初恋よ、さよならのキスをしよう (創元推理文庫 M ひ 3-2)

著者 :
  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488459024

感想・レビュー・書評

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  • 柚木シリーズ第二弾。
    スキー場で偶然再会した柚木の初恋相手。
    直後に起こった初恋相手の謎の死を探る話。

    謎解きとかを重視する話ではないので,そのへんは置いておいて,哀愁ただよう中年がいい味を出している。
    そしてタイトルがひたすら格好いい。
    「初恋よ、さよならのキスをしよう」・・・。
    "しよう"だよ"しよう"。決意表明ですよ。
    男というのは思い出を美化する生き物なんですよ。

    なお,「初恋・キッス・さようなら」とかにすると,理系ミステリィっぽくなる模様。

  • 柚木草平シリーズ、2作目。

    今作の被害者、および容疑者は全員、草平の高校時代の同級生。そのせいもあって、草平の過去を含めた人間性も垣間見ることが出来る。前作でもチラリと出してはいたけど、見かけによらず、なかなか深刻な過去を色々持ち合わせているらしい。口からポンポンと飛び出す草平のキザなセリフは健在。ここまで達者だとお見事。女性の天敵みたいなキャラだけど、憎めないワ。ただ、相手になる女性がたくさん出てくるけど、2作目にしてすでに似通った傾向になりがちかな。
    前作もだけど、このシリーズ、青春モノのようなタイトルなのに、主人公がヤサグレ中年男であるのが笑える。

  • 柚木草介シリーズ第二弾。

    いや、今回も会話がシャレててテンポが良くて、
    ついつい一気読みしてしまいました(^ ^

    今回は、柚木の高校の同級生が殺されるという事件。
    高校時代の「仲良し6人組」と対峙する中で、
    徐々に明らかになる隠された軋轢。

    さらに柚木の過去の事件についても一部明らかになり、
    なるほどこういう経験がこのキャラクターを作ったかと
    納得できる部分も多い。

    柚木の「惚れっぽさ」は健在。
    ただし今回は「昔の同級生」の出番が多いからか、
    前作ほどの「ピンチ」に陥るようなことはない。
    「過去と向き合う」ことが多いせいか、
    多分に柚木の内省的な記述が多く、そのためか
    今回は「別居中の娘」が一番柚木を引っ張り回す。

    「ハードボイルドを貫こうとする」柚木のキャラは、
    無駄にロマンチストでヒロイックな性格といい、
    公開と反省ばかりで改心しない生活態度といい、
    世の男性諸氏には共感できる点も多いのでは。

    もちろん、柚木ほどもてやしませんがね(^ ^;

  • 変わらず、セリフが良い。テンポ良く、あっという間に読める。の被害者の姪とのやりとりで、主人公のセリフが普段のペースから外れる妙も良い。シリーズ全部読みたくなる。

  • 女好きなフリーライター、柚木草平シリーズ第二段。
    今回も相変わらず皮肉の利いた台詞と軽妙なやり取りが読んでて面白い。
    ミステリーとしては足で操作して真実に辿り着く、奇抜なトリックなどない話だけど、登場人物のやり取りは秀逸。

  • 柚木草平シリーズ第2段。

    Amazonなどの評価が前作に比べると低かったので若干不安に思いながらページをめくっていたが、個人的には一作目よりも楽しめた一品。

    草平の初恋の女性が殺されると言うシリーズ二作目にしてヘビーな展開のストーリーだが、草平が容疑者であるかつての同級生にそれぞれ聞き込みをするシーンでの会話は読んでいるこちらも学生の頃をふと思い出してしまうようなノスタルジーに溢れていて、カッコつけたやり取りも胸に沁みる。

    伏線も丁寧にはられていて本格ものとまではいかないにしろライトなミステリとしても読み応え充分。
    一気読みするよりもふとした時に読み進めたいシリーズものだ。

  • 相変わらず台詞は面白かった。物語は薄い。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    娘と訪れたスキー場で、柚木草平は高校時代の初恋の女性・卯月実可子と二十年ぶりに出会う。以前と変わらない美貌のまま、雑貨店オーナーとして活躍していた彼女が、再会後まもなく何者かに殺害される。実可子の姪から事件の調査を依頼された柚木は、高校の同級生を順に訪ねていくが…。事件の謎とともに、青春のほろ苦い思い出が柚木を深く悩ませる、私立探偵シリーズ第二弾。

  • 妬みで人を殺してしまうのですかね~。それほど殺すことに意味があったと思えるような深い内容でもなく。
    同級生とくらいは仲良くすればいいのに。

  • やっぱりトレンディー!!!
    センチメンタルな気持ちになりますね。
    続き、また読もうと思います

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著者プロフィール

1950年、群馬県生まれ。業界紙記者などを経て、88年『ぼくと、ぼくらの夏』で第6回サントリーミステリー大賞読者賞を受賞しデビュー。『風少女』で第103回直木賞候補。著書に『礼儀正しい空き巣の死 警部補卯月枝衣子の思惑』、「船宿たき川捕り物暦」シリーズの『変わり朝顔』『初めての梅』(以上、祥伝社文庫刊)など。2021年10月、逝去。

「2023年 『礼儀正しい空き巣の死 警部補卯月枝衣子の策略』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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