なぜマネジメントが壁に突き当たるのか―成長するマネジャー12の心得

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  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (303ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492521243

感想・レビュー・書評

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  • 成長するマネージャーになるための12の心得が書かれております。

    マネジメントをロジカルではなく、暗黙知・アートと語る部分がとても新鮮でした。

    以下、印象に残っている部分を紹介します。

    ・マネジメントには暗黙知(言葉では言い表せない知識)の世界が存在
    ・企業とは、単純な論理では理解することができない複雑な生命体
     →単純な論理に基づいた分析は、しばしば限界に突き当たる
     →マネージャーに直観力や洞察力が求められる
    ・マネージャーは、「腹決め」は行うべきだが、精神の弱さからくる「割り切り」は、行うべきでない
    ・言葉に力を与えるものは、信念
    ・人間と格闘すること(相手を深く理解しようと努力を尽くすこと)
    ・部下からは上司のこころの深くが見えている
    ・マネージャーと部下の間に共感が生まれるときは、マネージャーが部下に共感したとき
    ・人材とは、人間が「育てる」ものではなく、自然に「育つ」もの
     →成長の方法を伝える
     →成長の目標を持たせる
     →成長の場を創る

  • 企業は単純な論理な分析では理解することのできない高度な
    複雑系であり、全体を大局観をもって複雑性のまま理解する
    必要がある。
    そのための直感力や洞察力は、論理思考に徹し論理を極め尽く
    した先に、初めて得られるもの。「無我」「無心」の境地で
    全体観察し、大局観を感じることが大切。
    複雑系の中で生じる様々な「矛盾」に対峙することがマネージ
    メントの本質である。壮大な矛盾を心に抱き続ける魂の力、
    器の大きさがマネージャーには必要。これらは、仕事や人間と
    正対し、「一途」「一徹」に、粘り強く”格闘””共感”すること
    によってしか、身につけることは出来ない。
    マネージャーが部下の成長を支えるためになすべきことは、
    「成長の方法を伝え」「成長の目標を持たせ」「成長の場を
    もたす」こと。そのためには、マネージャー自身が成長し続ける
    こと。

    いわゆるノウハウ本のような、単純明快な「答え」(=方法論)
    は示されていません。むしろ、読み手に、いろいろな「問い」
    を投げかける本です。考えさせられます。。。

    複雑な組織マネージメントに単純明快な解などないですね。
    真摯に、誠実に考えコト・ヒトに接しつづけること、その先に
    全体観・暗黙知を捉えるアンテナが備わるということですね。
    一流スポーツ選手が、”ゾーン”と呼ばれる研ぎすまされた究極の
    感覚(時間が止まって感じられる等)に没入したとき、ピーク
    パフォーマンスを発揮するのと同じだなぁ、と感じました。

    Don't think , feel !
    でも、feelするためには、徹底的に thinkし続けることが必要。

    一見矛盾することのようですが、全体観としてきちんとバランス
    することが、複雑系の本質なんですね。
    うーん、「マネージメント道」は、奥が深い。。。

  • プロジェクトで一緒にお仕事をさせて頂いた方に、お褒めと期待の言葉ともに頂いた本。本を頂いたのなんて初めてだと思う。すごく感激した。自分が今まで好んで使ってきた言葉がたくさん出てきた。例えば、信念、バランス感覚、成功体験。だから、こんなマネージャーになれたらな、ではなく、こういうマネージャーになれる、って思った。
    ただ時代は変わるもの。今、「いい」と思われてることが、明日「いい」と思われるとは限らない。そのことは常に意識していたいと思う。
    いつか自分も誰かに本をプレゼントできるような人になりたいな、と思いました。

  • 本作もビジネス書として、深い内容でした

  • 自社の研修の課題本。はい、耳の痛いことがかなり書かれてます。マネージャーとして必要なスキルは明文化出来ることばかりじゃないことが、苦しくもあり楽しくもある役割だと思う。

  • タイトル通り壁に突き当たったマネージャーが読むと気づく事が多いです。エッセンスが多いのでメモりたくなるフレーズが出てきます。ひとつずつ意識していたいものです。

  • マネージメントの本質的複雑性、困難性について、真正面から説明している本。リーダー、マネージャーの諸氏にはぜひ読んでほしい。ですので、内容のサマライズはあえて書きません。私の稚拙な文でこの本の内容が曲解されてしまうかもしれないから。

  • マネジメントとはなにか、部下、組織を活性化する方法を科学的根拠に基づいて展開。教育について教えてもらった機会のない人向け。

  • 管理しすぎると失敗する

  • こういう研修とかで薦められる本としては珍しく気づきのある本だった。

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著者プロフィール

シンクタンク・ソフィアバンク代表

「2023年 『能力を磨く』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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