水族館の殺人 (創元推理文庫)

著者 :
  • 東京創元社
3.86
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感想 : 122
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  • Amazon.co.jp ・本 (444ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488443122

作品紹介・あらすじ

夏休み最中の八月四日,向坂香織たち風ヶ丘高校新聞部の面々は,取材で市内の穴場スポットである,丸美水族館に繰り出した。館内を館長の案内で取材していると,B棟の巨大水槽の前で驚愕のシーンを目撃。な,なんとサメが飼育員と思われる男性に喰いついている! 駆けつけた警察が関係者に事情聴取していくと,容疑者は11人にもおよぶことに。しかもそれぞれに強固なアリバイが……。袴田刑事は,仕方なく妹の柚乃へと連絡を取った。あのアニメオタクの駄目人間・裏染天馬を呼び出してもらうために。“若き平成のエラリー・クイーン”が,今度はアリバイ崩しに挑戦。

感想・レビュー・書評

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  • マメムさんにオススメ頂き購入!
    前作、体育館の殺人がなかなか好みだった為、こちらも即決で新品を購入。
    体育館の殺人の続きの話なので、登場人物が記憶に新しく、容疑者だけ頭に入れればいい為、読みやすい(*^^*)

    ちょうど今と季節が被る。
    蝉の鳴き声がけたたましい夏休み、新聞部の向坂香織は、取材で訪れた丸美水族館で殺人事件に巻き込まれる。
    レモン鮫の水槽に、何と血を流した人間が落ちてきたのだ!!
    血液を流した人間、、、
    そして鮫。。。。

    出入り口には防犯カメラが設置され、容疑者は11人に絞られたのだが、全員にアリバイがある。
    警察はお手上げとなったが、そこでアイツを呼び出すことに。。。

    このシリーズは展開が早いのか?読んでいて飽きさせない。
    そして、探偵役の個性が面白い。
    京極堂シリーズで言うなら榎木津のような、面白変人キャラ( ̄▽ ̄)
    こういうキャラ大好き(^^)

    前作の体育館の殺人では、こいつが犯人だといいなと思った人がまんまと犯人だったが、今回はちょっと違った(^^;;
    あの人が犯人だと良かったのになぁ(笑)

    • bmakiさん
      読みやすいですね!サクサク物語が進んで、テンポが凄く良いです。
      米澤穂信さんの氷菓は実はあまり好みではないのですが、天馬はそのキャラクター...
      読みやすいですね!サクサク物語が進んで、テンポが凄く良いです。
      米澤穂信さんの氷菓は実はあまり好みではないのですが、天馬はそのキャラクターが好きなので、また次回作も読んでみたいです♪

      このシリーズを読んでいると、京極堂シリーズをまた読みたくなってしまいます。
      天馬のキャラが、私には榎木津礼二郎と少し重なって見えて(*^^*)
      全然違うキャラなのに(^◇^;)
      2023/08/13
    • マメムさん
      bmakiさん、お返事ありがとうございます。

      確かに飽きないテンポですね♪
      裏染天馬と袴田妹の掛け合いも大好物です(笑)

      京極堂シリーズ...
      bmakiさん、お返事ありがとうございます。

      確かに飽きないテンポですね♪
      裏染天馬と袴田妹の掛け合いも大好物です(笑)

      京極堂シリーズは未読なので、気合ある時に読んでみますね♪
      2023/08/13
    • bmakiさん
      マメムさん

      はい!超絶読みやすいです!
      学生時代にタイムスリップしたかのような臨場感。最高です!

      京極堂シリーズは、言わずと知...
      マメムさん

      はい!超絶読みやすいです!
      学生時代にタイムスリップしたかのような臨場感。最高です!

