誰もわたしを愛さない (創元推理文庫) (創元推理文庫 M ひ 3-8)

著者 :
  • 東京創元社
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感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・本 (409ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488459086

感想・レビュー・書評

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  • トリックとか犯人がそこまで意外というわけではない。
    このシリーズは柚木草平のカッコよさとカッコ悪さとだらしなさを堪能するものだと思う。

  •  柚木草平シリーズの第6弾。
     女子高生がラブホテルで殺され、そのレポをすることになった柚木。相変わらず女性に翻弄されますww

     優等生だったという女子高生がなぜラブホテルで、っていうのがカギになって、二転三転としていくんだが…。
     結論としてのタイトル、よーするに読者はこのタイトルへと誘導されていくわけだ。が、なんなんだろうな。このあっけなさ。
     柚木の知りえるリアルを考えば、これ以上はあり得ないし、以下もないのだろう。
     
     が、それが悲し過ぎる。

     「誰も愛さない」と断定してしまう悲しさ。
     不条理。

     なのに、柚木は傍観しているだけだ。
     ま、どこまでいっても傍観者であるところが柚木の魅力なんだけど、今回はちょっとなって思った。
     多分、それがこの作品の狙いだったのかもしれなけどね。
     うん。まんまとひかかってしまったってことなんだろうなぁ。

     …ちょっと表紙はずるいと思うww

  • 創元文庫版では順番が変わって、これが第6弾とのこと。
    ですが、刊行順に従って、4番目に読みました。
    柚木さんの女好き健在。微笑ましい。
    対等にやり合う新担当の直海が気になります。

  • 女子高校生がラブホテルで殺された、行きずりか怨恨か・・・ やりきれない・・・そんな気持ちが草平さんの心を鬱屈させるのでしょうか。 女たらしと言われる草平さんは自分でも女性に対しての絶望観を口にしますが、いやいや草平さんはかなりのフェミニストです。この話から登場するキュートで真っ直ぐな担当編集者 小高直海とのやりとりは、草平ファンにはたまらなくコミカルで素敵です♪「がんばれ!小高くん!」その天然キャラっぷりで草平さんをもっと振り回してあげて下さい(笑) お話は・・隠れフェミニストの草平さんには哀しい結末を迎えますが、ファンは又そこも胸キュンで・・・ふぅぅ〜おもしろかった・・と本を閉じるのであります。

  • 柚木草平シリーズ、6作目。

    創元推理文庫出版での刊行順で読んでいますが、前2作が番外編的な感じでもあったので、漸く本来の柚木草平氏に再会出来たような気がした。
    いずれも一筋縄ではいかない色んなタイプの女性と交わす会話が秀逸。よくもまぁ、これだけポンポンと気障なセリフが出てくることと、作中の人物ながら感心してしまう。女性から振り回される具合が今作も絶好調だったな、と。その中で、新しく出てきた新米女性編集者。草平を取り巻く個性ある女性がまた一人増えました。最初は高飛車で鼻持ちならない感じだったけど、読み進めていくうちに可愛くなって、狸の生態研究のところで見事に撃ち抜かれました。これからも草平氏と絡んでいくのかな。楽しみです。

  • 柚木草平シリーズ第○弾(不明)。

    今回から、フリーライターとしての柚木の
    担当編集者が妙齢の女性に代わる。
    この生意気な女性編集者との間が
    進みそうで進まなくてやきもきさせられる(^ ^;
    これがまた良い(^ ^;

    今回の犯人は、かなりひねくれている。
    そのため、警察も草平も翻弄されて、
    真実を見誤ったりする。

    本当は、ミステリなのであまり内容については
    書かないのが礼儀かとは思います。
    が、後書きによると、単行本初刊行時には
    本のオビで犯人が分かってしまったという
    不可思議なエピソードがあるそうで(^ ^;

    さすがに当人も文句を言ったら、編集が
    「この本はトリックがどうとか犯人が誰とか
     そんなつまらないことで勝負する本ではない」
    という迷言を吐いたそうで(^ ^;

    こうなると、はたしてミステリと読んでよいのやら(^ ^;

    初期の作品と比べると、だいぶ文章もこなれていて
    読みやすくなっていると思いました。
    ただ、まだ所々読点が気持ち悪く感じましたが...(^ ^;

    内容的には、ここしばらく「本当にハードボイルド」
    寄りだった草平氏の、初期作品のような
    「だらしなさ」が随所に見られて
    私は好きでした(^ ^

    さて、新人編集者とのロマンスや、いかに(^ ^

  • この作者の作品は、文章が読みやすいので時々読みます
    このシリーズは、ハードボイルドテイストを狙った会話のテンポがいいですね
    ストーリー展開は、若干もたもたした感じがしました。謎解きも、やや無理やりちょっとひっくり返してみた,という感じで、幕切れも私はすっきりしませんでした。
    ただ、新しい担当のキャラクターはいいですね。この後に期待したいです

  • 図書館の本

    内容(「BOOK」データベースより)
    春の訪れとともに、担当編集者が変わった柚木草平。行きずりの犯行と思われる女子高校生殺人事件に気乗りがしないものの、原稿料アップにつられルポをひき受ける。メガネ美女の新担当、エッセイスト、おなじみ吉島冴子に娘の加奈子と、次々現れる美女に翻弄され、さらに女子高校生にも圧倒されつつ調査を進める柚木。哀しくも、周到に仕組まれた事件のからくりとは。シリーズ第六弾。

    お!これは!と最初に推理したのとちょっと大きく違う展開になってしまって残念でしたが、高校生に翻弄される柚木がなぜか悲しい。
    男の人からみた理想とは程遠い存在になっている女子高生が悲しいのだとは思うのだけれど。
    新しい担当者の出身地が新潟ね。これからどう絡むのかちょっと楽しみ。

    シリーズ第6弾とあるけれど本当は4作目とあとがきにあったのでそちらを優先して考えました。

  • 1月-10。3.5点。
    まじめな女子高生が、ラブホテルの一室で殺害される。
    新編集者の元、柚木が調査。
    相変わらず、美女に振り回されながら真実へ近づいていく。
    今回は、意外な人物が犯人。ただ、途中から何となくこうかなという気が。
    普通に面白かった。シリーズ継続を望む。

  • 以前、講談社文庫版を読んでいたので、あらすじも犯人も知っているんだけど、柚木草平さんに会いたくなって読んでしまうわけです。

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著者プロフィール

1950年、群馬県生まれ。業界紙記者などを経て、88年『ぼくと、ぼくらの夏』で第6回サントリーミステリー大賞読者賞を受賞しデビュー。『風少女』で第103回直木賞候補。著書に『礼儀正しい空き巣の死 警部補卯月枝衣子の思惑』、「船宿たき川捕り物暦」シリーズの『変わり朝顔』『初めての梅』(以上、祥伝社文庫刊)など。2021年10月、逝去。

「2023年 『礼儀正しい空き巣の死 警部補卯月枝衣子の策略』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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