人形遣いの影盗み (創元推理文庫)

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 219
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488421137

作品紹介・あらすじ

代議士夫人の影が盗まれた!? ワヤンと呼ばれる幻惑的な影絵芝居、そして怪盗ロータスの気配……。なぜ、どうやって影は消されたのか――(表題作)。〈帝都探偵絵図〉シリーズ第3弾。

感想・レビュー・書評

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  • このシリーズを気に入って図書館で借りてたけどこの一冊で買おうと思った。

    びいどろ池の月の気高き芸者花竜や怪盗ロ-タス相手に高広のことでムキになる礼がいとおしいです。
    里見司法大臣が桃介さんお手製の酒の肴を堪能するくだりが一番好きでした。
    まだまだ続きそうなので嬉しい。

  • 割と短くてさっくり読める短篇が多め。
    でも少しあっさりしてるような気がして少し残念。
    とは言え、やはり高広と礼のコンビは読んでいて面白いです。

  • 好きな事、大切にしたい人のために、何ができるか、何をするか――何をしたいか、読みながら思いめぐらさせられました。好きなものと望むままに共に在れるということは、とても稀有な幸運なのですね。

    そして、相変わらず礼が大切すぎる高広さんと、高広が自慢過ぎる礼を、微笑ましく読みました。しかし、高広さんったら、「――どちらも」とか「大丈夫、落ち着いて。俺がいる」とか、するっと惚れ惚れするようなこと言いますよね。父子膝突き合わせて、「女はわからない」談議してるときは、可愛らしいほどなのに。(^^;)

    それから、桃介さん――最強の大家さん!(><)/

  • 帝都シリーズ第三弾。今回も、わくわくの短編集。面白かった!

    だんだん高弘くんの受難がツボにはいってきた。礼の傍若無人っぷりにも磨きがかかる。大臣夫妻もいいキャラだ。と、個性豊かなキャラクター小説みたいな設定なのに、なかなかミステリとしても優秀なのが、このシリーズのよいところ。

    やっぱり表題作、ロータス再登場の中編が珠玉。安西さんとなんかおいしそうな因縁があるんですね?!という、引きもあり。無影灯の仕掛けはすぐにぴんときたけど、まさかオチにまで絡んでくるとは。

    このシリーズに限らず、三木さんの作品は全体に漂う時代臭というか、世界の雰囲気というか、それがとっても心地いい。少し闇をまとって、どこか郷愁を誘うような、そんな空気がとっても好みです。恩田陸や小野不由美に少し似た、でもあそこまで怪物を秘めていない感じっていうのかなあ。お草さんシリーズとか、あのへんを思い出しました。続編が楽しみです。

  • シリーズ三作目。
    一番好きかな。
    前2作より、情を感じる作品ばかりだったような気がします。

    そして、高広と礼の友情は相変わらず、こっぱずかしいわ。
    相変わらずというかますますというか・・・

    高広も礼も可愛いこと(笑)

  • 笙子さんの作品は透明感があって好きです
    このシリーズは続編は発行されているのですかね

  • 短編集。
    それぞれに風味があって面白いのですが、特に「恐怖の下宿屋」がミニサイズながらとても好きです。
    全体的にほがらかな雰囲気で、しかもきめ細やかなので読み心地と読後感がとても良かった。
    表題作のラストも胸に残りました。

    それにしても巻を追うごとに有村先生のラブリーさに磨きがかかっている……!
    現状私の中で1、2を争うキャラクターです。

  • 毎度毎度ジュンク堂の作戦に乗ってしまうんですが、
    同じ本を複数回買ってしまうことがよくあります。
    好きな作家さんのが平積みになってたら、そりゃあ手に取りますよね。

    でもさ、自分がバカなんだけどさ。
    この本(単行本の方)の発売をブログで知って1週間位前からフラゲできるんじゃないかとジュンク堂通いつめてさ、前日もダメでさ、当日「ヒャッホー!」って買った本を

    「しまった、持ってないかも!」

    って2度買いするかね普通。自分の記憶力に愕然としたさ。せめて中開け、裏のあらすじ読め。

    帰宅後、目次をみて
    「びいどろ池……知ってる……このびいどろ池の景色鮮明に脳裏に焼き付いてる……。読んでないのに知ってるってもしかして僕は超能力者」
    と、一瞬でも思った自分を殴りたい。アホかと。

    つまりそれだけ印象的なお話だってことです。
    印象的で美しい。

    どこか静謐なところも。

    人々の温かさよりも、どこか冷たさを感じるところも(いい意味でね)。


    2冊めもしっかり読み終えたところで、読書家の友人に対する布教用として活躍してもらうことにします。

    ところでホームズとワトソン君といっても性格は逆なんですよね。
    人が良いホームズと、「高機能社会不適合者(ホームズ談)」(とまではいかないが)で、人を振り回す礼。
    7月の新作が楽しみです。

    それにしても……ジュンク堂めぇぇぇ。毎度してやられてるわ。

  • 20150729 読了

  • 第3段。これも面白かったけど、表題の作品はちょっと冗長かも。

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著者プロフィール

1975年生まれ。秋田県出身。2008年、第2回ミステリーズ!新人賞最終候補作となった短編を改稿、連作化した短編集『人魚は空に還る』(東京創元社)でデビュー。他の著書に『クラーク巴里探偵録』(幻冬舎)、『百年の記憶 哀しみを刻む石』(講談社)などがある。

「2019年 『赤レンガの御庭番』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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