犬はどこだ (創元推理文庫)

著者 :
  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488451042

感想・レビュー・書評

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  • 米澤さんのS&Rシリーズらしいが、今のところこれ1巻のみ。
    探偵もので、最初は人捜しと古文書解読といったリスクのない依頼かと思いきや、中盤から謎のトレンチコートにサングラスの男が出てきたり、急にスピード感がでてきて、面白くなる。ただそこは米澤さん、余韻を残すシニカルなラスト。

  • 米澤先生の書かれたものの中でもかなり好きな小説です。早い。読み応えもあって、最後は夕飯を食べるのも惜しいほどに部屋にこもってました。最後の一言まで目が離せません。さすがです。

  • 米澤作品にはまって以来、1番の読み応え。
    2人の探偵の調査が進むにつれもどかしく、面白い。結末の余韻がまた何とも。。
    続編読みたい!

  • 紺屋は犬探しのための事務所を作り、仕事を始めることに。しかし、初仕事は人探しで昔の後輩の手助けを得ながら手がかりを探していく。徐々に情報を集め少しづつ人に助けてもらい、探している人物に近づいていく。その間、協力してくれているハンペーから自分の仕事の依頼が交差していくところもなんとも興奮する。どんどん、真相に近づいていくたびに読む勢いも早くなり、どうなるのか気になる。とても面白く、伏線の貼り方などが良かった。

  • とある事情で銀行員を辞めた紺屋は、犬探し専門の探偵事務所を開く事に。
    ところが、同級生の紹介で、開業と同時に、犬探しとは関係ない依頼が2件も舞い込み、高校時代の後輩、ハンペーに手伝って貰う事になります。

    一見、接点のないように見えた2件の依頼ですが、それぞれ、思わぬ方向に進展し始め、ハンペーの憧れ通り、ハードボイルドになってきます。


    紺屋とハンペーの視点で交互に描かれ、テンポよくストーリーが進むので、一気に読んでしまいました。


    私は、アノ匂いの時に、「・・・あれ?」と気付きました。

  • 犬探し希望の新米探偵。

  • 軽快なタッチの文体で楽しく読めた。

    主人公の紺屋の一人称で話が進むと思いきや、助手のハンペーが捜査をするパートもあった。それぞれが別の依頼を捜査しながらも、最終的には1つの事件として繋がっていくのだが、読者は、かなり早い段階で2つの依頼の繋がりに気付くのに対して、探偵2人は、すれ違ってばかりでなかなか気付いてくれない。その辺がヤキモキして、思わず一気読みしてしまった。

    それにしても紺屋は人に恵まれてる。
    仕事を紹介してくれる友人に、無給に近いのに助手をしてくれる後輩、それに兄思いの妹。
    きっと探偵業で食いっぱぐれる事はないでしょう。本業の犬探しの仕事はあまり無いかもしれないけれど。
    シリーズ物ということだが、まだ続編は出ていない模様。早く続編が読みたい!

  • 寝る前に1章ずつ読もうと思っていたのに、後1章後1章…と気付けば一気に読んでしまっていた。
    この現代に有り得そうな怖い話。

  • 本著者としては初めての人が死ぬミステリー。

    主人公は銀行を辞め、いなくなった犬を探す事を本業に調査事務所を開業した、紺屋長一郎。

    だが、早々に入ってきた仕事は失踪人を探す事。仕事がないので引き受けるが、別に古文書の出所調査も依頼され、調査するうち二つの事件が微妙に絡まっていく。

    主人公の「俺」と部下として雇い入れた、通称「ハンペー」の二人の視点で物語りは進む。

    調査の重要な資料となる「ログ」がどんなものか、インターネットを少しかじったくらいでは解らないのではと思う。

    ウィキペディアによるとS&Rシリーズとなっているが、現在出版は一作だけらしい。登場人物のキャラがはっきりしているので、続編がでるといいかなと。

  • 開業したての探偵事務所に持ち込まれた失踪人探しと古文書解読の謎をめぐるミステリー。

    失踪人探しを請け負う探偵事務所所長の淡々とした語り口と、ハードボイルド探偵にあこがれる助手が探偵のイメージと違う古文書解読にいじけながらもきっちりと取り組む様子が面白いです。

    事件は中盤から一気にサスペンス度が上がった感じ。そしてラストのたたみかけもいいです。インターネットの知識や歴史的な内容も織り込むなど普通のミステリとは違うアイテムを使っているあたりも興味深かったです。

    徐々に事件の全体像が見えてくるごとにホラー的な怖さも感じました。何とも言えないラストも印象的です。

    2006年版このミステリーがすごい!8位

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著者プロフィール

1978年岐阜県生まれ。2001年『氷菓』で「角川学園小説大賞ヤングミステリー&ホラー部門奨励賞」(ヤングミステリー&ホラー部門)を受賞し、デビュー。11年『折れた竜骨』で「日本推理作家協会賞」(長編及び連作短編集部門)、14年『満願』で「山本周五郎賞」を受賞。21年『黒牢城』で「山田風太郎賞」、22年に「直木賞」を受賞する。23年『可燃物』で、「ミステリが読みたい!」「週刊文春ミステリーベスト10」「このミステリーがすごい!」でそれぞれ国内部門1位を獲得し、ミステリーランキング三冠を達成する。

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