三人目の幽霊 (創元推理文庫) (創元推理文庫 M お 4-1)
- 東京創元社 (2007年6月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488470012
感想・レビュー・書評
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'21年10月19日、読了。KindleUnlimitedにて。
うーん…大倉崇裕さんのデビュー作品、らしいですが…僕的には、ミステリーとしてはイマイチかな。でも、トータルとしては、面白かったです。
僕が感じた、ミステリーとして弱い点は…主人公二人のうちの探偵役、牧編集長が、余りに鋭すぎる、というところです。「いくらなんでも、それだけのヒントで…」と、思ってしまいました。わかるわけないだろ!と…。特に、「三鴦荘奇談」と「崩壊する喫茶店」の2作、いや、全部そうかな┐(´д`)┌
僕が読んできた、様々な探偵モノ…その中でも牧氏は、ピカイチの天才!と言う事になってしまいます。ホームズ以上!要は、「説得力」?が、僕には感じられなかった。凄く、引っかかりました。ファンの方、ごめんなさいm(_ _;)m
落語をテーマに、ミステリチックな話を、という意味では、とても楽しみました。思わずサブスクで落語を聴いてしまったくらい。落語、楽しいですね!
次作も、是非読みたいです!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
なんとなく「円紫」シリーズを彷彿とさせる。が、キャラが立っている分、北村さんの方が良いかな。
本シリーズも悪くはないが、のめり込むほどではない。 -
『福家警部補』好きなんだけど
デビュー作は日常の謎系だったのね。
落語雑誌の編集部員が主人公で
ホームズがそこの編集長さんだから
自然、落語関係の事件が多いけど
合間に主役の緑ちゃんの
友達や家族が関わる事件もはさまるから
ちょうどいい感じに楽しめました。
落語のあらすじも作中でうまいこと
わかるようにできてて助かるわ。 -
創元推理短編賞佳作を受賞した、表題作を含む五編を収録した、大倉崇裕さんのデビュー作です。
落語を主な題材とした日常の謎系ミステリで、探偵役の推理が冴えすぎてる感はありましたが、収録作はバラエティに富んでいて、そこに創意工夫が見られます。
作中で取り上げられる演目は、知っているものが少なくても興味を惹かれるものがあり、落語を聴いてみたくなりました。
北村薫さんの作品にも、落語を扱った有名なシリーズものがありますが、こちらはまた少し違ったアプローチで、落語の面白さを伝えてくれる作品集だと思います。 -
落語を題材にしたミステリを初めて読みました。
(福家シリーズが好きだったので、別の作品を読んでみたかった)
15年以上も前の作品ですが面白かったです。
一度寄席を聞きに行きたいなと思いました。 -
北村薫さんの円紫さんシリーズがおもしろかったので、落語がでてくる小説を探していてたどりついた。
落語専門誌「季刊落語」に入社早々配属された間宮緑が、寄席に通う日々のなかで事件に出会う。探偵役は落語記者歴30年の牧編集長。日常の謎系の短編集かと思いきや、緑の家族に関するもの、サスペンス調で手に汗握るものなど、バラエティに富んでいる。
落語を聞き始めて、年を経た落語家の、すごさ怖さかわいさのようなものに惹かれている。この小説の中にも、師匠たちのその感じが出ていてよかった。架空の落語家だけど噺を聞いてみたい。 -
落語とミステリー。見事すぎる。
落語、有名どころしか知りませんが蘊蓄も面白い。 -
今や福家警部補で有名ですがこれは著者のデビュー作だそうです。落語を全く知らないのに「季刊落語」に配属された緑と編集長牧が落語を通じて出会う謎を解いていく短編集。落語に関する話は読んでいてとても楽しく、知っている落語も初めて知る落語もきちんと聞いてみたくなってきました。落語界の人間関係なども含めかなりひきこまれて読みました。謎解きは少々強引と思われる部分はありますが、さくさくと読みやすかったです。デビュー作でもさすが大倉さん、この一冊の中でもどんどん上手くなっていくのがわかるのでシリーズの続きが楽しみです。