ビジネスモデルの教科書: 経営戦略を見る目と考える力を養う

著者 :
  • 東洋経済新報社
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感想 : 77
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  • Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492533437

作品紹介・あらすじ

「なぜセブンイレブンは近所に何店舗も出店するのか?」「YKKがファスナーのシェアを新興国メーカーに侵蝕されない理由とは?」。持続的に企業に超過利益をもたらす「儲けの仕組み=ビジネスモデル」を31パターン厳選し、100社以上の実例と図解で解説。経営戦略を見抜く目と戦略を策定する力を高める実践的ビジネス書。

感想・レビュー・書評

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  • 世の中には、いろいろなビジネスがあります。

    どのようなビジネスがあるのかを広く知っておくと、
    自分のビジネスを広げるときの参考になります。

    本日ご紹介する本は、
    世の中にあるビジネスモデルに
    それぞれ名前を付けて紹介した1冊。


    ポイントは
    「競争優位の持続性」

    成功しているビジネスは、自社にできることで、
    競合がやりにくいことを作り出す。
    もしくは、競合がいない空間を作る。

    いかに競合より優位になって、
    それを持続するかが重要です。


    「クリームスキミング」

    語源は ”牛乳から最もおいしいクリームだけをすくいとる”
    つまり「いいとこ取り」すること。

    需要が高い顧客セグメントにだけサービスを提供し、他に提供しない。
    サウスウエスト航空は 短距離路線だけに集中した。


    「機能外販」

    自社の機能で他社より優れた機能を他の企業に外販する

    ルフトハンザ航空は飛行機の整備を他社から大規模に受注している。
    大阪ガスは水道に関する業務を請け負っている。


    「マクドナルド化」


    価値提供を機械化し、低価格化することで下層の巨大市場を狙う。

    もやは、企業名がビジネスモデル名になっています。

    価値の提供ロジックを自社の構造資産として持つことが重要。


    本書では 厳選された31パターンのビジネスモデルを紹介しています。
    ぜひ、読んでみてください。

    ◆本から得た気づき◆
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    戦略立案を学習するには、場数を踏むことが必要
    ネット時代では、物理的な空間の方が、競合の侵入を防ぐ有効な手段になる
    高いシェアを達成することで、継続的その市場を支配できる
    顧客との関係を早期に作り上げてしまうと、他社が顧客にアクセスする余地がなくなる
    顧客理解と顧客の依存により、顧客との関係がより強固になる
    新しい価値の組み合わせを作り出し、それを求める顧客によって新市場を創造する
    潜在顧客にリスクなく自社とのコンタクトを開始させる
    顧客との特別な関係の構築を目指す
    競合がいない空間、攻撃を受けない状況をつくる
    自社の資源を他社と異なるものにする
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

    ◆目次◆
    序章 ビジネスモデル概論と本書の読み方
    第1章 顧客セグメント・顧客関係のビジネスモデル
    第2章 提供価値のビジネスモデル
    第3章 価格/収入構造のビジネスモデル
    第4章 ビジネスシステムのビジネスモデル
    第5章 事業レベルのビジネスモデルのまとめ
    第6章 コーポレートレベルのビジネスモデル集

    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

  • 知っている企業のボンヤリとしたビジネスモデルを網羅的に知ることができへぇ〜とは思うが、来週には忘れてしまうんだろうなと。著書のせいではなく自分の問題。自分ごと化されない。

  •  ビジネスモデルに関する解説書は数多く出版されている。多数のビジネスモデルが紹介されていても読み終わった後にいまいち記憶に残らない…そんな経験のある読者も多いのではないか。登場するモデルの数が多くても、体系化されていないければ読者の理解が追い付かない。それに対して、本書は31パターンのビジネスモデルが登場するが、ビジネスモデルキャンパスのフレームワークで整理されているために、モデル間の類似点や相違点が分かりやすい。そして、各モデルについて「なぜ優位性を維持できるのか」「有効に機能する条件」「落とし穴」等、実際のビジネスに適用するときの留意事項についても整理されている。
     よく「知っている」と「できる」は違うと言われるが、両者の間には「理解している」というステップがある。本書は「ビジネスモデルを理解する」のにふさわしい教科書と言えよう。

