茨文字の魔法 (創元推理文庫)

  • 東京創元社
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感想 : 42
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  • Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488520090

作品紹介・あらすじ

レイン十二邦を統べる王の宮殿。その下にある王立図書館で、捨て子だったネペンテスは育った。ある日、魔法学校の学生から預かった一冊の本。そこに茨のような謎めいた文字で綴られていたのは、かつて世界を征服した王と魔術師の古い伝説だった。おりしも年若い女王の即位に揺れるレイン十二邦は、次第に運命の渦に巻き込まれていく。名手マキリップが織りなす、謎と伝説の物語。

感想・レビュー・書評

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  • うーん、結末がねぇ…
    もっと話が膨らむのかなと思ったので、残念。

  • 初めましての作家さんです。
    海を臨む崖の上の宮殿と、地下にある図書館。
    謎に包まれた森と空の学院。(〃▽〃)ポッ
    孤児で王立図書館員に育てられ、司書となったネペンテスが
    夢中になったのは、茨のような文字で書かれた本。
    そこに書かれていたのはアクシスとケインの物語。
    これは現在と過去・・・というか古代を繋ぐ本。
    と思っていたのだが、力に目覚めた女王テッサラと
    ネペンテスとケイン。
    この女性三人がとった行動が収束していく過程が
    お見事過ぎてケインの最後の選択に感動してしまった。

  • 物語がもやに包まれたまま終わる
    もやもや

  • 十二の小国を束ね、広大な領地を治めるレイン王国。
    捨て子だったネペンテスは、王立図書館で育てられ、若くして優れた翻訳の才を持つ書記として働いていた。
    ある日、空の魔法学院の学生ボーンから預かった未知の茨文字の本に、ネペンテスは何故か強く惹きつけられ、司書に渡さずにひそかに翻訳を始める。

    その本は、伝説の征服王と魔術師の物語だったが、伝説とはいくつも異なる点があり、その不可解な食い違いを解明しようと、さらにネペンテスは翻訳にのめり込んでいくのだが…


    ネペンテスの生きるレイン王国でのストーリーと、伝説のストーリーが交互に語られ、謎が深まっていくあたり、そしてびっくりの結末。

    レイン王国での勢力争いとか、夢見人とか、森の魔法とか、ちょっと盛りだくさんすぎてごちゃごちゃした感じ。
    テッサラ女王が重要な役割を果たすわりに、もうひとつぼんやりした印象でもったいない。
    ネペンテスの出生の秘密が明らかになってからの部分が、あまりにあっけなくてもったいない。

    と、なんだか色々惜しいけれど、それでも面白かった。

    巻末の解説で、『妖女サイベルの呼び声』以来、ものすごく久しぶりに目にしたのは、実際翻訳も久しぶりだったからと納得。
    未読作品を読むのが楽しみになった。

  • (後で書きます)

  • ミステリー小説的な雰囲気があるファンタジーで面白かった。

    ただこの物語は、長編小説にするに足るだけの世設定を持っているので、
    後半はちょっと急ぎ足で展開しすぎた感があった。
    (できれば三巻ぐらいの分量にしたほうが、良かったかもしれません)
    もっとも、このままでも十分に面白い小説だと思う。

  • マキリップの描く女性たちは、ハンサムウーマンとでもいうのか、たくましさがある。

    一冊の本に端を発し、二つの時代が交錯しながら物語は進む。物語の中に絡まる謎に引き込まれた。読んでいると分かる謎を登場人物に告げてやりたくなったりと、どっぷり物語につかってしまった。舞台となる城や図書館や魔法の学院の描かれ方、主人公や登場する人物も魅力的だ。

    半ばまで読んだ頃に、この作品は1部で、2部があるのかと表紙を見直した。それほどに物語世界の広がりを感じた。ラストは一気にやってきて物語が閉じられてしまったので、もう少しそのあたりを長く描いてくれて、この物語を味わっていたいと思った。

  • 不思議な茨の文字でつづられた一冊の本を、孤児である司書の少女が手にするところから物語は始まる。
    と思いきやもっとずっと昔から始まっていた・・・?!

    現代と過去とが繋がる不思議な物語を、主人公と一緒に茨を掻き分けてのぞいていく気分です。
    最初、登場人物と時代が入り組んで、性別もよくわからずにとっつきにくい感じもありますが、それを理解できるようになったころから面白くなりました。
    しかし終わり方はいともあっさりというか・・もうちょっと壮大に終わってほしかったような><

  • 女王が即位したばかりのレインにある図書館。ネペンテスはそこで拾われ、司書になった孤児である。司書たち、魔法学校ボーンとのやりとりの中で、茨文字で描かれた古文書に惹かれていく。理由はわからない。一方で古代の王アクシスとレインの恋愛物語とは言いがたい壮大な征服の歴史が描かれていく。
    最初はどうつながっていくのかはわからない。もどかしくなって読み飛ばすと、わけがわからなくなり、読み直す。いいかげんに読むことを許さない小説だった。(訳が読みづらい、というレビューもあったが、そうではなく、そういう文体がそもそもだったのではないか、と感じる。)
    最後に二つの物語がつながり方の予想がつかず、まさにミステリー小説のような謎に満ちたファンタジーだった。

  • う、うーん、面白くなかったわけじゃないんだけど・・・。ファンタジーに期待する、一言でいうと「情感」みたいなものが足りなくて戸惑ってしまった。あと、誠実に訳出されてるせいだと思うけれど、会話文が日本語としてちょっと不自然。

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