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ストーリーとしての競争戦略 ―優れた戦略の条件 (Hitotsubashi Business Review Books)

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著者 : 楠木建
  • 東洋経済新報社 (2010年4月23日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (518ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492532706

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ストーリーとしての競争戦略 ―優れた戦略の条件 (Hitotsubashi Business Review Books)の感想・レビュー・書評

  • 堅い本かなと思ったら、ビジネス本としては緩さも持った好感が持てる本でした。ケーススタディに陥りがち競争戦略について先人研究との関係性やその限界を意識しながら丁寧にロジックを展開している。模倣の限界などは地方都市のコギャルを例に面白い。模倣をブレイクスルーするにはストーリーに基づくキラーパスが必要という独自のロジックは新鮮だ。一度授業を聴講してみたいなあ。と思って検索したら、アデランスにカツラを作ってもらいお茶目にバンド姿になった著者を発見。やっぱりこういう人は何を書いても面白いんだろうな、とよくわからないレベルで納得。

  • みんなに分かってもらえる戦略ストーリーを立てる
    戦略の実行にかかわるすべての人々を鼓舞するのはリーダーシップの最重要条件

  • 筆者の言葉を借りれば、強く太く長く考えることの重要性を教えてもらえる一冊。ボリュームに見合うだけの価値がある。

  • 競争戦略論は、もうなんだか、読み飽きた、という気分なんですね。

    まあ、ポーター的なポジショニング派も、バーニー的なリソースベーストビュー派も、全く違うようでも、結局のところ、重点の置き方が違うだけで、最終的には同じ事いっているんじゃない、という気がしてきて、どうでも良い気がしていた。

    というところで、この本は、経営戦略にストーリーテリングを導入して、戦略のステークホルダーへのコミュニケーションをよくしましょう、という本と思って、読んでみたけど、基本的には、直球ど真ん中の競争戦略論だなーーー。

    で、この本は、ポジション論もリソースベーストビューも統合しつつ、それをダイナミックなストーリーとして構成しなおして、まさにストーリーとして語り直す、という感じかな。

    とりわけ新しいことが語られているわけではないと思うのだが、その語り口はとても滑らかで、分かりやすい。

    著者の属する一橋大学のビジネススクールの先生方にはいろいろお世話になった事があって、文章のなかにも、そうした知的風土みたいなものが漂っていて、なんだか楽しかった。あっ、これは◯◯先生の影響だなー、みたいな。

    これから競争戦略を勉強しようと思う人は、これを最初に読むと良いんじゃないかな。

    現時点で、もっとも包括的で、広い視点を得られる本だと思う。ここから始めれば、ポーターやら、バーニーやら、プラハラードやら、野中さんやらを読むときに、位置づけがぴったり分かると思う。

    まあ、ほとんどの人にとっては、競争戦略論は、この1冊でよいかもしれないけど。

  • ストーリーとしての競争戦略

    ・戦略とは何か
    「違いを作って、つなげる」
    =競争他社との違いを作り、業界平均水準以上の利益をあげる
    =「誰に」「何を」「どうやって」提供するのか企業の様々な「打ち手」で構成
    ●競争戦略の基本理論
    競争戦略を考える上で大切になる論点
    ①競争戦略の範囲、②競争戦略の目的、③利益の源泉
    ●企業がめざすゴール
    ①利益、②シェア、③成長、④顧客満足、⑤従業員満足、⑥社会貢献、⑦株価

    ファイブフォース 利益率の高い業界での競争  デザインフィル、マークス
    「競争戦略」あっさりといってしまえば「どうやってもうけるか」
    =「競争がある中で、いかにして他社より優れた収益を持続的に達成するのか。
    その基本的な手立てが競争戦略」
    ※営業利益率10%確保=目標 not戦略

    I need to book a fright to hk for tomorow mornimg.

