすく示されている。それを如何に料理するかが読者への挑戦に繋がるのだが今作は絶妙なバランスとなっている。犯人あてに特化しているので物語は希薄となるのだが青春小説としての味もあり笑える部分もある。特に第3の「読者への挑戦」部分は一読の価値あり。

  • 川で隔てられた二つの集落で起こる殺人事件。クローズドサークルであり、フーダニットな作品。

    物語の緻密なプロットや犯人の特定手順が作品を魅力的底上げしている、気がする笑
    私は、挑戦状を叩きつけられるたびに、その前まで読み直して、考えるが、確定まで至らず、何回も読み直してしまい、読了まで時間がかかりました。

  • おもろかったーーー!!!
    長かったけどすいすい読めた。
    どんどん引き込まれていった。

  • 学生アリスシリーズ3作目。鉄板のクローズドサークル物。今回は読者への挑戦が3度もあり、読み応え十分でした。ちょっと「マリア」にメインに立ち回らせる場面が多くて、アリス好きには物足りないところもありましたが、でもやっぱりそれ以上に面白かったです。

  • 木更村と夏森村。
    二つの別々の村で起きた別々の事件。
    唯一繋がる橋を落として無関係かに見せた事件に繋がりを見せた有栖川先生の技術にただただ感服。
    月光ゲーム以来のEMCフルメンバーにテンションがあがる。今回はマリアもいるしね。
    ただやはりというか、メンバーを分断することは忘れない。全員揃う日は来るのか。
    マリアの語り部はいいなあ。まだまだ女性というよりは少女といった心の揺れ方にいちいち共感してしまう。そういえば始まりは父親の捜索願からのスタートだったけれど、最後はそんなことは忘れていたな。次作で拾われるのだろうか。
    犯人について月光、孤島では潔く犯行を認めた犯人たちとは違い、最後までシラを切り続ける犯人に少し嫌気がさした。それまではとても好印象だっただけに尚更。悪魔。

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著者プロフィール

1959年大阪生まれ。同志社大学法学部卒業。89年「月光ゲーム」でデビュー。「マレー鉄道の謎」で日本推理作家協会賞を受賞。「本格ミステリ作家クラブ」初代会長。著書に「暗い宿」「ジュリエットの悲鳴」「朱色の研究」「絶叫城殺人事件」など多数。

「2023年 『濱地健三郎の幽たる事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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