      京極堂シリーズは、言わずと知れたあの分厚い京極夏彦先生のシリーズですので、読むのに気合が必要ですが、姑獲鳥の夏から順番に読んでみてください(*^▽^*)

      若かりし頃読みましたが、この人天才か!!!って思いました(*^▽^*)

      再読したいですが、読むのに気合いが必要な為、、、、なかなか重い腰が上がりません(^^;;

      最近は、体育館、水族館のような読みやすいものがいいですね(^◇^;)
      2023/08/13
  • 風ヶ丘高校オタク系ダメ高校生裏染天馬君シリーズ第二作。今回は、横浜にある水族館が殺人現場。水族館は大きけど、殺人現場は限定されているからほどほど。但し、容疑者は11人。アリバイ崩しが、分単位。トリック用品は、日用品。その綿密さには恐れ入ります。今回も、最後まで天馬君に説明してもらって、わかったような。
    部活動の試合絡めてたり、会話も高校生っぽさ満載して、推理小説への若者読者層勧誘作品として頑張って欲しい。
    推理小説引退勧告が近そうだから、新旧交代ね。
    味変で、綾辻さんとか読みたくなった。

  • またまた面白かった!裏染天馬シリーズ第二弾。名作ミステリを彷彿させる登場人物の多さや見取り図に躊躇するが一気読み。かわいいキャラ達や読書への挑戦など遊び心満載それでいて超本格。解説で本家ネタバレありそうなのは要注意。

    • 111108さん
      akikobbさんもこんばんは

      水族館まで読むと五十円玉はスムーズです。アンソロジーはその後なのかな?
      akikobbさんもこんばんは

      水族館まで読むと五十円玉はスムーズです。アンソロジーはその後なのかな?
      2023/02/19
    • たださん
      水族館の後なのは確かです。
      水族館の後なのは確かです。
      2023/02/20
    • 111108さん
      たださんありがとうございます。
      体育館→水族館→アンソロジーと五十円玉→図書館 という感じかも。ですね。
      たださんありがとうございます。
      体育館→水族館→アンソロジーと五十円玉→図書館 という感じかも。ですね。
      2023/02/20
  • 裏染天馬シリーズ第2弾。
    今度は故障した部室のエアコン修理と引き換えに、地元密着型水族館で起きた殺人事件の解決にコミットする。
    新聞部の向坂、倉本、池が学校新聞のための取材に訪れた地元民に愛され続ける丸美水族館で、サメ水槽の前で館長からの講釈受けている中発生したえげつない光景。
    すぐさま現場を保存する新聞部。
    容疑者はバックヤードに居た飼育員、事務員の11人。
    だが、ことの起こった時刻、10時7分には全員のアリバイがあった。。。

    面白い!!
    自分はだいたいの本は面白いと感じてしまう質なので、基本は星4つなのだけれど、これは他ではないなぁ、尖っているなぁと思うものに星5つを付けている。
    シリーズものの場合、その空気感が続く感じに心地よさを受け、心地よさを受けるが故に尖りを感じることはなく星5を付けることはあまりない。
    ところが本作は、凄惨な事件からの分刻みの行動を縫うアリバイトリック、前作からの背景を継ぐ風が丘高校の面々のばかばかしいやりとりと次第に明らかになる天馬の身辺、強烈な新キャラの登場、読者の10歩位先を行く探偵役の推理の詰め込み加減が絶妙で、さすが平成のエラリーでした。

    唯一、うーんと思ってしまったのは、容疑者達が自分の分刻みの行動を全員語れたこと。
    いくら水族館の毎日は忙しくて時間を意識して行動していますと言ったって、唐突に発生した事件の時刻に対して分単位で行動を語れますかね、と。
    まぁ、狭い空間内における、その分単位の行動のすれ違いとそこを縫うように発生した事件の謎を解決していくのが醍醐味なので仕方ない設定なのだろうけど。

