- Amazon.co.jp ・本 (311ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488737054
感想・レビュー・書評
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ビブリオバトルというものを知ったのは、比較的最近のことである。
その時は「なんて面白いバトルがあるのだ!」と興奮した。
しかし、いまだそのバトルを生でみるチャンスなし。いつかみてみたい。
さて、本書は高校のビブリオバトル部で起こる物語。
何よりこの舞台であるBISという高校が素晴らしい。
校則もなく、服装も自由。授業も選択制で、生徒たちの出身国もいろいろ。
あぁ、こんな高校で学生生活を過ごしたかった!
ビブリオバトルではきちんと本の紹介もされている。
私も10代のころはSFが大好きだったことを思い出し、読んだはずの本もすっかり忘れている今、また読んでみたくなった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
上下通して
本を紹介し合うという本好きによる本好きのための内容。
学園ものでどっちかというと本来の意味でのオタク的な会話が目立つが、気になった本だけあとで存在を確かめながら読める。
ストーリーはともかくこの舞台装置で
星の数ほどある本をひたすら紹介する本を別に作れそう。
物語として捉えると展開は本を紹介するのを通して
作者の押し付けがましい教訓に終始している。
主人公のヒロインが解説するSF
出てくるのはどれも絶版ばかりなのはいかがなものか。
というか古典SF以外紹介する余地がないほど進歩がないジャンルとも言えるのでは
個人的には好きですが -
3.5
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今はまだ全国的に話題になることも少なく、だからこそ純粋に「面白い本を紹介したい/知りたい」という人達の集まりで済んでいるんだろうけど、そのうち有名になって、影響力が出だすとこの本に書かれている様な不正も起こりうるかもしれないね。そうでなくても「本」という商品を扱っている以上、売り上げへの影響はどうしても考慮されるだろうしなあ。
…とにかく。最初はSFだけを羅列されるのかと危惧していたのだけど他の分野の本についても紹介がされていて、良かった。氏の様々な分野への造詣の深さに恐れ入る。 -
なるほど、こうやって「バトル」感出してきたか…確かに、これはこれでおもしろかったけど、ビブリオバトルの楽しみ方としてはおかしくなっちゃうもんなあ。良い決着だ。
しかし先生カッコいいーーー! -
上巻より、テーマが敷かれた分、面白くなった!
人種差別、歴史の修正。
重たいテーマだし、対する相手側の浅はかな本との向き合い方には、もはや敵と見なさず!という感じではあるのだけど。
テーマがあるからこそ、それぞれのキャラクターがどう考えて、自身の頭の本棚から引っ張り出してくるのかが面白くなる。
当たり前だけれど、このバトルの根本は、その本をその人自身は読んでいるところから始まるのだ。
上下併せて読んで良かった。