タイタス・クロウの事件簿 (創元推理文庫) (創元推理文庫 F ラ 4-1)
- 東京創元社 (2001年3月11日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488589011
感想・レビュー・書評
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初めて読むタイタス・クロウもの。読みやすい。もっと派手かと予想してたけど、なかなか落ち着いた雰囲気のホラー短編集でした。邪神に立ち向かうと言っても、友人たちの助言や古い本を紐解きながら、慎重に少しずつ邪悪の正体や身を守る方法を突き止めて行くスタイル。「黒の召喚者」と「ド・マリニーの掛け時計」が好きかな。クトゥルフ要素は薄いけど「呪医の人形」も好き。
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背景と道具立ては凝ってるけど事件そのものはシンプルで、敵との対決シーンなどは淡白すぎて物足りず、だんだんと飽きた。中では「妖蛆の王」が緊迫感があって面白かった。☆2.5くらい。
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ラヴクラフトのクトゥルフ神話を下敷きにしてタイタス・クロウが邪悪なる黒魔術師やテロリストと対決する。
ミステリ色の強い話もあれば、怪奇小説の色合いの強い作品もあり、玉石混交といったところ。 -
クトゥルフ系オカルト探偵小説。
後々思い返すと面白いなと思う話が多い。読んでる時は必死。
シリーズものだが、この作品から読んだ。思いがけず時系列順に読んだ感じかな。
どれも甲乙つけたがいが、「妖蛆の王」が一番面白かった。
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ラヴクラフトの後継者ブライアンラムレイによる連作オカルト探偵小説。事件が起きる。クロウが現れる。謎が明らかになり犯人たる魔術師や邪教徒たちと戦う。これは推理小説ではなく冒険小説だ。読者に謎は解けない。太古の邪神達の秘儀に通じ魔道書の数々を解読してきたクロウが正義のために戦うのである。ラムレイはクトゥルフ神話をリクリエイトした。ラヴクラフトの神話にアクションと伝奇要素を吹き込んだのである。ラムレイ自身もベストに選ぶ「妖蛆の王」が面白い。
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サーガの方も読みたいですね。
おはようからおやすみまでならぬ、誕生から死後までの時系列の短編集。 -
タイタス・クロウが魔術とかの知識を使って邪神に立ち向かったりする、そんなクトゥルフの系図を受け継いだ話。
怪しい感じのオカルトミステリーです。
とても怖いというわけではないけれど、ぞわぞわっとするような、そんな話でした。中短編集なので気軽に読めていいのではないかと思います。時計の話がぞわぞわして好きでした。
タイタス・クロウさん強いな。
ホームズとワトソン的な要素も少しあるので、そういったものがお好きな方にも。 -
以前からタイタスクロウのことを聞いたことがあったけど、銃でドンパチする系のダイナミックな作品かと思ったら、知性あふれる主人公が緻密な調査と知識で勝負するタイプの作品だった。
個人的に大変好みにあった本でした。 -
白状するとクトゥルフ神話関係は実はラブクラフトしか読んだこと
がなかった。あとは事典とか画集とか。それもあって、今回Amazon
でたまたま巡り会ったこのシリーズを読んでみることにした。
まずは中短編集のこちら。最初から私の思っているラブクラフトの
世界、私の知っているクトゥルフ神話とは別物と思って読み出した
のでそれなりに楽しむことが出来たが、予備知識無しに読み始めて
いたら途中で投げ出してたかも知れないな。
主人公タイタス・クロウはオカルト探偵であり、邪神ハンター。
オカルトや科学の力を使い、旧神の助けを借り、旧支配者を狩り
立てるという、ラブクラフトの小説を読んだ者には信じられない
ような筋立てなのだ。まぁ何よりも一冊持っているだけで発狂
しかねないような本を何冊も蔵書に持っていて平気の平左だと
いう時点で、いわゆるコズミックホラーとは違うモノだとは
すぐわかりますが。
とは言いつつこの中短編集はまだまだラブクラフトに寄せようと
いう意図が感じられる作品が多く、ある意味残念。次の初の長編
と来たら!(笑)。 -
長編を読む前に、中短篇のこちらから手に取ってみた。
クトゥルー神話を中心にしたオカルト探偵小説のようだが、うーむ。
一つ一つの事件は興味深いし、けっこう楽しめたのだが、微妙に感じるこのあっさり感は何だろう??
少なくとも、これを読んで「長編も読みたい!」とすぐに買いに走るほどの熱はもてなかった。なんというか、扱っている題材は濃いのだが、話自体は薄いというか。それでも、いつか気が向けば長編を読む日がくるかもしれないな……。