トップの暴走はなぜ止められないのか

著者 :
  • 東洋経済新報社
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本棚登録 : 27
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492502327

作品紹介・あらすじ

倫理や徳では防げない。社外取締役も解決策ではない。オリンパスや大王製紙だけの問題でもない、株式会社制度そのものの限界なのである。

感想・レビュー・書評

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  • 感想

    タイトルにある「なぜ止められないのか」に対しての明示的な回答は探しきれなかった。

  • 株式会社が将来なくなる、という話しの本が続いています。
    1社の暴走ではなく、現在の会社のあり方の問題という主張。

  • オリンパスと大王製紙で起こった社長の不祥事を題材に株式会社制度の持つ問題点にメスを入れた作品。

    自然人だけでは対応できなくなった経済活動のスケールの拡大に対処すべく発明されたのが「法人」にも人格を与えようというものだった。

    所詮、人間が発明した制度。万全はありえない。

    株主、社長、所詮、欲のかたまり。

    そして、近年では、株式会社の巨大化、機関投資家などの出現。

    人類は、あらたな経済活動の主体をどう形作っていくのか、答えはなかなか見出しにくい。

    表面を浅くなぞったという感じの作品でした。

  • ■会社経営の失敗事例に興味があり、この本を手に取った。
    ■10章立ての構成になっているが、最後の第10章に筆者の主張が強く打ち出されている。この主張を導き出すために、その前の9章がある。
    ■巨大株式会社が企業の不祥事から日本のバブル景気、金融危機を生み出したという主張は理解できる。しかし、日本の社長、株主、従業員の実態を事実として述べたとしても、それが巨大株式会社だからという主張には、少し論理の飛躍があるように感じる。
    ■但し、株式会社という制度は、今のグローバル展開を想定したものでも、巨大化したものを想定したものでもなかった、というのも確かであろう。よって、筆者の主張にも耳を傾けるところは多分にあると感じた。

  • オリンパス事件以来、金融庁やら証券取引所やらが規制の見直しに掛かっていますけど、

    本当にそういう規制の見直しの結果、採用された策が合理的なのか?
    上場企業に対して下手に負荷を掛けているのではないか?

    という疑問が個人的にはあります、

    それを契機に

    企業がなぜ不正事件を起こすのか?
    不正事件を減少・抑制(撲滅は無理だと思います)するためにはどうすればよいのか?

    という点をテーマに色々本を読み漁ろうと考えていた今日この頃、本屋で平積みされていた本書に出会いました。

    本書ではそれなりに事例が記載されているので、過去にどういった事件があったかを復習するには中々役立つなぁ、と思い読み進めていたら、次第に著者の難解なご説明についていけなくなってしまいました。

    読了後は、「結局、何がいいたいんだこれは。」という状態。

    著者の主張は「巨大化した株式会社を放置していたら社会はよくならない。従って、株式会社を解体(?)すべき。」というもののようですが。。。

    結局、何が問題でそれに対してなぜ、株式会社の解体という策が合理的な対応策であり、その策をとることで結果として社会がどのようにハッピーな状態になるのかが全くもって分かりませんでした。

    頭のよい人であればついてけるのかもしれませんが、なかなか難解な本ですので一般的な人にはお薦めはできません。

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著者プロフィール

奥村 宏(オクムラ ヒロシ)
会社学研究家
1930年生まれ。新聞記者、研究所員、大学教授を経て、現在は会社学研究家。
著書に、『日本の株式会社』『法人資本主義の運命』『無責任資本主義』『東電解体』『パナソニックは終わるのか』『会社の哲学』(以上、東洋経済新報社)、『会社本位主義は崩れるか』『株式会社に社会的責任はあるか』(以上、岩波書店)、『エンロンの衝撃』『会社はどこへ行く』(以上、NTT出版)、『三菱とは何か』(太田出版)、『会社をどう変えるか』(筑摩書房)、『株のからくり』『経済学は死んだのか』(以上、平凡社)、『会社学入門』『徹底検証 日本の電力会社』(以上、七つ森書館)などがある。

「2015年 『資本主義という病』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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