その絆は対角線 (日曜は憧れの国) (創元推理文庫)

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 197
感想 : 22
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  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488460129

作品紹介・あらすじ

内気な性格に悩む中学生の千鶴は、自身を変えるための新しい挑戦として、“憧れの国”と呼ばれる四谷のカルチャーセンターに通い始める。そこで出会ったのは、性格も学校もばらばらだけれど、似たような悩みを抱える桃、真紀、公子。なぜかいつも講座でささやかな謎に遭遇する彼女たちは、時にぶつかり合い、時に支え合いながら、事件を通して内面を見つめ直していく……。芸術講座で聞いた、死の間際に骨董コレクターが取った不可解な行動。創作講座で絶賛された作者不明の原稿。不思議な謎を解き明かしていくたびに、少女たちは成長する。温かく優しい筆致で描いた青春ミステリ第2弾。

感想・レビュー・書評

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  • 特に気が合うわけでもなく、通う学校も違うのに何となく同じカルチャーセンターでの交流を続ける女子中学生4人組。という設定は今の時代にはかなり無理があると思う。彼女たちの話題や行動力、周りの大人の対応も然り。
    だけど単なる青春コージーミステリーじゃなく、彼女たちをかなりシビアな状況に追い込み、かつ安易なハッピーエンドに終わらせないことによって最後までちゃんと読める作品に仕上がっています。

  • 女子中学生と、その周りの大人達の暗い部分をあぶり出すホロ苦ミステリ。キャラの味付けが薄めでいい。
     

  • その絆は対角線(日曜は憧れの国)

  • こういうの若い子に読んでほしいなって思ったけど、私がそう思うってことは若い子にとっては特に刺さらないのかも。
    そもそも若い子は創元推理文庫とか読まなさそー。

  • 観点が面白いと思います。
    学校に通う年齢の少女たちの話だけれど
    学校ではなくカルチャーセンターっていうのがいいなと思いました。

  • 一巻より四人の個性が受け取れた。ねじくれた真紀が強烈だけれど、それを受けて大人しい千鶴まで遠慮せずに言い合ったりするのは進展なのかな。貧乏な桃の朗らかさに安心する。公子の揺らがなさもすき。圧倒的な才能を前にした小説講座と公子の話が印象的。外国語混じりに話す講師のエリカの多角的な印象と反転も興味深い。

  •  奇妙にバランスの取れていない女子中学生4人組の続編。
     よくキーマンの魅力を感じないからつまらないという作品があるが、しかしながら、このキーマンの魅力を感じないというところすら作品の魅力になるっていう構成はヤバイ。上手い。ぐうの音も出ない。

  • 読後になってようやく、2巻ごしの謎があり、最終章で一つの解決を見てしまったと解った。

  • 図書館。
    日曜は憧れの国の続編。
    カルチャースクールに通う4人の女子中学生の物語。
    ミステリの内容より人を傷つける言葉を平気で吐ける
    関係性がサスペンスフル。(モノローグ含め)
    中学生の頃はたしかに人との距離感をつかめずに
    わざと気に障るような言い方をしてたかも、
    と大人になってあたりさわりのない、天気の話しか
    しなくなった身としてはちょっとくるものがある。

  • 【収録作品】その絆は対角線/愛しき仲にも礼儀あり?/胎土の時期を過ぎても/巨人の標本/かくも長き別れ
     良くも悪くも中2視点。彼女たちの成長譚なのだから当然だけれど、最終話は大人には痛い。

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著者プロフィール

ミステリ作家。1983年、奈良県生まれ。2009年に『丸太町ルヴォワール』で講談社BOXからデビュー。同作から始まる〈ルヴォワール〉シリーズ(講談社)のほか、著作に『キングレオの冒険』(文藝春秋)、『シャーロック・ノート』(新潮文庫nex)など。

「2022年 『円居挽のミステリ塾』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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