    戦略とは = 他社との違いを作る
    ポジショニングとは「位置取り」 114頁
    トレードオフ 「何をやるか」より「何をやらないか」

    特効薬はない。ひたすら回し続ける。

    「消費者は薄型テレビを欲しがるのであって、技術が自前かどうかは気にしない。
    賞品のデザイン、ブランド、販売力が優れていれば勝てる。」
    「どの様に」よりも「誰に、何を」  「なぜ」

    八方美人に陥らず、きちんと誰かに嫌われる。
    「顧客満足の追求」「最高の品質」=肯定的な形容詞はNG
     第三の場所、空飛ぶバス

    出来るだけ賞味期限の長いストーリーを作る為にも、人間の本質を捉えたコンセプトが大切。267頁
    事業を取り巻く環境や機会は常に変化する。「かわらないもの」=人間の本質を捉えたコンセプト

    戦略の目的は、長期利益の実現。最後に長期利益が出ましたというエンディングが必要。
    「誰をどのように喜ばせるのか」をはっきりイメージする。⇔「誰に嫌われるか」
    「誰からも愛される」は「誰からも愛されない」と同じ 436頁
    「尖った顧客」をターゲットにしてしまうと良いストーリーは作れない。
     あまりにも「独創的」なコンセプトはストーリーにならない。
    ○ビジネスを継続的に成長させるには、「長い」ストーリーが必要。拡張性や発展性が織り込まれていなければならない。
    ○「他社と違った良いことをやる」これが戦略
    自分でおもしろいストーリを考える。

    戦略とは「違いを作って、つなげる」=競争他社との違いを作り、業界平均水準以上の利益をあげる事。
    「誰に」「何を」「どうやって」提供するのか企業の様々な「打ち手」で構成させる。
    売上金額や利益目標は、戦略ではなく目標であって、戦略とは、「他社との違いを作る」事である。
    ビジネスを継続的に成長させるには、「長い」ストーリーが必要。拡張性や発展性が織り込まれていなけれ
    ばならない。「他社と違った良いことをやる」これが戦略であり、競争に勝つために、思わず人に話したく
    なるような面白いストーリー性が出来ているかがポイントである。
    商品開発も単発で考えるのではなく、中長期を見据えた長い販売計画にストーリー性が必要であると感じ
    た。このストーリーについてトップから全社員まで理解する事が重要である。

  • 必読。大切な点を繰り返していること、口語調であることから、正直長いがそれだけの価値はある。読み易いが読みがいがある。戦略の面白さの本質をつく書籍。

    理屈じゃないから理屈が大切(理屈が2割。何処からが理屈でないか分かること)。視野と視界のジレンマ(速く走ると周りが見えなくなる)。戦略とは、違いを作って、繋げること。経営はサイエンスではなくアート。個別の要素がなぜ齟齬なく連動し、全体としてなぜ事業を駆動するのか、を語る事が、戦略をストーリーとして語るということ。ビジネスモデルはかたちに焦点、ストーリーは時間と変化に焦点。戦略ストーリーを作るということは、現在地と目的地を記した地図に進むべき道筋をつけること。欧米は機能文化、日本は価値文化。

    競争戦略は、「競争戦略(事業戦略)」「全社戦略」に分かれる。売上xx億円!は戦略ではなく目標。部門編成やリソース投入は戦略ではなく組織編成。市場成長や競合分析は戦略ではなく環境分析。競争戦略とは、いかにして他社よりも優れた収益を達成し、それを持続させるか、その基本的な手立てを示すもの。その本質は、他社との違いを作ること。違いには「他社と違う事をする(程度の違いではなく種類の違い。何をしないかを決める。業界外的要因に着目。ストラテジックポジショニング)」「他社と違ったものを持つ(独自の強みを持つ。企業内的要因に着目。模倣の難しさ。その正体はやり方。オーガニゼイショナルケイパビリティ)」の2つがある。できるだけ殴り合わずに位置取りし、いざ戦う時のために常に腕を磨き続ける。

