新装版 資本主義・社会主義・民主主義

  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (752ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492370797

作品紹介・あらすじ

原著3版の翻訳;附録: その後の戦後展開への註釈

感想・レビュー・書評

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  • 【書誌情報】
    原題:Capitalism, Socialism, and Democracy. 3rd edition.
    著者:Joseph A. Schumpeter (1883-1950)
    訳者:中山 伊知郎(1898-1980)
    訳者:東畑 精一(1899-1983)
    出版社:東洋経済新報社
    発売日:1995年5月1日
    ジャンル:経済
    定価:5,500円(税込)
    ISBN:9784492370797
    サイズ:A5判
    ページ数:752
    https://str.toyokeizai.net/books/9784492370797/

    【メモ】
    ・東洋経済の旧い3巻本。
    https://str.toyokeizai.net/books/9784492370469/
    ・2006年には日経から新訳が(二分冊)。
    https://booklog.jp/item/1/4822251594
    ・本書についてのWikipedia記事もある。英語版の方が信頼できそう。
    https://en.m.wikipedia.org/wiki/Capitalism,_Socialism_and_Democracy
     ※日本語版Wikipediaは、冒頭から「民主主義研究の著作である。」(?)とかましているので。

    【目次】
    第1部 マルクス学説
    第1章 予言者マルクス
    第2章 社会学者マルクス
    第3章 経済学者マルクス
    第4章 教師マルクス

    第2部 資本主義は生き延びうるか
    第5章 総生産量の増加率
    第6章 資本主義の評価
    第7章 創造的破壊の過程
    第8章 独占企業の行動
    第9章 禁猟の季節
    第10章 投資機会の消滅
    第11章 資本主義の文明
    第12章 くずれおちる城壁
    第13章 増大する敵対
    第14章 解体

    第3部 社会主義は作用しうるか
    第15章 戦闘準備
    第16章 社会主義の青写真
    第17章 青写真の比較
    第18章 人的要素
    第19章 過渡期

    第4部 社会主義と民主主義
    第20章 問題設定
    第21章 古典的民主主義学説
    第22章 いま一つの民主主義理論
    第23章 結論

    第5部 社会主義政党の歴史的概観
    第24章 幼年期
    第25章 マルクスの直面した事態
    第26章 1875年から1914年まで
    第27章 第一次世界大戦から第二次世界大戦まで
    第28章 第二次世界大戦の帰結

    索引

  • シュムペーター
    資本主義・社会主義・民主主義


    資本主義の崩壊とその後の社会主義の台頭を論じた本。さらに 社会主義と民主主義の間に必然的関係は存在せず、それぞれ 一方だけでも存在するとした


    結論は単純で、ほぼマルクスと同じだが、結論に至る過程をかなり多面的に論考している(何を言っているのかわからない論考も多い)


    シュムペーターの資本主義崩壊論は、組織の巨大化と資本主義に批判的な中産階級を生み、企業者は組織に埋没し、組織と制度に代わり、資本主義が崩壊するというもの。マルクスの理論では、資本主義崩壊は導けないという論調


    社会主義や民主主義の論考がよくわからなかった







  • 原書、図書館にあり。

  • シュムペーターがマルクスをまじめに論じてる。
    今から読むと????????なカンジがする。

    引用

    資本主義的企業者の非常な成功こそが、元来それと結びついているその階級の維新と社会的重要性を傷つけるにいたること、および巨大な企業単位がブルジョワジーの社会的重要性のよってたつ職能からブルジョワ自身を追い出すにいたることは、すでに指摘されたとおりである。
    p.218  

    資本主義過程はそれ自身の制度的枠組みを破壊するのみならず、また他の骨組みのための諸条件をも作り出す。
    p.254

    資本主義は、本来、経済変動の形態ないし方法であって、決して静態的ではないのみならず、けっして静態的たりえないものである。

    資本主義のエンジンを起動せしめ、その運動を継続せしめる基本的衝動は、資本主義的企業の創造にかかる新消費財、新産方法ないし新輸送方法、新市場、新産業組織形態からもたらされるものである。
    p.129

    企業者の機能が、発明を利用すること、もっと一般的に言えば、新商品の生産や新方法による旧商品の生産のためにまだ試みらていない技術的可能性を利用すること、原材料の新供給源や生産物の新販路を開拓すること、産業を再組織すること等によって生産様式を革新ないしは革命化することにあることはすでに述べた。初期の鉄道建設、第一次世界大戦前の発電、蒸気や鋼鉄、自動車、植民地事業等は大きな範疇の目ざましい実例であり、さらにその中には特殊な種類のソーセージや歯ブラシで当りをとるなどの無数の手近な例までも含まれる。

    このように新しいことを行うのは容易なことではなく、独自の経済的機能をなしている。その第一の理由は、新しいことが誰もが知っているありふれた業務のらち外にあるからであり、第二の理由は、社会環境が新しい仕事に資金を融通したり、新しい品物を買うことを拒否することから、それを生産しようとする人への有形の攻撃にいたるまで、社会情勢に応じて様々な形で抵抗するからである。慣行の軌道を乗り越えて信念をもって行動し、このような抵抗を克服していくには、ごく少数の人にしか備わっていない資質を必要とする。そしてこの資質こそ、企業者機能とともに企業者タイプを規定するものである。
    p.206

    国内外における新市場の開拓、手工業的作業場や工場から、U.S.スチールのような企業へという組織上の発展は、生物学的な用語を用いていうならば、産業的突然変異と同じプロセスである。このプロセスは、経済構造を絶えず内部から変革し、絶えず既存のものを破壊し、絶えず新しいものを創造するのに似たプロセスである。この創造的破壊というプロセスが、資本主義に関する本質的な事実である。そこに資本主義の本質があり、それがあらゆる資本主義的企業の存続を可能にしてきたのである
    p.130

    もし資本主義の発展が停止するか、まったく自動的になるかすれば、産業ブルジョアジーに経済的基礎は

    日常的管理の仕事に対して支払われるごとき賃金だけに押しつめられてしまうであろう。資本主義的企業は、他ならぬ自らの業績によって進歩を自動化させる傾向を持つから、それは自分自身を余計なものにさせる傾向を持つとわれわれは結論する。完全に官庁化した巨大な産業単位は中小企業を追い出し、その所有者を収奪するのみならず、階級としてのブルジョアジーをも収奪するにいたる。そしてこの過程において、ブルジョア階級は自己の所得を失うのみならず、もっと重要なことに、その機能をも失うことが避けがたい。社会主義の真の先導者は、それを説法した知識人や先導者ではなく、ヴァンダービルト、カーネギー、ロックフェラーの一族のような人たちである。
    p.210


    第2部 第7章「創造的破壊の過程」p.127

    p.181の後ろから5行めの
    「資本主義社会の賃銀体系」の「賃銀」って、誤字?

  • 中野剛志資本主義の預言者たちから

  • 必読書。田原さんのラジオで名前が出たと言う理由もある。

  • 経済学のみならず、政治学に大きな足跡を残した書。民主主義を「国民が支配者を選出する制度」と捉える「手続き民主主義論」の代表作として知られる。

  • 図書館に在庫あり。

  • 私が読んだのは全三巻の方。
    マンキューの経済学の教科書にはシュンペーターの名前が無い。
    でも忘れちゃいけないと思います。
    ちなみにマンキューにはマルクスも無いです。

  • 未読

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