未来医師 (創元SF文庫) (創元SF文庫 テ 1-19)

  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488696191

作品紹介・あらすじ

医師パーソンズは突如として25世紀の北米へ時間移行した。そこでは人種の混交が進み、全員が混合言語を話し、複数の部族に分かれて生活している。人間の平均寿命は15歳、さらに医療行為が重大な罪とされていた。この悪夢的社会を変えようとする一派の活動に巻き込まれたパーソンズは、さらに幾度も時間航行に連れ出され、重要な役割を果たすことに。時間SFの秀作、本邦初訳。

感想・レビュー・書評

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  • 医師パーソンズが25世紀の未来にタイムスリップするSF小説。未来世界は医療行為が罪とされ、出産がコントロールされているディストピアであった。ディストピアを改革する物語と思えたが、タイムスリップの伏線が張り巡らされた物語である。タイムマシンによって過去を変え、未来を変える物語はよくある。タイムマシンで行動することが織り込み済みで現在や未来があるという物語である。私は『映画ドラえもん のび太の魔界大冒険』で初めて、この種の物語に触れて感心した。

  • タイムトラベルSF、ディック感少な目

  • あまり入り込めなかった。パーソンズがロリスに惹かれる過程や、コリスの再殺害を決意する過程の描写がざっくりすぎて、ついていけない。

  • 25世紀は人間の平均寿命は15歳。治療行為が重大な罪となる世界。
    文庫本帯の文句でディックお得意のディストピア小説を期待したが、この設定は最初にちょっこと出てくるだけでその後全く生かされず、唯の荒唐無稽なタイム・パラドックス話に読者は最後まで付き合わされる事になる。
    原稿料を貰う為のディックのやっつけ仕事作品なのは確か。

  • SF的に面白い面白くない以前に、奥さんがいるのに(その時点で帰れるであろう目算はまだあるのに)、別の女と関係持って子供まで作る時点で「ねーわ」って思ってしまった。

  • この本は持っていないので、図書館で借りた。人間の平均寿命は15歳、医療行為が重罪とされる悪夢のような社会、という衝撃的な設定は、残念ながら、その後の物語の展開にあまり関係しない。時間旅行を絡めためまぐるしい展開は、それなりに楽しめる。

  • ディックの作品を年代順にたどるひとりディック祭り。
    この作品はというと、ディックの特徴である現実の贋物感だったり、不安感もなくいまいちな作品。この2年後「高い城の男」が発表される。夜明け前の闇か。

  • ❖本作は次々未訳著書の翻訳が進む中、かなり遅くに紹介されたもの。そんな経緯もあって本作に期待はさほどしてなかったのだけれど、意外と愉しめた。作品前半部の場面展開(転換)について、物語の行きづまりからの逃避(はぐらかし)かと思ったが(著作にはままある)、後半部のタイムリープの交錯するたたみかけるような物語展開にそれは巧く符合して、パズルのピースが次々嵌まるような小気味よさがあった。著作(長編)は明確でない結末が多い印象を自分は持つが、本作はオチも巧く効かせて、すっきりした後味のよい終幕(読後感)であった。

  • これはひどい。ディックもこんなつまらないの書いてるんだな。

  • おもしろかった。テンポがよくて読みやすかった。

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