    個別のSPやOPだけでは静止画にすぎない。静止画を繋げて動画として構想することが、戦略をストーリーで組み立てるということ。戦略ストーリーの支柱は、5つ。競争優位、コンセプト、構成要素、クリティカルコア、一貫性。競争優位は、ゴール(持続的な利益創出)から考える。軸足は、WTPかコストか、ニッチか。筋の良いストーリーとは、強くて太くて長いストーリー。好循環をもたらす。横展開ができる。◯マブチモーター標準化からのコスト削減。×ガソリンスタンドの会員カード購買履歴活用で売上増。◯ベネッセの赤ペン先生ネットワーク。◯サウスウエスト航空の小規模空港間の直行便。個別の打ち手ではなく、因果関係で繋がった打ち手の合わせ技で勝負する。

    競争優位(内側の論理)とコンセプト(外側の論理)をセットで考える。コンセプトとは、その製品・サービスの本質的な顧客価値の定義。本当のところ、誰に何を売っているのか。コンセプトは扇の要。全てはコンセプトから、全てはコンセプトのために。誰に嫌われるかをはっきりさせる。コンセプトにあからさまに肯定的な形容詞を使わない。人間の本性を見つめる。

    クリティカルコアとは、ストーリーの基盤で、持続的な競争優位の源泉となる中核的な構成要素。コンセプトとクリティカルコアが戦力ストーリーのツートップ。それだけでは一見して非合理的だが、ストーリー全体の文脈に位置づけると強力な合理性を持っている。部分の非合理を全体の合理性に転化する。持続的競争優位の正体は、防御の論理ではなく自滅の論理。

    成長戦力は内向きに。ガリバーの買取専門、ドルフィネット、自社オークション。キラーパスを出す勇気。ガリバーの、小売の高いマージンを追わない。損して得取れ。論理的な確信が持てるまで、なぜを突き詰める。

    エンディングから考える。普通の人々の本性を直視する。悲観的主義で論理を詰める。物事が起こる順番にこだわる。過去から未来を構想する。失敗を避けようとしない。賢者の盲点をつく。競合他社に対してオープンに構える。抽象化で本質を掴む。思わず人に話したくなる話しをする。

  • 戦略の本質は「違いを作って、つなげる」「①WTP(高価格)②コスト(低コスト)③ニッチ特化(無競争)」のどれかを選ぶ。「本当のところ、誰に何を売っているのか=コンセプト」「一見して非合理なクリティカルコア」があるから、真似しにくい。

  • 戦略はよくよく考えるべし。

    戦略はポジショニングと、顧客の支払いたくなる価値を上げるか或いは内部コストを下げるかを決める方針であり考え方。但し、戦略は万能ではない。例えば2割5分の打者が10割になる方法ではなく3割にあげるようにする方針であり考え方のこと、というものが前提。

    コンサルや本で良く紹介される他社のベストプラクティスはヒントにはなれどコピペでは到底成功することはできない。仮に全て真似ができたとしても、そもそも成功した企業と真似をした企業の時代や背景、文化が異なるので成功しないかもしれない。

    時代とか背景とか文化とか・・・これらは文脈と表現され、全体がストーリーである、と著者は言う。

    ストーリーは他の人に話したくなる内容であるべき。

    成功した(とされる)企業はストーリーがあり、その構成要素が太く長く絡まっていて、更にストーリーを構成する要素には業界常識として疑問視する内容や真似したくない要素が含まれるので、これが競争障壁になるとのこと。

    ネット取引ビジネスが成長している最中にアマゾンはなぜ巨大倉庫を建設したのか?
    なぜスターバックスは喫茶店なのに全席禁煙にして成長したのか?