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    ビジネスモデル

  • 強者連合…

  • 楠木健氏がしばしば指摘しているように、「逆説性」こそが戦略の真髄であることが随所で言い表されている。

    ◯インターネットの時代にこそ物理空間が有効な防壁に(地域ドミナント)
    ◯一番手っ取り早く評価できる市場規模・成長率は、本当に重要な「自社との親和度」「他社との隔絶度」から最も遠い尺度(特定市場の支配)
    ◯短期的に合理的なプレミアムセグメントへの選択と集中は、長期的にジリ貧に陥る逃げの一手(顧客ライフサイクルマネジメント)
    ◯購買代理者の上方統合は一見して合理的だが、自社の存在意義と矛盾する禁じ手(顧客の購買代理)
    ◯強者は下手に差別化しても隙を見せるだけ(同質化)
    ◯ブルーオーシャンの本質はブルーかどうかではなく、ブルーであり続けられるかどうか(ブルーオーシャン)
    ◯「その道のプロ」を徹底排除しなければ成立しないビジネスモデルがある(マクドナルド化)
    ◯「悪評」は「無名」よりも遥かに価値がある(ブランド買収・再生)

  • 【目的】
    ビジネスモデルの引き出しを増やす
    【評価】
    ・各モデルプロコンや機能する仕組みがしっかり書かれている点は良い。今後実務で企業を見る際に、ここに記載されているモデルを採用しているか、今後活用できるかは評価してみたい。
    ・引き出しは増えるが、実務で活用する為には各モデルに関してより深い研究が必要。
    ・全体的に日本語として読みにくく、誤字脱字も多い。挿入されている図も構造として無理矢理感があるものが多く、コンサルタントのアウトプットとしては質が低いと言わざるを得ないのでこの評価とする。

  • 面白かった。

    ビジネスモデルのパターンとして、頭の中に入れておく価値ありの内容でした。

    ビジネスキャンパスという、モデル分析フレームを用いて、多角的に、わかりやすく説明してくれているので、企業分析をするときなどに役立つと思った。

    ただ、どうしても有名どころばかりなので、企業特有のビジネスモデルを理解するほどには至らず。(そもそも前提として、そこまで深くはやらない本ではあるが)

    だからこそ、これからもっと個別レベル、業界レベルのビジネスモデルを理解しよう、そう思える起点になった。

  • 定期的に見返しても良い内容

  • 網羅的にとても分かりやすくビジネスモデルがまとめられてて、非常に読んでて面白い。いくつかビジネス書を読んできていたが初めて知った内容も多かったし、レイアウトが分かりやすく、読みやすかった。

    個人的に面白かったビジネスモデル
    ・地域ドミナント(競合が入れない、コスト優位性)
    ・クリームスキミング(利益のとれるところだけでplayする)
    ・プラットフォーム化は神!
    ・顧客の購買代理
    ・アンバンドリング(今までの提供物を分解してバラバラに提供)
    ・デファクトスタンダード
    ・ブルーオーシャン(俺のイタリアン)
    ・レーザーブレード(trial SKUの価格を下げてリピートで儲ける)
    ・敵の収益源の破壊
    ・マクドナルド化
    ・中立性・専属性のマネジメント(WPP/野村)
    ・レバレッジバイアウト(ソフトバンク・不動産もそう)

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著者プロフィール

エミネンスLLC 代表パートナー、ビジネス・ブレークスルー大学大学院教授
愛知県生まれ。PwCコンサルティング、IBM、RHJI(旧リップルウッド・ホールディングス)などを経て現職。 現在は、コンサルティングと研修の事業を経営するとともに、ビジネス・ブレークスルー大学大学院で「現代版企業参謀」の講座を担当。ビジネスモデル論、サービス経営、IoTビジネスなどを専門とする。 著書に『ビジネスモデルの教科書』『ビジネスモデルの教科書【上級編】』『サービスの経営学』、共著に『実践 シナリオ・プランニング』(いずれも東洋経済新報社)などがある。

「2018年 『実務で使える 戦略の教科書 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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