21世紀の不平等

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  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492314708

作品紹介・あらすじ

全世界待望! ピケティの師の書、ついに刊行!

不平等研究の権威が、現代社会の根本を問い直す。
思想の大転換を迫る書。

格差をあきらめない 15の方法がここにある。

世界16カ国で刊行・刊行予定の話題の書

【推薦の言葉】
「ウィットに富んで、エレガントで深遠なこの本を是非読んでほしい。」
トマ・ピケティ(パリ経済学校教授)

「アトキンソンは、多くの点で現代の不平等研究の父だが、すばらしい新著を発表した。」
ポール・クルーグマン(プリンストン大学教授)

「好き嫌いにかかわらず、これは野心的な本だ。」
ティム・ハーフォード(ジャーナリスト)

「不平等研究の新しい基本書。日本の格差対策にも本書の15の提案は必読だ。」
大竹文雄(大阪大学社会経済研究所教授)

感想・レビュー・書評

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  • 原題:Inequality: What Can Be Done? (2014)
    著者:Anthony B. Atkinson(1944-2017)
    訳者:山形浩生, 森本正史

    【書誌情報+紹介】
    ISBN:9784492314708
    サイズ:A5判 上製 464頁 C3033
    発行日:2015年12月11日

    経済学のトレンドが成長から分配へ変わった今、不平等研究の第一人者が具体的で革新的な処方箋を提示する。全世界で読むべき一冊。
    https://store.toyokeizai.net/books/9784492314708/

    【簡易目次】
    序文
    第I部 診断
    第1章 議論の基礎 010
    第2章 歴史から学ぶ 052
    第3章 不平等の経済学 095

    第II部 行動のための提案
    第4章 技術変化と対抗力 131
    第5章 雇用と将来の賃金 152
    第6章 資本の共有 177
    第7章 累進課税 205
    第8章 万人に社会保障を 237
    不平等を減らす提案 275

    第III部 できるんだろうか?
    第9章 パイの縮小? 281
    第10章 グローバル化のせいで何もできないか? 306
    第11章 予算は足りるだろうか? 328
    この先の方向性 352



    【目次】
    序文:もっと平等な社会に向けた現実的なビジョン――トマ・ピケティ [i-xii]
      献身的で皮肉な本
      財政的累進性と国民保健をめぐる戦い
      ラディカルな改革主義:権利の新しい哲学
      人頭税の復活と資産税の問題
      イギリス、ヨーロッパ、世界
    訳者はしがき(2015年11月日 訳者代表 山形浩生) [xiii-xix]
      不平等研究の長老アトキンソン
      ピケティ『21世紀の資本』と本書
      不平等への多面的な取り組み
      日本への示唆のために
    謝辞 [xx-xxiii]
    目次 [xxiv-xxvii]
    はじめに [001-007]
      この本の進め方
      今後の展開

      第I部 診断

    第1章 議論の基礎 010
    機会の不平等と結果の不平等 011
      不平等に対する功利的懸念と内在的懸念
    経済学者と所得不平等 017
    データに目をとおす 020
      アメリカとイギリスのトレンド比較
      世界中の不平等
      貧困だけに焦点を絞るべきか?
      所得の散らばりの増大
    不平等の様相 032
      誰の不平等なのか?
      何の不平等なのか?
      消費の不平等についてはどうだろう?
    誰が分布のどこに位置しているか? 043
      ジェンダー 
      時間と世代 
      グローバルな不平等

    第2章 歴史から学ぶ 052
    証拠の出所 053
      世帯調査
      世帯調査の限界
      所得税データ
      収入に関するデータ
      資産に関するデータ
      時を遡る
    過去のいつの時点で不平等は縮小したのか? 063
      1914年から1945年までの不平等の変化と戦争の役割
      第二次大戦後のアメリカ
    戦後ヨーロッパにおける不平等低減 072
      ヨーロッパの戦後数十年:二つの問い
      不平等を減らす:社会保障制度と累進課税
      不平等の縮小と賃金のシェア
      不平等の縮小:資本の共有
      不平等の縮小:賃金と労働市場制度
      二つの問いに答える
    別世紀の中南米 089
    いま私たちはどこまできたのか 092

    第3章 不平等の経済学 095
    グローバル化と科学技術に関する教科書的なお話 096
      技術変化の経済学
    市場原理と社会的な文脈 103
      社会制度としての労働市場
      労働組合と団体交渉
    資本と独占力 110
      利益配分
      企業と市場支配力
    マクロ経済学と民衆 116
      国民所得から世帯所得へ
      分析にとっての意味
      労働者の分類から個人所得へ
      トップ所得
    これまでのまとめ 127