    成功した企業は「しないこと」を決めてきた。それもストーリーに照らし合わせて。

    体系的に纏められた学者の説明はすでに起きた過去のものにレッテル(定義づけ)をして語られた後付のもの。その著書等を読んだ他社はすでに時間的障壁もある。。

    では、リアルな現在進行形の世界で成功を掴むべく我々が学ぶべきこととは。

    企業のミッション・ビジョンに絡めて顧客の良くなること(成果)を商品開発時の顧客シーンを描くようにストーリーを描き共有すること。
    それも具体的に。
    それも人に話したくなるくらいに。

    但しこの時に注意点がある。
    ストーリーを語る時には、未だ成功していない(まだ物が存在しない、結果が伴っていないなど)ので、過去の延長で判断する思考によって反対意見が多数発生するだろうこと。

    だからこそ、よくよく考えること。

    体感した想いを糧に顧客や社会が良くなる未来を具体的に描く。いや、冗談抜きに。
    松下さん曰く、仕事(ミッション)の増減は社会が決めると。

    そしてゴールは企業のミッションを達成する為に必要な成長の糧となる利益である。
    これはドラッカーさんも言っている。企業は成長するために利益に拘るべき。

    利益は、企業(事業)として長期的に得ることが重要でありポジショニングが影響する。

    利益は、「売価-コスト」であり、顧客の支払いたくなる価値を上げるかコストダウンで創出することになる。

    やっぱり、世の為人の為のことをよくよく考えること。

  • おすすめ
    一見非合理

  • コンセプトは経営理念のようなもので判断に迷った際に決断するための軸となる。
    コンセプトに確信が得られるまでは,ストーリーを検討し始めてはいけない。
    スタバの「第三の場所」,ガリバーの「買い取り専門」など,価値中立的な言葉を使用すること。肯定的な形容詞を使ってしまうとそれだけで肯定的な価値が含まれていると思考停止になってしまう。

    戦略策定の際にはゴールから設定すること。結局はストーリーが一番重要である。
    何のための戦略なのかを熟考し,ストーリー全体で一貫性・整合性があるのかを見極めることで,継続的な成長ができるかどうかが決まる。
    ストーリにも美麗句はできるだけ使用せずに,本質的な因果論理でストーリーを構築する(そのためには悲観主義くらいがちょうどよい)
    飛び道具や必殺技に頼ってしまうとストーリーが緩くなる(その必殺技が何故機能するのかをしっかりと詰めて考えること。論理が飛躍して暴走してはダメ)。必殺技など存在しないと思わないとダメ。戦略ストーリーが意図する優位性は一つの打ち手には存在せず,打ち手をつなげていく因果ロジック(時間軸に沿った因果論理)の一貫性こそが優位の源泉である(1つ1つの打ち手は地味でも,似て非なるものでOK)。

    ストーリは時間的な広がりを持っている。まずはシュート(ゴール)を決め,そこに向かうパス(ストーリーの構成要素)を洗い出し,パスをつなげる(整合性)。
    ストーリーの強さ,太さ,長さ,筋の良さ

    戦う場所:ハワイなのか,南極なのか?
    違いを作る。違いには違いがある

    キラーパスは一見,非合理的に見えるがそこが味噌である。

    骨法:
    エンディングから考える
    普通の人々の本性を直視する
    悲観主義で論理を詰める
    物事が起こる順序にこだわる
    過去から未来を構想する
    失敗を避けようとしない(=失敗から最大限学ぶ)
    賢者の盲点を突く(キラーパス)
    競合他社に対してオープンに構える
    抽象化で本質をつかむ
    思わず人に話したくなる話をする

  • 戦略を解説した本としてはかなり面白い。
    全てがためになる(ような気がする)内容。
    特に最後の骨法は、何度でも読み返したくなる。

    エンディングから考える
    普通の人々の本性を直視する
    悲観主義で論理を詰める
    物事が起こる順序にこだわる
    過去から未来を構想する
    失敗を避けようとしない
    賢者の盲点を衝く
    競合他社に対してオープンに構える
    抽象化で本質をつかむ
    思わず人に話したくなる話をする

  • 戦略の本質は違いを作って繋げること。
    静止画から動画へ
    ポジショニングーレシピーSP
    組織能力ー厨房ーOC
    コンセプトとストーリー
    なぜを考える。
    一見して不合理
    スタバは第三の場所がコンセプト
    アマゾンは巨大配送施設
    ガリバーは中古車買取
    マブチはモーターの平均化