    次は『風ヶ丘五十円玉祭りの謎』。
    あといくつ館があるかなぁと思いを巡らされる一冊。

    • マメムさん
      初コメです。
      私にとっても色んなシリーズ作品の中で、どハマリし続けている作品です♪
      確かに分刻みで覚えているか?という疑問符は立ちますね(^...
      初コメです。
      私にとっても色んなシリーズ作品の中で、どハマリし続けている作品です♪
      確かに分刻みで覚えているか?という疑問符は立ちますね(^_^;)
      次回作の感想も楽しみに待っています♪
      2023/08/13
    • fukayanegiさん
      マメムさん

      コメントありがとうございます!
      このシリーズほんと面白いですよねー。

      それを言ったら、ミステリなんて他にも突っ込みどころ満載...
      マメムさん

      コメントありがとうございます!
      このシリーズほんと面白いですよねー。

      それを言ったら、ミステリなんて他にも突っ込みどころ満載だろってのは分かってるんですけどね。
      他の要素にわくわくさせられっぱなしだったので、気になった部分につい愚痴ってしまいました。
      2023/08/13
  • 探偵・裏染天馬シリーズ第2弾
    11人の容疑者。事実を見つけるたびに容疑者は絞られるが、推理を重ねるたびに容疑者を外れたはずの人にも容疑がかかる。全ての事実を論理的に推理して、浮かび上がった犯人に納得。サメに襲わせたことに憤りを感じた。
    私は犯人が全然わからなかったので、気がつけば「犯人はこの人だ!」と、11人全員を一回づつは犯人扱いしてしまいました。
    妹の登場人物や裏染天馬が学校に住む理由も少し明らかになって、今後も楽しみです。

  • まさに平成のエラリー・クイーンと呼ばれる程に面白かった。

    前作の『体育館の殺人』に続く本作『水族館の殺人』は、その名の通り水族館で起きる殺人事件を裏染天馬が見事な論理的な推理によって解いていく展開となるが、前作よりも登場人物一人一人の描写が描かれ、また新たな人物や天馬の人物像にも触れる内容もあって読み切らずにはいられなくなる。

    前作の感想でも表現したように、『金田一少年の事件簿』を連想させる高校生探偵だが、様々な意味で上をいくキャラクターだと言える。

    さて残りの作品も早々に読破しようかな。

    • Sayuriさん
      マメムさん、コメントありがとうございます。私は恥ずかしながら、ハウダニットもフーダニットも知らず、先日読み終わった『硝子の塔の殺人』で初めて...
      マメムさん、コメントありがとうございます。私は恥ずかしながら、ハウダニットもフーダニットも知らず、先日読み終わった『硝子の塔の殺人』で初めてこれらの言葉を知りました。ミステリー用語を勉強しなきゃです。
      ミステリー小説の謎解きは解けたためしがありませんが、読者への挑戦状があるとなんだかワクワクしますね。
      2023/10/20
    • マメムさん
      Sayuriさん、お返事ありがとうございます。

      もし本シリーズがイマイチでしたら鴨崎暖炉さんの『密室黄金時代の殺人』をオススメしますよ♪
      ...
      Sayuriさん、お返事ありがとうございます。

      もし本シリーズがイマイチでしたら鴨崎暖炉さんの『密室黄金時代の殺人』をオススメしますよ♪
      ハウもフーも盛り沢山ですので^_^
      2023/10/20
    • Sayuriさん
      ありがとうございます。マメムさんのおすすめ探してみます!
      ありがとうございます。マメムさんのおすすめ探してみます!
      2023/10/21
  • シリーズ第二弾。

    夏休み最中,風ヶ丘高校新聞部の面々は,取材で訪れた〈丸美水族館〉で、レモンザメが飼育員の男性を喰らっているという衝撃場面に出くわしてしまいます。
    駆け付けた警察の事情聴取で容疑者は11人に絞られますが、全員に強固なアリバイが。
    行き詰った仙堂警部&袴田(兄)刑事は、渋々裏染天馬に出馬要請することに・・・。

