すべての「イライラ」を根っこから絶ち切る本 (ナガオカ文庫)

著者 :
  • 永岡書店
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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784522476529

作品紹介・あらすじ

「イライラ体質」からもう抜け出したい人へ。「ゆるせない!」「どうしてなの!?」から解放されれば、あなたの人生が変わります。

感想・レビュー・書評

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  • イライラに対する対処方法、またそうならないための心構えが書かれていた。とてもわかりやすく勉強になった。アンガーマネジメントの本は、これまで読んだことがないが、本作はとても対処に適した本である気がする。

    「イラッとする」と「イライラする」ことは違う。前者は「人類の防御反応」で、後者は「自らが選択している反応」。今まで、イラっとすることは良くないことと思っていた。しかし、それは当たり前の反応。問題なのは、アイツのせいで!とウジウジ考え、自分の中でイライラし続けるという選択をしていることだ。つまり、被害者モードになり続けるのが良くないということだ。これは大きな気付きだった。

    完璧主義は「~するべき」という思考がたくさんあるということ。それだけ、センサーが働きイライラに敏感になると言い換えることもできる。
    つくづく完璧主義は損だなと思わせられる。
    これも一つの気付き。

    そして、最も感じたことは、イライラで苦しんだり、疲弊するのは結局は自分自身。
    そう考えると、怒ることが本当にバカらしく思えてくる。

    被害者モードであり続けないようにするのは、筋トレと同じで、鍛えていくものらしい。
    今後、少しずつでもトレーニングして、「平和な心」でいる時間を長くしたい。
    怒りの感情がどうしようもなくなった時に、また読みたい。

  • コンサートで誰かの携帯→イラッ
    体を守るための防御反応 本来あるべき状態と違うことにセンサーが働く・痛みと同じ

    イラっとする→一時的 イライラ→継続 イライラは我慢すると膨張する
    イライラし続けるとイラッとするセンサーも敏感になる。

    電車で急いでいるのに人身事故のアナウンス いつまでも「なんで?」に引っかかる→イライラも継続

    いちいち言わなければならないというイライラ→コントロールできない=困っているイライラ
    イライラは自分が困っている状態 玄関で鍵がすぐ出ない

    本来あるべき状態は主観的なもの・人によって異なる

    マナーに関するイライラ
    自分の領域を侵害されるイライラ 顔の前にコバエ
    決めつける人、なれなれしい人、無意味に謙遜する人、ネガティブな人→イライラ
    不安 歩きたばこ、咳やくしゃみ→不安があると強い○○すべきが発生

    完璧主義者が人任せ→不安→イライラ
    疲れ、体調の悪さ→感情をコントロールするエネルギー

    イライラ=困っているときの感情であることを理解する→自分が困っていることに気づく→イライラ解放への道

    イライラを手放せないのは損している感情になるから マナー違反を見てイライラしない→馬鹿正直が損のような感情☆実家のゴミ・ホコリだらけの台所

    ○○のせいで自分がイライラ→無力さを作る 自分のコンディションが相手に完全に委ねられてしまっている。
    被害と被害者モードを区別する。

    被害の主語Sは自分→被害を認める→自分を主役にする
    被害者モード→自分を中心に据えていたわることもできない・被害を取り戻しにくい
    ○○のせいで…→自分の裁量が減る

    電車ストップ 出口のないイライラのトンネルの先に自分は何を期待しているのかを考える。

    イライラ「なんで?」と問い続け→傷つくのは自分

    イライラを手放す→無気力な被害者をやめて力のある主役になること
    決めごとの判断軸をイライラしないほうにすると人生の質が上がる。

    イライラ→自分の内面へ→自分が何に困っているのかを整理
    そこにある○○すべきを見つける→感情的になっているときは書いてみる・客観視
    ☆暑い夏→気温が高いことにイライラしている自分

    クチャクチャ食べる人→不適切な行為でも相手側には何らかの必然・相手に何らかの事情
    ☆実家が掃除しない原因は?・自分も時々書類がたまることはある

    社会 「国民は自分の身の丈にあった政治家しか持つことができない」

    イライラ→何かを学ぶチャンスかも・本来あるべき状態の幅を広げるチャンス

    寛大な人を装う・イライラ我慢→人からどう思われるかが気になる・狭量、未熟な人→Sは他人であるから被害者モードと一緒

    何度言っても実行しない相手→コントロールできない感 相手に合わせた伝え方 ☆実家のホコリ→ホコリがたまらないレイアウトへ家具移動・ゴミ捨ての先送り

    イライラは過去や未来にしか存在しない→今に集中する。 人生は今の連続 やることを1つ決めてそれを達成する。

    過去を引きずってイライラ→朝起きられなかったことをイライラ→過去が1日を支配 自分が悪いと思わず、自分は被害を受けたと思う→被害を受けた自分をいたわる。

    タクシー運転手が不愛想→自分が侮辱されたと勝手に意味づけ→自分の思考がイライラを生産しているだけ
    許せないとイライラしながら生きていくのは完全に相手に依存した無力な存在 被害を受けた後まで縛られ続ける必要はない。

    許せない!→百害あって一利なし

    どうせ○○だ思考→過去のデータベースの産物→今に切り替える
    イライラが強すぎるとき、まずは体を動かす

    状況 自分で選ぶ習慣
    他人からの評価が気になるときは、〇〇すべきに基づいて行動している☆職場で自分で思考パターンを見直してみること!
    ボールは自分にあり、次にいつ投げるかを決めるのは自分☆メールが返ってこないことを心配している状況

