- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784495588014
感想・レビュー・書評
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研修講師経験豊富な「プロ講師」である著者による、研修講師になるためのエッセンスを解説した本。あまり著者独自と思うような内容はなかったが、確かに経験に裏打ちされた研修講師をやるうえで知っておくべき内容が詰まっていると思う。
本書のメッセージの中では、講師が「教える」のではなく、受講者に「気づかせる」「考えさせる」ことが必要であり、双方向のコミュニケーションが原則という指摘が特に重要だと思った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
セミナーや研修の講師を頼まれたときの心構えをどうすればいいか、という感じの本。
この本を読んでプロ講師に明日から慣れそうな匂いはしない。 -
2016 2 7
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やってみようホトトギス!
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なんとなく生理的に受け付けない読み口の本でした。
内容も軽い。。。
1分で終わる事を10分でとあるけど、水で薄めただけかいな。
その中でも取り組もうと思うものを2点。
・研修記録をつける(内省のため)
・受講者同士のコミュニケーションも図る -
講師としての心構え的なところは参考になった。たまに出てくる具体例が、どういうセミナーのことを言っているのが分からなくなることがあり、イマイチだった。
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著者は、人材育成コンサルタント。ビジネスしぃおの作家と研修講師という顔をもち、研修では20年以上にわたって最前線にいて、交渉、話し方、プレゼン、時間管理などをテーマに、これまでにのべ15万人もの受講者を指導。
著書に「アガリ症を7日間で克服する本」「仕事が10倍はやくなるすごい法」等多数。
人前での話し方やプレゼンテーションの指導をしている著者。研修のプロである著者が「研修講師」に特化して初めて書いた一冊であり、プロのエッセンスがギュッと詰まっている。
本書の構成は以下の6章から成っている。
①内容を組み立てる
②聴衆分析の大切さ
③この伝え方で名講師になる
④教えることは学ぶこと
⑤プロの研修講師になる
⑥研修講師は楽しいライフワーク
会社員として勤務するにあたり、人に教える、講義を行うとことに似た経験をすることは多い。
自分だけの時間ではなくそれは相手の時間も頂戴することになる。同じ時間であるのであればやはりお互い有意義に使いたい。それがお互いにとって良い結果をもたらすのであればなおさらである。
研修・セミナー講師の機会を得ることがあれば、それから準備をしていてはもちろん間に合わない。何事も準備が必要であり、その大半は心構え的なものである。
それが必要な時は随分先のことになるとは思うが地道にひとつのスキルとして自分の身に植え込んでいきたい。 -
セミナー・研修講師の極意をわかりやすく解説しています。
対話型、相互コミュニケーションが満足感を与えるのに重要なことがわかります。
一方的な話はダメなのですね。
お互いに学んでゆくという姿勢にも共感します。
「教えてください」がマジックワード -
池上 彰の『わかりやすく〈伝える〉技術』と同じテーマの本なのですが、池上本が、上品で格調高く理論を伝えているのに対し、本書の方は、下品で自慢こきで実践的な技術を伝えている(w)という実に対照的な本です。
どちらの本も素晴らしいし、役に立つ良い本です。
さて「松本式」ですが、一番優れているなと思ったのは、研修講師と受講者の双方向コミュニケーションをとらせるだけでなく、受講者同士のコミュニケーションを取らせるということです。
松本氏は、
あなたは講師として、受講者に話したいことはたくさんあるはずです。
しかし、それとまったく同じように、受講者も「話をしたい」のです。
といいます。
私の経験でも研修にグループ演習を入れると、アンケート結果で理解度は同じでも受講満足度は20%位上がります。受身で講義を聴くだけではなく個人演習で手を動かして理解し、グループ演習で自分の理解を他人にぶつけて確信を得るというステップを研修に組み込むと良いのでしょうね。
それから、松本氏は、考えさせる具体的なテクニックとして、受講者に質問を出す時に「3分後に意見を発表してもらいますので、書いておいてください」と付け加えているそうです。
時間を制限することと、書き出すことを明確に伝えることで受講者は「自分のこと」」としてとらえるようになるとのことです。
★★★
上にアンケート結果と書きましたが、本書でも触れられているのでちょっと引用しますと、
いささか手前ミソですが、私の研修後のアンケートの評価は高いのです。
ところが、仮に30人中29人が「とてもよかった」と言っているのに、「普通」という人が、必ず1人や2人はいるものです。
最初の頃は、どうしてもこれが納得できませんでした。
「この研修で『普通』なら、どうしたら『よい』になるんだ!」
などと憤っていました。
--- >8 snip
でも、今はよくわかっているので、「そう思ったんだ」「なるほどね」とサラリと受け流しています。
私は、自分の研修には絶対の自信があるので、90点主義でのぞみます。つまり90%の人が「とてもよい」ならそれでOK、ということです。
あとはその人によって感じ方や考え方はさまざまですから、「松本幸夫? 嫌い」「あの教え方は嫌」という人がいてもおかしくはないのです。体験上、私の場合は1割以上はいかないのですが、あなたがはじめて研修をするなら、50点でOKというつもりで臨みましょう。
100パーセント正しいというのは、コミュニケーションにはないのです。
100パーセントを求めると、それがあなたの考え方の「枠」になってしまいます。
たとえば「ほめる」のはコミュニケーションをよくするのには有効ですが、なかには「ほめられるのが嫌い」という人もいます。そんな人をほめると、嫌われてしまうことにもなりかねません。
なるほどです。私もアンケートを読んで落ち込んで、「もう講師なんて向いてないからやめよう」と思ったことが何度もありますが、松本氏でも100%は求めないのかとちょっと気が楽になりました。
★★★
Garr Reynoldsの『プレゼンテーション Zen』
池上 彰の『わかりやすく〈伝える〉技術』
松本幸夫の『研修・セミナー講師を頼まれたら読む本』
をネタ本として持ち寄って意見交換する、研修・セミナー講師のスキルアップ勉強会開きたいなぁ。