犬はどこだ (創元推理文庫)

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 4590
感想 : 462
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  • Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488451042

感想・レビュー・書評

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  • 面白かった。
    ハードボイルド風の舞台設定ながら、コミカルな助手と日常謎解きが始まるのか?と気楽に読み進めていくうちに雲行きが怪しくなり……読後感はハードボイルド。
    続編あるなら読みたい。

  • 面白かったと記憶にある本を再読中

    やっぱり結末を覚えてなかった
    だから、また楽しめた

  • 米澤さんの本はもともと好きだが、、タイトルが気に入りすぎて購入。紺屋が犬探し専門で始めた探偵業、そこに舞い込む依頼はどれも犬探しではなく…

    夢(?)破れた紺屋と何だか掴みどころの無いハンペーの妙なコンビがそれぞれの謎の解決に乗り出す。二人がほぼ単独で動いていたために、微妙に2つの謎が絡まりあっているにもかかわらず、中々交差しない2件… 物語が進むとハードボイルド感もでてきてテンポ良く話が回転し始める


    そして、、最後の米澤さんらしい逆転力、というかそちら側からみるのね、という展開。さらに、心地よく(?)気持ち悪さを残す終わり方。面白かったです。

    欲をいえば、ハンペーの追ってた謎がもう一段階あると、さらに良かったのかなあと。ハンペーが魅力的なキャラだっただけにもう少し活躍の場を見たかった。

  • 田舎らしさがしっかりと表現されていてリアリティが感じられました。

  • 犬探偵の話といいつつ、犬がなかなか出てこないぞ。

  • 実はなかなかに怖い話。情報の共有は大事だね。続きがあれば読みたい。

  • ラノベ風の文章なのであまり期待してなかったですが、急に戦国時代の謎が出てきて面白かったです。タイムスクープハンターとかで取り上げられそうなマニアックな謎でした。
    解説に続編も書かれるようなことが書いてあったので、てっきりシリーズ化してるものと思って、本屋さんで店員さんに探してもらってしまいました。店員さんはネットで調べてくれて、続編はまだだと判明しました。なんだそりゃ、です。2005年初出なので、ずいぶん待たされてますね。
    そんな親切な本屋さんが閉店になってしまうのでとても残念です。

  • 探偵の助手に憧れたことがあります。しかもやる気があるのかないのかあまり稼ぐ気のない探偵の助手に。あら、転職先にぴったりでは。タイトルも最後の最後になるほど。犬はどこだ続編はどこだ。

  • 喫茶店やチャット相手もあるし、敗残兵にだってまだまだ掘り下げる対象がありそうなので、シリーズ続編が気になりました

  • ★犬捜しだったら、よかったのに(p.353)
    【感想】うん、おもしろかったです。海外のミステリを読んでるような気分になった。たとえば「長いお別れ」のような(内容は異なるけど印象として)。ギムレットの名称もちょっと出てくるしね。続編、あればいいですね。
    【内容】犬さがし屋をはじめたはずがなぜかほかの案件ふたつやってきてしかもどこかリンクしていてふたりが「ホウレンソウ」をきっちりやってたらもっとすみやかにわかるのにとかおもってるうちに奇妙な逆転がおこっていた。
    【一行目】ねずみ色のロッカーと、ちょっとした振動でガラス戸ががたがた揺れる書棚。それだけしかなかった部屋に、デスクとソファーとテーブルと壁掛け時計、観葉植物を運び込んだ。

