「好き嫌い」と経営

著者 :
  • 東洋経済新報社
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感想 : 86
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  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492533444

作品紹介・あらすじ

企業の戦略ストーリーの創造は、経営者の直観やセンスに大きく依存している。その根底には、その人を内部から突き動かす「好き嫌い」がある。14人の経営者との「好き嫌い」についての対話を通じて、経営や戦略の淵源に迫る。登場する経営者:石黒不二代(ネットイヤーグループ)、江幡哲也(オールアバウト)、大前研一(ビジネスブレークスルー、経営コンサルタント)、佐山展生(インテグラル)、重松理(ユナイテッドアローズ)、出口治明(ライフネット生命保険)、永守重信(日本電産)、新浪剛史(ローソン)、原田泳幸(日本マクドナルド)、藤田晋(サイバーエージェント)、星野佳路(星野リゾート)、前澤友作(スタートトゥデイ)、松本大(マネックス)、柳井正(ファーストリテイリング)。巻末には著者自身へのインタビュー「なぜ、『好き嫌い』なのか?」を収録。

感想・レビュー・書評

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  • 楠さんの本は、目の付け所がユニークで、
    全部じゃないですが、ちょくちょく読んでいる著者の一人。

    ※ストーリーとしての競争戦略
    https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/4492532706#comment

    ※逆・タイムマシン経営論
    https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/429610733X#comment

    ※戦略読書日記
    https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/4480435913#comment

    今回は、経営者の好き/嫌いという超主観にフォーカスをして、
    経営には経営者の主観が影響を与えているのではないか?という
    著者の仮説を検証した書籍になっています。

    目の付け所は本当に面白いと思うのですが、
    少し古い本なので、経営者も古め。
    マクドナルドでプロ経営者の評判を得た原田氏は、
    ベネッセで評価を落としましたし、その後、家庭内でもイザコザがあり、
    この本の選択に入れるべきだったのかどうか、ちょっと疑問です。
    (結果論でしかないですが。。)

    ある程度、結果論が分かっているので、
    その結果と合わせて読むと面白いかもしれません。

  • 好き嫌いに着目して経営トップにインタビューをする。

    好き嫌いがどれだけ経営に結びついているか事例を紹介するのかと思っていたのだけど、どちらかというと、好き嫌いという観点で、経営者の実像(キャラクター)を浮き出させている。

    なので、好き嫌いによる経営判断を学べるわけではない。
    でも、好き嫌いでインタビューすることでキャラクターが分かりやすくなり、経営者のファンブックとして読むのであればなかなか楽しい。

    対象者はやはり1代で成し遂げた世代の経営者が多い。

    サラリーマン社長のような人たちは、好き嫌いでジャッジするよりも、会社内政治力学や、バランス、どれだけ会社に尽くせるかなどの点も評価されてきているはずで、話が面白くならないんだろうな。

  • 著名経営者14名との対談集。

    マネジメントスタイルの違いとして、作中何回も出てくる、「位置エネルギー」と「運動エネルギー」の対比的な例えは、一見分かりやすいけど、ミスリードな気がする。

    自然と出世はしないので、出世は常に「エントロピーの法則」に反してエネルギーを必要とする活動だ。その結果、高い位置にいる経営者は、エネルギーが高い状態にある。その高い位置を維持したまま、経営者同士でハイレベルの交渉を行い、運動エネルギーも高い状態が理想型、と理解するのが、正しい気がする。(高い位置から降りるときに運動エネルギーに転換されるのでは、持続性のない“しくじり先生”になってしまう。)

    登場人物の中では、筆頭の永守重信さんの章が1番おもしろい。

  • 「全ては好き嫌いで始まる」、、、大物経営者ってぶれずに好き嫌いをベースに意思決定をするんだね。決断力のない私たちは、判断材料として情報を集めすぎると結局は重要な事を決断できずにいる。

  • 楠木さんが日々提唱している、「好き嫌い」について理解を深めることができた。
    特に印象に残った点としては、良し悪しはユニバーサルなもので好き嫌いはその対極にあるというもの。
    あと、市場は海、組織は島というのも。

    やっぱり、楠木さんの考えには共感できる。
    面白かった。

  • 面白かった。職業は皆さん同じ経営者だけど、一括りにしてしまうのは全くもって間違っている。みなさんそれぞれ哲学と信念を持って経営している。真剣に生きている。

    特に面白かったのは大前研一さんとライフネットの人かな。二人の主張や哲学は全然違う。けれど、それぞれ二人のなかではそれぞれが心底正しい。自分と完全にフィットしてるんだと思う。そこが凄いし、だからこそ人を惹きつけるのだと思った。

  • こだわりがある、信念があるからこそ、明確な「好き嫌い」があるのだ。だから、成功する。

  • 経営者の好き嫌いとパーソナリティの関係から、その人が成功した要員を読み解く。面白い切り口でここの経営者のインタビューから、人柄がにじみ出ている。成功する人間は全員苦労しているし、人引っ張る魅力にあふれている事がよく分かる良書。

  • 有名経営者へのインタビュー形式。
    印象に残ったのは、正しい・正しくないという選択でなく、好き・嫌いという視点での選択。
    確かに正しい、正しくないとの選択はしがち。
    もっと自由に好き・嫌いという観点で見直してみたい。

  • 好きか、嫌いかという判断軸。確かに必要だと思う。

    著名な経営者の人となりがよくわかり、とても面白かった。楠木さんの掘り方も上手い。見習いたいものだ。

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著者プロフィール

経営学者。一橋ビジネススクール特任教授。専攻は競争戦略。主な著書に『ストーリーとしての競争戦略:優れた戦略の条件』(東洋経済新報社)、『絶対悲観主義』(講談社)などがある。

「2023年 『すらすら読める新訳 フランクリン自伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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