  • ストーリーとしての競争戦略

    経営は、8割は不確実性、2割は論理であると説く。経営学者の自分に経営はできないけれども、経営の論理は抽出することが出来るという考え方で、この本を書いている。
    では、2割の論理に該当する経営の論理とは何か。それがストーリーとしての競争戦略である。本書は事例を挙げて具体的に説明している箇所が多く、イメージを掴みやすいが、私の思うストーリーとしての競争戦略の良いところを以下、書いていく。

    ① 模倣困難性:ストーリーという時間的羅列を持つことで、戦略を文脈依存的にし、他社の模倣を困難にするということである。模倣を困難にするだけではない。高度に文脈依存的な戦略のベストプラクティスを静止画的に導入することは、模倣した他社の自滅を招く。なぜかといえば、時系列的に戦略を考えることで、部分の非合理(キラーパス)と全体の合理を共存させることが出来るからである。模倣した他社は、非合理の部分を排して、ベストプラクティスで全身武装するが、それも諸刃の剣、自滅へと進む。たとえて言うならば、バルセロナという高度に文脈依存的なパスサッカーになじんできたメッシ(ベストプラクティス)をアルゼンチン代表(他社)に入れても勝てるわけではないということである。むしろ、そのエースアタッカーにチームが依存し、自滅する可能性もある。また、ストーリーを作ることは、コンセプト作りに始まるが、このコンセプト作りが重要である。コンセプトは価値中立的にしなければならない。スターバックスのサードスペースやガリバーの買い取り専門など、ターゲットや目的を絞り、その層を取り込むために、絶対に他のことはしない。目先の得よりも、ストーリーの一貫性を優先し、長期持続的な利益の確立を狙う。そのような態度は、骨太のストーリーと、それを背後に持つことで得られる嫌われる勇気がなければできない。その点で、模倣が困難であるともいえる。また、コンセプト作りは人間の本性にあったものであり、技術の発達などを起点にしたものは淘汰されやすい。
    ② 戦意の発揚:ストーリーを語ること、誰にでも話したくなるようなストーリーを語ることは、チームのメンバーの戦略理解を推し進め、彼らの中で念仏のように唱えられることで、共有度が高まり、チームが有機的に動くことにつながる。文化人類学や歴史からも言えることであるが、人間は、ストーリーや世界観を持つことで、複雑な外界から必要な要素を取り出し、人生を(それが例え井の中の蛙でも)豊かにしてきた。中世のキリスト教的な世界観や辺境の民族に共有されている迷信であれ、それが信じられることによって目的達成のための基本マインドが形成されてきていた。それが、迷信や前近代というような批判のされ方をすることもあるし、欠陥のないストーリーなどないが、信じられるものを持つことは、人間の本性にあっているといえる。

    ストーリーとしての競争戦略には上記のような有用性がある。結局のところ、そのようなストーリーを作るためには、ベストプラクティスの寄せ集めなどではなく、自分の生活感覚に立脚し、自分の頭で考え、これは面白いと思えるものではならない。それは、具体から抽象を考える思考方式であり、戦略作りに必要なものは、そのような抽象化能力ともいえる。こういうものは、実は数学や歴史学など、実用とはかけ離れた科目にあるのではないかと私は思う。

  • 一見して非合理のキラーパスを組み込むことで、持続的な競争優位を産む。一部の構成要素は模倣できても、ストーリー全体は容易に真似できない。
    これまでのストーリーの延長に合わない要素を付け足すと、地方都市のコギャルになってしまう。誰に何を売るのか?

