論理の方法―社会科学のためのモデル

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著者 : 小室直樹
  • 東洋経済新報社 (2003年4月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492222300

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論理の方法―社会科学のためのモデルの感想・レビュー・書評

  • はじめにロゴスありき
    ロゴスは神なりき
    ロゴスよりすべては出でぬ


    主題:論理を自由自在に使いこなすにはどうしたら良いか。
      其の秘訣はモデルを自分自身で作ってみることです。
      モデルとは本質的なものだけを協調して抜き出し、あとは捨てる作業です。
      モデルとは仮説である。


    序章:社会には法則がある。
      疎外とは・・孤独感そのものよりもそれがいかにして発生するのかの法則ことが疎外なのです。
             社会法則は人間が自由に変えることができないにもかかわらず、自由に変えられるかのごとくに思って行動すること、
             是を疎外と言う。
     なぜソ連は失敗したのか・・デッドラインがない(納期がない)
                      発注を承っても、それができるかどうかは分からない。ソ連の労働者のエトス(行動様式)に
                      納期という考え方がない。
                      ソ連の崩壊の真の原因は「資本主義の精神の欠如」にある Byヴェーバー

    第一章:近代国家の原理と古典派経済学のモデル
    1、ロック、ホッブスの人間モデル
     ホッブスは政治学で人間についてモデルを作りました。 
     政治的に考えて本質的な物(権力)だけを抜き出してきて、それがまさに国家だと考える。
     国家権力は強くてすごく恐ろしい。
     この世にはビヒモス(無秩序)というすごい怪獣がすみついていて、放って置くと人をかみ殺す。
     そこでビヒモスから人間を守るためにリヴァイアサンを連れてこなければならない。これがホッブスの国家モデル。
     ホッブスは人間が利用可能な資源は有限だと考えた。(土地フェティシズムの盛んなとき)
     日本では信長がそう。それをいっそうするため(天下をとるため)茶の湯の奨励をした。

     ロックは「労働」という考え方を導入。労働によって人間が使える資源は増加させ得る。
     そして私有財産は絶対であるということもロックが言い出す。

     すべての個人は私利私欲だけを追及する。
     しかしそれが自由競争市場のメカニズムを通ると、神の見えざるみ手に導かれて、最大多数の最大幸福を達成しまうことになる
     (古典派経済学モデル)


    第二章:ケインズ経済学モデル
     ケインズによってはじめて現れたのはマクロ経済・古典派の衰退
    -------
     経済学の元祖=アダムスミス 1776年国富論
     1929年10月 NYで株式市場の株化暴落をきっかけに世界大恐慌に直面
    -------
    ケインズは最単純化したモデルを構築。
    現実には存在しないことは明らかだが、高度な中小作業を行うことで本質が明らかになる。

    バブルの法則・・・


    第三章:マクス・ヴェーバーにみるモデル
    特異な宗教・一神教
    イスラム教徒とキリスト教の違い。奇跡を重んじたキリスト教

    第四章:マクス・ヴェーバーにみる資本主義の精神
    資本主義とは出現してから100年あまりで人類のすべての時代が作りあげた富みより
    ハルカに巨大な富を形成=恐ろしい
    時間は貨幣だ、信用は貨幣だ
    行動的禁欲=ただ一つの目的達成のために全身全霊を集中的に注ぎ込むこと=何かをすること
    カトリックのいんちき
    プロテスタントの論理こそが資本主義の精神を作った。
    予定説がエトスを変えた。

    資本主義の精神こを近代資本主義を生み出すための媒体として必要不可欠のものであった。
    資本主義の精神がなければどんなに技術が進歩しても、資金が蓄えられても表行が
    発達しても、近代資本主義のために産業資本は生まれてこない。
    前期的資本資本はどんなに殷賑(繁栄すること)をきわめても以前として
    ... 続きを読む

  •  故小室博士の著作の多くは「~原論」というタイトルのものがいくつかあるが、本書はいわば「社会科学原論」と言えるだろう。小室博士の思想のベースとなった社会科学モデルとして、古典派経済学モデル、ケインズ経済学モデル、マクスウェーバーの宗教と資本主義精神モデル、丸山真男の日本政治モデル、平泉澄の日本歴史モデルが紹介されている。
     社会科学分野では、自然科学のように実験で理論を検証することは容易ではないが、小室氏は抽象化したモデルを考案し、現実の事象を理解するための補助線として利用することを推奨している。小室博士は一般向けの啓蒙書も多数執筆しているが、その多くは上記のモデルから導き出したものであり、ソビエトの崩壊等、現実の出来事を事前に予見した事例もある。
     小室氏の著作にすでに氏の著作を多数読んでいる方にとっては復習的な内容かもしれないが、小室氏が価値を認めたモデルを再確認することは現代社会を理解するうえでの手がかりになるだろう。