    ノリがラノベなので、プロローグのドタバタ劇が、つい“ヲイヲイ、いきなり読者置いてけぼりかよ!”と、思ってしまいそうになりますが、中身はしっかり本格ミステリです。
    今回は、“アリバイ崩し”、“時間差トリック”といったトピックを、我らが天馬くんが、キレキレの論理構築&検証(被害者・袴田(妹)柚乃)で、解き明かしていく展開です。
    先ほど、“トピック”と書きましたが、当シリーズは“who”と“how”を重視した、“謎解き”に特化した内容なので「殺人は“お題”」と割り切って読むことにしております。
    (個人的に“why(動機)”に注目しがちなので・・)
    という訳で、トリック&ロジックがお好きな方には堪らないかと思いますし、そこかしこにヒント(伏線)が散りばめられているので、すごくフェアなミステリですよね。
    読みながら読者自身でも推理を楽しめますし、真相解明場面で、天馬のロジックに酔いしれてもOK! てな感じで、謎解きを堪能させて頂きました。
    ま、相変わらず動機は弱いですけどね~(^-^;

    キャラ造形も安定してきて、前作よりも柚乃が天馬に対して強気に出ているという成長(?)も垣間見えます・・とはいえ、死体の検証をやらされたりはしていますがww。
    さらに、本書から登場の〈緋天学園〉ガールズ・・裏染(妹)鏡華ちゃんと忍切さんという、クセツヨお嬢様たちも今後再登場の予感です。

    さて、この巻でちょっとだけ明らかになった、天馬が家に帰らない事情も、今後徐々にわかってくるのでしょうか。
    忍切さんとの関係も含めて気になるところです~。

  • 風ヶ丘高校のいつもの面々が、夏休みに発生した水族館での殺人事件に巻き込まれる。エラリークイーンばりの推理が展開される、裏染天馬シリーズの第2弾。

    このシリーズはホントに人物描写がうまい! 特に本作からはキャラクターの人間性や関係性が丁寧に描かれています。その結果ストーリーにも厚みがでていて、ぐいぐい引き込まれてしまいます。

    全体的にラノベ調ではありますが、アリバイトリックとそれを解決していく様子はガチなロジカルで納得性が高く、これぞ本格ミステリーといった内容。楽しませていただきました。

    風ヶ丘高校の仲間たちがこれからどうなっていくのかも大変気になるシリーズ。これからも読み続けたいと思います。

  • 前作の体育館の殺人が面白かったので、こちらも読んでみました。登場人物は基本前作と同じですが探偵役の男の子の妹がチラッと出てきたりしているのでシリーズ化確定ですね。

    ストーリーは序盤は卓球部の主人公の試合場面と、水族館での殺人事件が交互に切り替わりつつ進んでいきます。他の方の感想にもありましたが卓球部側のシーンは必要なのか…。主人公が水族館に行くのではダメだったのか。。

    水族館の登場人物が多くて覚えきれず名前が出てくる度に巻頭の登場人物紹介を見ながら読み進めましたが、キーとなる人物は限られているので途中からはそれほど苦ではなかったです。
    いつものように犯人は当てられるまでわかりませんでしたが、なぜ紙が散乱してるのか、なぜ水滴が落ちているのか…などなど、一つ一つの?を理詰めで追求していくと解けるようになっている…ようです。(わたしは見抜けませんでしたが。。)

    犯人の動機に関して、探偵くんと犯人が会話しているシーンが最後にあるのですが、犯人の奥底の気持ちはあんなラストでバラす必要あるのでしょうか??敢えて曝け出す必要あったのかな?急にあれれ?って思ったのはわたしだけでしょうか。

  • 裏染天馬シリーズ2作目。11人もの容疑者がいるなか、少ないヒントから推理していく。難解なパズルのように難しいが論理的に思考していくところにハマる。キャラも良かった。

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著者プロフィール

★小説家/推理作家。“平成のエラリー・クイーン”の異名をとる、本格ミステリ界の若きエース! 代表作に『体育館の殺人』『図書館の殺人』『ノッキンオン・ロックドドア』など。

「2018年 『ネメシス ♯40』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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