運命の剣〈上〉 (創元推理文庫 F ラ 3-4)

  • 東京創元社
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488577049

感想・レビュー・書評

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  • 再読ー。あああ大好き。

  • ヴァルデマール年代記シリーズの2シリーズ目、というのだろうか。「タルマ&ケスリー」の傭兵コンビに端を発したこのシリーズも、ここでとうとう主役が交代する。
    今度の主役はなんとケスリーの孫娘(!)。あの二人がおばあさんとなってしまったのだ。時の流れって……。
    というショックで、実は発売と同時に買ったのに、読めたのがつい先週と、都合7年間も放置してしまった。大好きな主人公たちが年老いて退場していくのを読むのはつらいものではないでしょうか。
    ところがどっこい、というべきか、あの二人だけにやはりというべきか。
    神経痛が、とか、関節が、とか言いながらも元気です。あの二人。相変わらず皮肉っぽく、そして剣については容赦なく孫娘を鍛えるタルマ。そして、孫がいるとは思えない若さと美貌と気品で他を圧倒する魔法使いケスリー。二人に鍛えられ、孫娘ケロウィンもまた立派な傭兵として独り立ちをしていきます。あのはた迷惑な剣「もとめ」を帯びて!

    このケロウィン、「女だけど恋愛脳なんて言わせないわ!」とか「男だけが幸せじゃないわ!」みたいな流れで、男たちの方が恐れをなして近寄ってくれない感じのヒロインなのですが、まあ、そこは(あの『旅立つ船』の)マーセデス・ラッキーですから、最後の最後には「あなたしかいないわ!!!」みたいな感じで、やっぱりアンマキャ系になってしまいます。とはいえ、ちゃんとそこは一ひねりも二ひねりもあっての展開ですので大団円に鼻白むことはないのじゃないかと思いますけども……!

    • papriikaさん
      使者エルダンに対しては、ツンデレ系メロメロ?なケロウィンが面白いです。
      使者エルダンに対しては、ツンデレ系メロメロ?なケロウィンが面白いです。
      2023/07/11
  • 表紙はケロウィン

    ケスリーの孫娘ケロウィン。
    ケスリーの娘である母が亡くなった後、ケロウィンが家を切り盛りしていた
    兄の結婚の宴席の日、襲撃され父親が死亡、兄も重症。
    兄嫁もさらわれてしまう。
    祖母であるケスリーに助けを求めにいく。そこで「もとめ」に選ばれる
    「もとめ」を帯びて兄嫁を取り戻しにいく。こっそりタルマも援護する


    兄嫁を取り戻したケロウィン。
    が、家には自分の居場所はない。幸い、ケスリーとタルマが兄夫婦のために家を要塞化してくれた。
    自分は傭兵になろうとケスリー・タルマの元へ。
    そこで、自分の両親とケスリー達が不仲だった理由を聞く。


    タルマたちのもとで修行するケロウィン。
    剣術や兵法はもちろん、傭兵として独り立ちするためにいろいろなことを学ぶ。
    心話の<天恵>があることを隠していたが、ケスリーにはばれていた。ケスリーは魔獣キリー経由でケロウィンの心話を鍛える



    途中、レスウィラン王家の三男ダレンが、タルマの修行に合流する。
    はじめは仲が良くなかった二人だが、次第に惹かれ合い夜を共にするようになる

    ケロウィンの修行が始まり3年くらい経過
    ダレンの父親、つまりレスウィランの王の訃報が入る。
    王家の次男キャスサネランがヴァルデマールで殺されたというニュースにショックを受けたことが死因だという。
    (ここは、他のシリーズ『追放者の機略』とは違う。『追放者』ではまず、王が亡くなり、長男王子が後を継ぎ、その後にキャラサネランがセレネイ女王暗殺未遂事件をおこす)
    ダレンは新王の長男と助けるために元帥候補とし王宮に戻ることになる。ケロウィンにも結婚を前提として同行を求めるが、自由な傭兵になりたいケロウィンはコレを断り、ダレンも了承する


    そしてケロウィンも独り立ちすることになる。タルマのつてで知り合いの傭兵団が雇ってくれるという。タルマの馬<地獄の死>を譲り受けケロウィンはケスリー・タルマの元から旅立つ


    ケロウィンの傭兵団はカース軍と戦っている。
    ケロウィンはその途中にはぐれてしまい、敵軍のなか隠れて脱出のすきを窺う。カース軍に捕虜にされているそんななか白い服の男と出会う。

  • 26:00:00

  • タルマとケスリーの続き、と言うかヴァルデマール序章と言うべきなのか。個人的にタルマとケスとワールのトリオが好きなのであの3人組はもう出てこないんだろうなあと寂しく思いながら読みました。

    それにしてもケスもワールも居ない、そして信じる神も無いケロウィンのなんとも危なっかしいこと。読んでいてハラハラしました。タルマは誓いが失敗に終わろうがそこに信念があったわけですがそれもなく秀でているからと言う理由で傭兵か…。エルダンじゃないですが釈然としないものはあります。そしてあそこまでヴァルデマールを拒んだ理由もイマイチわからない。まあそれは自分がそこまで恋しい人も自分の職業を誇りに思ってもいないからなのかもしれませんが。

  • ヴァルデマールの世界にいよいよ嵌りこんでいく。エルスぺスの冒険を読んでいくと、ケロウィンのことを知りたくなるし、そうするとタルマとケスリーの話を読まねばならなくなっていく…。

  • 2009年6月10日読了

    ヴァルデマール・シリーズ。
    この前読んだタリアのお話より、骨太の感じがあって私は好きです。
    窮地に陥っても、自らの才覚で切り抜けていく主人公が読んで手気持ちいい。

    これを読んだら、先に読んで意味がよくわからなかった続編の「宿命の囁き」をもう一回読まなくちゃ。

  • 魔法使いケスリーの孫娘、まだ14歳のケロウィンは、母亡きあとの館の切り盛りすべてを任されていた。本来なら「姫」でいられるはずの彼女は理不尽さに悩むばかり。しかし、宴席の事件を機にすべてが一変する。父が殺され、兄嫁がさらわれたのだ。負傷した兄にかわって花嫁を救出したのは妹のケロウィン。前代未聞の事態にだれもが困惑、少女は自立し傭兵として生きる道を選択する。 

    2001年12月20日購入

  • 未読

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