  •  社会科学的な文脈で学問を扱うとき、それはモデルを必要とする。それは具体的にはどういうことかというと、考察する対象について、本質的なものだけを抽出して他を捨象することである。 経済学・社会学・歴史学のモデルについて例を挙げてわかりやくす解説している。ケインズ・リカード・ヴェーヴァー・丸山などである。こうやってみてみると各モデルには急所というべき重要なポイント前提があるっことがわかる。その本質を見抜くことが天才的にできるものだけが、影響力ある論理を構築できるのである。

  • モデル化は、社会の仕組みを解明する方法のひとつ。 表題にあるとおり、社会の仕組みをザックリと知りたい人のための本。古典経済モデル、ケインズ経済モデル、宗教モデル、日本政治モデル、日本歴史モデルなど、モデルの提唱者とその理論を簡単に紹介しています。著者の独特の語り口で(好き嫌いは分かれるかも)、様々なモデルを紹介していて読み物として面白い。
    専門的に勉強したい人には物足りないかもしれませんが、先人達の考え方を手っ取り早く知りたい人にとっては、この本には要点が簡潔に書かれていて判りやすい。社会科学の知識をある程度理解していればものの見方も変わるし、いろいろ役に立つ場面も多いと思います。

  • 小室直樹の数多い書籍の中でも最高峰の内容かと思います。
    社会モデルの構成を歴史のパラダイムを踏まえて記述している事項の数々は正に圧倒的。ソビエトの崩壊から社会主義の論理を読み解き、さらにケインズ経済学のモデルへと展開、さらに資本主義の起源を考えキリスト教の論理を追求、さらにプロテスタントの存在を考察、日本の論理を追及する上で日本に伝わる仏教や習慣が如何に日本教の中で変革していくのか、明治維新の起源となった山崎闇斎の崎門の学、荻生徂徠を追及・・などモデルに至る論理の追求を紐解いた一書。
    各項一つ一つで十分に一冊の書籍として成り立つ。それら別々の論理の追求を見事に一冊の内容にバランスよく纏められている。

  • 論理の方法ってタイトルがちょっとしっくりこないけど、社会科学のモデルとして古典派経済学モデル、ケインズ経済学モデル、ウェーバーの宗教モデルと資本主義の精神、丸山真男の日本政治モデル、平泉澄の国史モデルとを挙げて、これらがどのようなものか概要を説明しながらその論理展開や発想の凄さを教えてくれる。論理の方法としても勉強になるんだろうが、おれみたいな浅学の人間にはこういう学説があるんだという知識として勉強になった。

  • いつ買ったものだろう?おそらくもう10年くらい前か。長らく本棚で眠っていたこちらを何となく手にして読了。
    内容的には「論理の方法」というよりは、「社会科学における"モデル"とは何か」という感じか。
    それにしても、小室直樹先生、確か3年くらい前にお亡くなりになったが、30代の頃ご著書では色々なことを学ばせてもらった。
    『日本人のための経済原論』
    『小室直樹の資本主義原論』
    『日本人のための宗教原論』
    『小室直樹の中国原論』
    『資本主義のための革新』
    『韓国の悲劇』
    『日本の敗因』
    『日本国憲法の問題点』
    『日本人のためのイスラム原論』
    等々…
    改めてご冥福をお祈りします。

  • すごく面白い。

    論理について興味をもつキッカケになった。

  • 卒論に向けて買ってみた。

  • ソヴィエト型社会主義国家一般論(かなりネガティブ)、ヴェーバー、丸山真男、ケインズ、平泉澄など。しっかし小室先生、話がクドイですなあ。

  • 「モデル」とか「論理」について考えたい人は。

  • モデル化することの大切さ。

  • 副タイトルは「社会科学のためのモデル」ですがこれを読んでも具体的なモデルの導き方などはできるようになりません。紹介されてるのもケインズやらヴェーバーやらで凡人にはとてもかなわない…この分野でモデルをつくる難しさを痛感させられます。今まで読んできた本とかなり内容も重複してましたので星3つ。(2006/8/2読了)

  • この人、すごいと思います。

  • 小室さんがデビューした頃は変な,おっさんとしか思わなかったけど,博覧強記の逸材ですね。

  • 2004年後期 3年卒論向け課題図書

  • 宗教と資本主義を絡めたくだりは興味があったが理解は難しい。

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