    マブチモーター…標準モーター

    サウスウエスト航空…ハブ空港を使わずポイントトゥーポイントサービス

    スターバックスコーヒー…

    ガリバー…買取専門で高回転率、小売はしない

    Amazon…

    デル…

    アスクル…

  • ポイント
    いい事業戦略は、ストーリーとしての面白さをもっていないといけない。たとえば誰かに思わず話したくなるような、時系列に沿ったストーリーが必要である。
    現在競争力をもっている企業のストーリーは、一部に注目すると非合理的に見える部分があるが、全体でみるとその非合理性が他者との差別化、良いストーリーのキーポイントになっている。

    感想
    確かに、かいてある事はもっともに思えますが、同じ話が何度も出てくるので、もうすこしコンパクトにまとまる内容だと思いました。

  • 1)エンディングを決める
    2)その為に競争優位を明確にする<①卓越性②コスト優位③ブルーオーシャン
    3)ターゲット顧客の詳細具体化
    4)他者との違い
    5)動機の不在化
    6)戦略諸施策の一貫性/連関性

  • 目新しいケースではない。
    だが、局地的に見ると不合理だが、システム全体でみると合理的な作用を及ぼすパーツをビジネスモデルに組み込むことによって、新規参入や模倣のインセンティブをくじくという視点は面白い。

  • 戦略の中に非合理的な部分があるからこそ参入障壁が高くなるという部分が面白い。

  • 優れた競争戦略とは何か、非常にわかりやすく、ロジカルに解説している著書であり、事例や図を用いてこんなにわかりやすく整理された戦略本は初めてである。

    著者いわく、日本の会社で「戦略」と呼ばれてプレゼンされているものは戦略でないことが多い。目標の設定であったり、組織編成であったり、バズワードをちりばめただけで思考停止になっているものだったり、項目ごとのアクションリストだったり、最後には気合と根性だったりする。なんとも耳の痛いコメントである。戦略は一言でいうと「他者との違いを作る」ことにある。

    戦略の最終ゴールは長期利益の実現(持続的利益)であり、そのためには戦略は5つのレベルで階層化される。最も下位のレベル0は外部環境の追い風、続いてレベル1は業界の競争構造(ファイブフォースで説明される)、レベル2はポジショニング(何をするか、何をしないか)と組織能力(いかに自社にユニークなやり方)、レベル3が戦略ストーリー(Why)である。戦略ストーリーは5つからなる。競争優位、構成要素、一貫性、コンセプト(本当のところ誰に何を売っているのか)、クリティカルコアである。ストーリーの筋の良さは強さ、太さ、長さで決まる。このクリティカルコアが最上位のレベル0であり、一番目の基盤となり、競争優位源泉となる中核的要素である。近年の競争環境では下位レベルの戦略で優位を持続させるのは以前より難しくなっており、ストーリの一貫性やクリティカルコアで勝負することが重要になっているというのが著者の意見である。

    スターバックスの事例でいえば、長期利益の実現のため、WTP増大を目指すためのコンセプトが「第三の場所」である。戦略ストーリーの構成要素としては店舗の雰囲気、出店と立地、スタッフ、メニューがあげられるがなんといっても「直営方式」がクリティカルコアである。

  • グロービスの経営戦略の復習、またesの仕事にも関連する知識で非常に勉強になりました。

    ・面白い、ワクワクする思わず話したくなるような経営戦略を。
    ・「静止画」ではなく「動画」
    ・アクションリストではなくストーリー
    ・興奮させ突き動かす力を持っているもの

    ■第1章 戦略はストーリー
    ・戦略の論理化
    ・野生の勘の源泉は何らかのフォーム
    ・「ストーリー」は、「違い」と「つながり」
    ・「WHY」なぜ次の打ち手につながるのかという論理
    ・シンセシス(統合)
    ・SWOTは注意すべき。強みと弱みを分断しアナリシスになる
    ・静かな差別化
    ・ビジネスモデルと戦略ストーリー 戦略ストーリーは時間展開を含んでいる
    ・「短い話」を長くする
    ・戦略とは我々が進んで行こうという明確な意思
    ・戦略ストーリーを組織に浸透させることはリーダーシップの大切なスキルの一つ
    ・戦略は「見える化」より「話せる化」
    ・日本企業こそストーリーを
     成熟しているからこそ全体のつながりを通じた差別化が必要。
     すり合わせの技術。相互作用
     日本 価値分化>欧米 機能文化
     全員経営