    親切にしても喜んでもらえない→被害者モード 大きなツケはイライラによって損なわれる自分の時間

    周りのモチベーションを下げる上司→自分が文化を創る・自分がS・こう働きたいと思う姿勢で働くことは可能

    災害、事件の時、笑うことすら忘れる ユーモアは最高レベルの主体性の発揮・被害者モードから脱

    イライラを手放したときの快感中毒になる→イライラを手放す喜びを体験する
    口論 お互いにイライラの綱引き→サッと綱を離す快感

    ×絶対的に正しい→〇あくまでも自分が感じる正しさであることを認識
    ×自分こそが正しい→被害者モードの感じ方 本当に正しいのはどちらかを決めることに意味なし
    気が済まない→他人をSにした他者依存的な不安

    イライラをまき散らしてしまったとき→謝罪→許してくれない・相手の反応が気になるのは被害者モードの姿勢

    被害者から自分自身が強者になる。
    謝るのは許してもらうためではなく自分の問題だと明確にするため
    ○○すべきを手放すと強くなる→他人に何かに押し付けるのは自分自身の不安の解消のため
    ○○すべきで生きると折れやすい→寛大な人ほど、自分特有の○○すべきがなくなる

  • 理屈はわかるし、そうは言ってもイライラするんだよーっていう気持ちにもこたえてくれています。
    私は、そうは言ってもーぐるぐるぐる…と今ひとつなのが正直なところなんだけど。

    それでも、対人関係療法を専門としている著者で、わかりやすく読みやすいので、類書よりおすすめだと思います。

  • イライラを引きずるのは、自分の衝撃を相手や社会のせいにしている状態。イライラを手放し自分が人生の主役となるための方法や、周囲のイライラしている人に振り回されなくなる方法が書かれている。様々なイライラの例が細かく網羅的にあげられていて感服する。経験が増えるにつれ、心の許容範囲は広がってきた気はする。著者のいうよう、「いま」に集中する時間をもっと増やしていきたい。

  • イライラしやすいので読んでみた。
    イライラは被害者の感情であり、
    被害者と被害者モードの2つあることを知る。
    被害者は自分が被害を被ったもの
    被害者モードは主役は相手になってる。
    相手軸。
    決め事の判断軸をイライラしない方にする。
    これ、確かに分かっていたけど被害者モードになっててやらなくて余計にイライラしていた。
    べき、を手放すとか
    イライラは過去、未来にしか存在しないから今に集中する、とか。

    こちらの先生の本を一気に3冊読んだんだけど、内容はどれも共通しているところがある。

  • すべての「イライラ」を根っこから絶ち切る本。水島広子先生の著書。些細なことでイライラしてそのイライラを周りにぶつけてしまって、それがまた自己嫌悪や新たなイライラにつながる。そんなイライラの悪循環から逃れるのは簡単ではないけれど、水島広子先生からイライラを根っこから絶ち切る方法が学べる良書。

  • イライラしていないときに読んだら、妙にイライラ感度が上がってしまって逆効果だった。
    イライラしているときに再読しようと思う。

    イライラが「私困ってる」というサインであり、イラっとする=反応するのは動物として当たり前。しかしイライラする=その反応を継続することはおさめることができるという。特に、”許せない”という被害者感情…思うにイライラをおさめたら許したことになってしまいそうだからイライラし続けるということ…の無意味さを教えてくれた。被害は別のところから回収すればよいのだ。また、マナーが悪い人のことを私は”意識が低い人”と思ってたけれど、”美意識が低い”のだとも気が付き、色々なシーンで適用できる言葉だと思った。それは新しい発見だった。
    終わりの方に「この本を読んでイライラしてしまった人へ」の解説もあり、納得した。水島先生の心の分析は理性的で論理的でわかりやすく、そしてとてもあたたかいのでやっぱり大好き。

  • イライラしてるとかなりのエネルギーを使います。
    イライラしようと現実は変わらない。
    変えられるのは自分の気持ち。
    でも変に抑えるだけではストレスが溜まります。

    本書は実害を意識して解消する必要があると書かれています。
    ここでいう実害は「かわいそうなことになった自分」です。
    かわいそうな自分を認めて受け入れてあげないといけない。
    その後で人生の大きな流れの中の試練と受け入れられるとイライラも消えるというロジックです。

    「〜のに」とか「〜べき」とか使わないようにしてますが他人に振り回されないためにも意識を深めていこうと思います。

  • 読むだけでも、少しスッキリします。
    全てをすぐに実践するのは、難しいけど、ちょっとずつできることが増えますように!
    睡眠も、きちんと取ると、さらに楽になりますよ。

  • イライラしている人は困っている人、被害を受けていることを認める、相手の事情を考えると起きていることは仕方がない、というように役に立つ情報が多かった。感情のコントロールが苦手な人に是非とも勧めたい本。

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著者プロフィール

水島広子【みずしま ひろこ】

慶應義塾大学医学部卒業・同大学院修了(医学博士)。慶應義塾大学医学部精神神経科勤務を経て、2000年6月~2005年8月、衆議院議員として児童虐待防止法の抜本的改正などに取り組む。1997年に共訳『うつ病の対人関係療法』を出版して以来、日本における対人関係療法の第一人者として臨床に応用するとともに、その普及啓発に努めている。現在は対人関係療法専門クリニック院長、慶應義塾大学医学部非常勤講師(精神神経科)、対人関係療法研究会代表世話人、アティテューディナル・ヒーリング・ジャパン代表。主著に『自分でできる対人関係療法』『トラウマの現実に向き合う』(創元社)、『拒食症・過食症を対人関係療法で治す』(紀伊國屋書店)、『怖れを手放す』(星和書店)、『女子の人間関係』(サンクチュアリ出版)、『自己肯定感、持っていますか?』(大和出版)、『「毒親」の正体』(新潮新書)などがある。

「2022年 『心がスーッとラクになる 世界の美しい文様ぬり絵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

水島広子の作品

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