    ▼簡単なメモ

    【エマ】桐子のハンドルネーム。
    【江馬常光】郷土史家のようだ。『戦国という中世と小伏』という本を出している。佐久良という女子生徒が参考にし啓発されたらしい。佐久良…?
    【大南寛/おおみなみ・ひろし】紺屋の友人。小伏の町役場に勤めている。部署は福祉課で広大な小伏のあちこちを巡ってお年寄りの話を聞いている。で、いろんな頼みごとを紺屋に丸投げするつもりのようだ。《おのれ大南。善意の悪魔め。》p.51
    【おかげ踊り】六桑村の祭。子どもたちがどこかへ行って踊りを踊って帰ってくる。
    【鎌手/かまで】大学で中世史を研究しており江馬常光の『戦国という中世と小伏』を読みたい。鎌の手ってカマキリだよねえ。
    【河村梓/かわむら・あずさ】D&Gのウエイトレス。紺屋の妹。コペンに乗っていてかつては峠でブイブイ言わせてたらしい。
    【河村友治/かわむら・ともはる】D&Gのマスター。梓の夫。昨日より美味しいコーヒーを淹れられればそれでいいという無害な男。
    【神崎知徳/かんざき・とものり】桐子がシステムエンジニアとして勤めていた会社コーングースの社員。桐子と付き合っていたらしい。
    【GEN】紺屋である「白袴」のチャット仲間。正体は不明だが学生の頃からの長い付き合いのようだ。多少怪しくはあるが?
    【紺屋長一郎/こうや・ちょういちろう】主人公。二十五歳。起伏のない生活をしたいがために東京で銀行員になったが極度にひどいアトピー性皮膚炎発症によって退職を余儀なくされ八保市に帰ってきたら治った。銀行で培った対外的な処世術は健在。《死んだ目で生きた声だけ作っていた私だったが》p.241
    【紺屋S&R】紺屋の営む事務所。サーチアンドレスキューの略。犬探し専門の探偵事務所。探偵と呼ばれてわざわざ否定はしないが実質は犬捜し屋のつもりだった。
    【コーヒー】紺屋はコーヒーは一日一杯と決めているので旨いのを飲みたい。
    【小伏町】八保市にあるやたら広い町。最初の依頼人と二人目の依頼人が二人とも小伏町の人だった。
    【佐久良あさ子】桐子の母。且二の息子の妻。桐子は失踪したわけではないという見方をしている。
    【佐久良和子】且二の妻。桐子の祖母。
    【佐久良且二/さくら・かつじ】最初の依頼人。ごつごつした手の日焼けした六十過ぎくらいの男性。大南の紹介。孫の桐子(とうこ)を探してくれとのこと。小伏町から来た。
    【佐久良桐子/さくら・とうこ】且二の孫。失踪したらしい。本来かどうかは不明だがクールな人物のようで《黙って怒るし、黙って喜ぶタイプです。》p.173
    【ジャンダルム】八保のアーケード街にある喫茶店。桐子がよく行っていたらしい。
    【田中五郎】名刺によると阿部調査事務所の調査員。
    【チャリング・クロス】桐子のクラスメートだった女が店員をやっているファンシーショップ。
    【D&G】紺屋行きつけの喫茶店。「ドリッパーアンドグリッパー」の略。
    【桐子/とうこ】→佐久良桐子
    【夏】《探偵に夏は本質的に似合わないのかもしれない。》p.67
    【野良犬】最近出没して人を襲っているらしい。
    【ハンペー】半田平吉(はんだ・へいきち)。紺屋が部長をしていた高校剣道部の後輩。探偵に憧れていて押し掛け所員になった。ドゥカティM400を駆る。《バイクは好きだがスピードを愛しているわけじゃない》p.70。《最も嫌いなことは他者に命運を握られることであり、次に嫌いなことは他者の命運を握ることだ》p.246。うーん、探偵向きじゃないかも。そのふたつを兼ね備えてるもんね。
    【ビートルの男】ハンペーに対してなんか忠告してきたフォルクスワーゲン・ビートルに乗った男。「役不足」の用法を間違えていた。
    【間壁良太郎/まかべ・りょうたろう】どいつがこいつやろう?
    【村の城】百姓が自分たちの暮らしを戦乱から守るためつくっておいた緊急避難用の城。防衛機能を持つというよりは防衛の意志があると示すためのものだったようだ。
    【百地啓三/ももち・けいぞう】依頼人その2。谷中という集落の自治会長。初老の男。村に伝わる古文書がどういうものか調べてほしいらしい。いやいや、探偵に持ち込む案件ではないでしょうと思った。
    【野犬】最近子どもが野犬に襲われる事件がいくつか発生している。
    【八保市/やほし】舞台となる地。高地にあり山地に囲まれているが林業政策ですべての木が杉なので表情がない。
    【渡辺慶子/わたなべ・けいこ】町内会の副会長。野犬から子どもを守ろうとする活動をしている。もしかしたら桐子の友人かもしれない?

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著者プロフィール

1978年岐阜県生まれ。2001年『氷菓』で「角川学園小説大賞ヤングミステリー&ホラー部門奨励賞」(ヤングミステリー&ホラー部門)を受賞し、デビュー。11年『折れた竜骨』で「日本推理作家協会賞」(長編及び連作短編集部門)、14年『満願』で「山本周五郎賞」を受賞。21年『黒牢城』で「山田風太郎賞」、22年に「直木賞」を受賞する。23年『可燃物』で、「ミステリが読みたい!」「週刊文春ミステリーベスト10」「このミステリーがすごい!」でそれぞれ国内部門1位を獲得し、ミステリーランキング三冠を達成する。

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