    ■第2章 競争戦略の基本論理
    ・全社戦略と競争戦略
    ・競争戦略の勝ち負けの基準は利益
    ・利益はどこから生まれるか
     1,業界の利益構造(5F)
     2,戦略(
    ・戦略の本質
     「違い」を作ること
    ・違いには二つの違いがある
     SP(strategic positioning)
      トレードオフ(何をやり、何をやらないか)
      頭使う本社発の戦略
      無競争の戦略
      時間軸での広がりはない。活動の選択の意思決定は資源配分。
      マネジメントは意思決定者
     OC(organizational capability)
      RBV。模倣の難しさ。
      体を鍛える現場発の戦略であり、体育会系の戦略
      競争的な戦略
      組織ルーティンに落とし込みじっくりと時間をかける
      創発的。時間とともに進化
      マネジメントは意思決定を通うじて直接に操作できない。
      だから暗黙性・経路依存性があり、模倣されにくい

     SPとOCには連続性がある。程度の差はあれ両方ある
     SPで成功し、OCを磨く
     SPは無理しない。OCは独自能力を身につけ、トレードオフを突破しようとする
     無理をしていれば、無理でなくなる
     成功するスピード、失敗するスピード

    ・持続的な利益
     L業界構造(where,when)
     L競争優位
      戦略ストーリー(why)
       L SP(what)
       L OC(how)
     ↑競争戦略

    ■第3章 静止画から動画へ
    ・業界→ SP→OC→ストーリー
    ・競争優位の正体は個別の構成要素よりもパスのつながり


    ・戦略ストーリーの競争優位
     1,競争優位(competitive advantage) ストーリーの結
      コスト優位、差別化(WTP)、集中(ニッチ)
     2,コンセプト(concept) 起
     3,構成要素(components) 承
     4,クリティカルコア(critical core) 転
     5,一貫性(consistency)  構成要素をつなぐ論理
      ストーリーの太さ(構成要素のつながりの多さ)、強さ(可能性の高さ)、長さ(拡張性・発展性)

     筋の良いストーリーを。シンプル。良いストーリーは好循環と繰り返し
     モーターの標準化、赤ペン先生のネットワーク、小規模空港間の直行便

     危機的状況、仕方ないと言う状況から生まれることがある。しかしバラバラに考えたのではなくストーリーを考えた。
     優れた戦略家は機会や驚異を受けている特... 続きを読む

  • ストーリーによって他の企業との差別化を図るというもの。
    企業が目指すのは継続的な利益。
    マイケルポーターのファイブフォース。
    インターネットは自動販売機ではない。その先のコンセプトがないといけない。

  • これから何度も読み返すだろう大事なことが書いてある名著(2016/05/10)

  • 戦略の本質は、「違いをつくって、つなげる」ことである。本書は、経営戦略には普遍の法則などはなく、文脈に埋め込まれた特殊解という本質をふまえながら、因果論理のシンセシスをストーリーとして捉え、普遍化することに挑んでいる。

    競争戦略とは、「誰に」、「何を」、「どうやって」という打ち手で構成され、競合との違いをつくるものだが、個別の違いがバラバラでは、実りに至らない。

    ストーリーとしての競争戦略は、さまざまな打ち手を互いに結びつけ、顧客のユニークな価値提供と、その結果として生まれる利益に向けて駆動していく論理に注目している。

  • 個人的にはこの本を読んで戦略というものを具体的にイメージできるようになったし、やはりタイトルにもある通り、「ストーリー」という要素の重要性も強く感じた。

    前の方でまいておいた種(伏線)を後でことごとく刈り取る、伝えたいメッセージをいろいろな側面から伝える・・・
    ボリュームがありすぎてかなり胃もたれ感があるが、考えられた上での構成なのだろうだとは感じた。(いしの)

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戦略の神髄は、思わず人に話したくなるような面白いストーリーにある。多くの事例をもとに「ストーリー」という視点から究極の競争優位をもたらす論理を解明。

ストーリーとしての競争戦略 ―優れた戦略の条件 (Hitotsubashi Business Review Books)はこんな本です

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