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この作品に関連する談話室の質問
この作品からのみんなの引用
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『俺は、どうすれば……』
うなだれた俺の肩を叩いて、マリアはにっこりと笑った。
『待つのね。同じ時間にこの場所で。もしあの子が許してくれるなら、またここに現れるわ』
『現れなかったら?』
『許されない。それだけのことよ』
― 345ページ -
名前は不思議だ。僕も試しに両親の名前を頭の中で呼んでみた。するとどうだろう、父は一人の男として、母は一人の女として、生々しいほどに存在感が出てきたのだ。どうか、一度は試してみてほしい。名前を呼ぶと、自分の両親が一人の人間であるということが、よくわかるのだ。そして、相手もまた独立した人間なのだと理解できたなら、そこには気持ちのいい距離感が生まれるはず。距離感は客観性を生み、べたべたと近づいたために不快だった出来事も、少し離れて見れば納得することができるようになる。
― 316ページ -
彼は小さな胸に悲しい物語を抱えたまま、たった一人でいくつもの夜を越えてきたのだ。
― 15ページ
みんなの感想・レビュー・書評
坂木司のデビュー作。引きこもり探偵こと鳥井真一と坂木司の関係が良い。時々、切なくなったり・・・。後味の良いミステリー。
一ミリの狂いもない世界で、
誰か一人でも必要としてくれる人がいたなら、
もしかしたら生きてける、かもしれない。
初めて買った連載小説の第一冊目です。 知ったきっかけは別の本ですが、その本を読んだ時、真っ先に買おうと思いました。 表紙の裏を見て「連載小説、だと……」と少しためらいましたが、どうしても読みたくて買いました。 買った理由は、登場人物が自分好みだったのが一番の理由です。 時折、登場人物が何行にもわたって喋っていたりするので、当時中学生だった私は理解できたら飛ばして読んでいました。 なので、... 続きを読む »
[青空の卵]主人公が男性二人ということで、ちょっと違和感があったけど、読んでいくうちに慣れました。実年齢よりも精神的に幼い二人が成長する話なのかな?大事な人がいるからこそ、正しく生きる努力をする、そんな二人の関係に共感できます。あと二冊読むと思います。覆面作家っていうのもいい。
20120511何故だか涙腺を刺激する。
ずっとないがしろにしていたものを大切なものだと教えてくれた本。
ページをめくる手が止まらなかった、という作品ではないと思います。でも、やさしく、ふんわりまとまったお話かな?ちょっとBLっぽく感じるぶぶんもありますが、最後から二番目のお話は好きでした。
あったかい。 優しい。 やさぐれてる時に読んだら少しだけしつこいけど、突っぱねるわけにはいかない包容力でした。
坂木司さんのデビュー作にして、ひきこもり探偵シリーズの第一作め。
初めて読んだときは、ふだん超毒舌なのに、唯一心を許している坂木に何かあると、途端に子供に戻ってしまう鳥井があまりに鮮烈だった!
今は、お調子者に見えて実は気遣いのできる、おまわりさんの滝本くんとか、実はみんなのつながりをお年寄りの叡智でしっかり支えてくれている木村さんとかが好きだったりします。
それにしても、坂木さんはデビュー作から、「ちょっと(かなり?)問題アリ」的な登場のしかたをしたキャラクターも、最後まで見放さずに、大切にフォローしてあげているところが、やっぱりいいなぁ。。。
シリーズ全て読みました。あたたかい素敵な小説でした。不器用に支えあう、それぞれの登場人物が愛おしいです。
心がほっこりします。
レストラントリイに一度でいいから行ってみたい。お腹が空く小説でもありました。シリーズ最終巻の動物園の鳥にはレシピもついてますよ!
対人恐怖症で引きこもりだけど頭の切れる鳥井と、そんな彼と周囲の人の窓口になるお人好しな坂木、彼らを取り巻く優しい傷を抱えた人々の心暖まるミステリー。
漫画化されていたのでさらに気になって読んでみた。あらすじや漫画の表紙の雰囲気から人間関係は思ったとおりだった。優しい人間はきっとたくさんいるから。
友人からの勧めで読んだ本。引きこもり探偵とその友人の推理連作集。5つの物語どれもが面白い。連作だから登場人物が段々増えてきて、彼らの交流がまた楽しかった。
この作者の本で初めて読んだもの。
お話としては他の、宅配便のひとやクリーニング屋さんのひとのものが好きだけどね。
身近に起こった事件を、ひきこもりが謎をといていく風変わりなミステリ作品。
この中に出てくる人間関係が、ちょっと複雑で、でもその人間臭さがまたいい。
不器用な人間が助け合って、支えあって生きていくんだよね。
ミステリだけど、人間関係に悩む人々のドラマが展開される。
「生きていく上での幸福は、誰かとわかちあう記憶の豊かさにある」
このフレーズが好き。
主人公坂木司の遭遇した事件を半ひきこもりの友人鳥井が解決する短編集。 坂木と鳥井の関係性と、謎解きの2軸。 まっすぐで物事を善なる前提で受け止める坂木を、 謎解きをとして鳥井がひっくり返すパターン。 それにしても1,2話はかなりグレーな解決。 主人公のキャラクタと犯罪を正当化しなくとも見て見ぬふりをしている点は、 正義感溢れる名探偵がばっしばし犯人を断罪する作品群と... 続きを読む »
安楽椅子探偵の日常謎解きミステリー。 メンタル的にアレなひきこもり探偵の鳥井と、彼を外に連れ出そうとする親友の坂木(語り手、主人公) 内容自体は日常謎解きなだけあって、血なまぐさくもなく、どちらかというと人情もの。 出てくる登場人物も(ちょっと語弊があるかもしれないけど)根っこは善人ばっかりです。 基本的には読みやすい文体で、ひっかかりなくさらりと読み進められる…と思うのだけど、この作... 続きを読む »
引きこもりの青年が、日常の謎を解く、感じで紹介されたと思う。 子どもの心と大人の推理力を持つ、と評される主人公の青年は、他人との関係をどのように持っていいのかわからない、という感じである。少しずつ描かれていく背景を読むと、何となくうなずけるような感じがするのだけど、小説の中だけで考えると、案外いろんな人と活発にやりとりをしているので、作者が言うほどそういった印象を持たない。 むしろ、語... 続きを読む »
豆腐メンタルな引きこもり探偵を支えるワトソン役の坂木が語る日常ミステリー。 ささやかな謎を解いて行く、人の死なないミステリーだ。 男性二人の厚い、というかやや歪んだ友情関係が濃い。 それがしつこいとかゲイかとかの方向に行かないのは、ひとえに物語の淡々とした流れのおかげなのじゃないだろうか。 短編をまとめた形で、謎も深いわけではないのでサクサク読める。 かと言って物足りないかと言うと、この話にはこ... 続きを読む »
「デビュー作にはその作家のすべてが詰まっている」というのは本当なんだなあと再認識。 このところ、「和菓子のアン」から遡ってずっと坂木作品を読み続けているのだが、中心となるキャラクター造形と関係性はこの「青空の卵」からほとんど変わっていない。 お人好しで平凡であると自認する主人公と、頭が切れるけれども若干対人関係に難有りの相手。それのバリエーションなのである。 ミステリーというくくりで見てしま... 続きを読む »

ミステリ自体はあんまり印象に残らないけど、とにかく坂木と鳥井の関係性が凄いなと思った。
鳥井のポジションが女性の方が自然に見えるという意見も見たことがあるけど、あえて男同士にする事で「恋愛」という俗...