      第II部 行動のための提案

    第4章 技術変化と対抗力 131
    技術変化の方向性 132
    技術進歩への投資家としての国 135
      公的雇用と技術変化
    対抗力 141
      市場力のバランス
      競争政策
      法的枠組みと労動組合

    第5章 雇用と将来の賃金 152
    変化する雇用の性質 153
      21世紀の非正規労働者
    完全雇用と保証労働 157
      保証労働
    倫理的賃金政策 168
      最低賃金
      賃金と雇用の実践コード
      国民的対話

    第6章 資本の共有 177
    資産蓄積の推進力 180
      収益率とポートフォリオ
      貯蓄者と金融サービス部門
    小口貯蓄者の得られる現実的収益 191
    すべての人々に遺産を 194
      資本給付
    国富とソヴリン・ウェルス・ファンド 197

    第7章 累進課税 205
    累進所得税の復活 206
      最高税率の影響を推計
      議論の見直し
      所得税率についての提案
      税収基盤の拡大
      勤労所得割引
    相続税と資産税 222
      資産移転課税
      持ち家への課税とカウンシル税改革
      年次資産税
    グローバル課税と企業への最低課税 232
      多国籍企業への課税

    第8章 万人に社会保障を 237
    社会保障の設計 239
      資力調査の双子の失敗
      とりあえずの結論
    児童手当の中心的な役割 246
      児童手当支持論
    ベーシック・インカム 252
      参加型所得
      管理運営
      EUが率先すればいい
    社会保険の刷新 259
      手当のカバレッジ
      保険料負担条件
    私たちの世界的な責任 267
      開発援助拡大

    不平等を減らす提案 275


      第III部 できるんだろうか?

    第9章 パイの縮小? 281
    厚生経済学と平等・効率性のトレードオフ 283
    平等性と効率性の相補関係 288
      効率性賃金と最低賃金
      制度設計と失業保険
      経済成長と年金
    プリンの実力 299
    まとめ 304

    第10章 グローバル化のせいで何もできないか? 306
    歴史的に見た社会保障制度 308
      21世紀の社会保障制度
      社会保障制度はグローバル経済で競争できるのか?
      まとめ
    グローバル化と自分の運命の決定権 318
      国際協定と対抗力
    国際協力の余地 321
      税競争と税協力
      欧州連合(EU)
    まとめ 351

    第11章 予算は足りるだろうか? 328
    税‐給付モデル 330
      税‐給付モデルとは何だろう?
      ただし書き
    イギリスについての提案とその費用 336
      五つの提案を細かく見る
      財政費用
    提案(の一部)の影響 344
      貧困への影響
      全体としての分配効果
      ただし書き
    まとめ 351

    この先の方向性 352
    提案 354
    先に進むには 358
    楽観論の根拠 361

    用語集 [363-369]
    図データ出所 [52-56]
    注 [23-51]
    索引 [1-22]

  • 序文のタイトルが「もっと平等な社会に向けた現実的なビジョン」とあるのだけど、亡者共が苦笑しそうだな。。。

    東洋経済新報社
    http://store.toyokeizai.net/books/9784492314708/

  • 非常に難解だった。理解出来た点をいくつか。
    高技能者が便利な仕組みを作れば世の中便利になるが、低技能者は失業し、格差が広がる。考えもしなかったが、確かにネットの発達で店舗は減少している。ただ、運送業者は忙しくなっており、店舗からすると失業という形にはなるが、全体を俯瞰すると再分配されているとも取れる。
    資本所得の増税はすべきだと思う。問題なのは貯蓄しすぎな事なので、資産に合わせて課税されないと不満しか出ないだろう。
    とにかく未来の世代のためになる富の分配が必要で、皆が同じ意識を持つ事が大事だと思う。

  • 細かい論点まで詳しくて良い

  • SDGs|目標10 人や国の不平等をなくそう|

    【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/712928

  • イケハヤさん推薦

  • 資料ID:81501149
    請求記号:331.85||A
    配置場所:工枚特集①
    (※配置場所は、レビュー投稿時のものです。)

    ☆特集展示「SDGs特集」☆
    SDGsを特別なものとしてではなく「自分ごと」として捉え、それぞれの活動、生活の中に浸透できるようSDGsを理解し社会課題に関心を持つことを目的としています。

  • ピケティの師匠であるアトキンソンの、経済格差問題の本
    ピケティが『21世紀の資本』で経済格差の内容を明らかにして
    本書でより現実的な政策提言を行う感じの流れがある

  • 1300円購入2020-03-08

  • ピケティの師匠による一冊。

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