顔の科学: 生命進化を顔で見る

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  • 日本教文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784531062775

作品紹介・あらすじ

新しい生命科学の誕生。「実験進化学」の挑戦。生物進化の視点から、顔の起源に迫る。進化の過程のように、造血・造骨の発生が再現。獲得形質と喪失形質は等価。どちらも遺伝する。免疫システムの起源に迫る。疾患克服に希望。生命システムの統一理論。「顔の誕生」で生命体は、進化の大躍進を開始した。原始生物から魚類、両生類、爬虫類、哺乳類、人類…へと、ダイナミックに変遷する生命のドラマ。そこに潜む進化の原理を、一挙に解明。同時に、生命システムの全貌に迫る。ダーヴィニズムの終焉。進化論から進化学へ。

感想・レビュー・書評

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  • 生物学的な顔の進化論。顔の記述は少ない。

    「顔と口の医学」
    ・日本人の顔のルーツは、寒冷地モンゴロイド、北方ツングース系、スキタイ系、南方系、東南アジア系、西域系、インド系など。「源・平・藤・橘」でも違うし。
    ・外力によって顔は遺伝的形状から容易に変化する。
    例)ストレスで眉間にシワ、咀嚼習慣・睡眠姿勢で片方が潰れる

    「生命活動と芸術」
    ・生体反応の一つに感覚反応がある。
    ・美術と音楽は、視覚と聴覚という脳の突出器官から入力される。
    ・美術と音楽は、物質として把握しにくいエネルギー=波動
    ・このエネルギー刺激で、神経系は活動を増し、神経細胞の遺伝子が発現しRNAを介して各種タンパク質を作る。
    ・古くから芸術が倫理的なもの(真善美)として理解されてきたのは、生命進化の過程が芸術の下地にあったから。
    ・天才の演奏は、大脳辺縁系の古皮質に訴え、万人に感動を与える。しかし、平凡な演奏は、大脳新皮質に訴える浅薄菲才なもので無感動。
    ・技術は鍛錬で磨けるが、完成は内臓感覚に基礎を置くので、先天的なものであり、鍛えるのが難しい。
    ・しかし、顔を構成する表情筋や咀嚼筋は、もと情動表明と共に発達した器官の内臓筋であったものが変容したものなので、五感をよく働かせて表情に反映することに努めれば、才能の向上が期待できるかも。

    「憶の状態」
    ・そもそも人間は「内臓の仕事=呼吸」と「労働・作業」を同時に行うことはできない。
    ・「作業」を十分に習得して「憶の状態」になれば、(自分に合う仕事をすれば)呼吸しながら楽に仕事ができ、過労死も減ることだろう。

    K図書

  • さちまるさんから木花へ頂いた本です。
    ダーウィン的な進化論ではなく、生体力学によって生物は進化いっていたという視点には、なるほどと思う部分がありました。

  • 三木成夫の高弟の科学者が、
    三木の流れを踏襲しながら
    鰓のついて詳しく書いてます。

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著者プロフィール

西原研究所所長、元東大講師、日本人工臓器学界賞受賞
著書:『究極の免疫力』(講談社インターナショナル)『内臓が生みだす心』(NHKブックス)

「2006年 『歯はヒトの魂である』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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