財政投融資の経済分析

制作 : 岩田 一政  深尾 光洋 
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (297ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532131487

作品紹介・あらすじ

政府による金融仲介の意義、実態、功罪を、理論・実証の両面から解き明かし、入口(資金吸収部門)・中間(資金運用部)・出口(運用対象機関)を網羅したシステム全体の再構築を提言。

感想・レビュー・書評

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  • 財政投融資の国際比較の章の内容を紹介します。他の先進諸国と比較すると、日本の公的金融の占める比率は、圧倒的な高さです。たとえば、1995年の公的金融の金融活動に占める比率を比較すると、ドイツ、アメリカ、イギリスは6%以下です。それに対して、日本は16%です。ただし、フランスは27%です。この手の制度の国際比較は、各論に入ると、詳細な解説により、読む気が起きなくなります。ただし、この章は例外です。各論は、住宅金融に限定しています。そのため、非常に読みやすいです。アメリカは、個人に対して、直接の融資をおこなわず、住宅融資をおこなう銀行に対する金融商品を発行することによるバックアップ業務をおこなっています。ドイツは、個人に対する融資はおこなわず、業者に対する融資をおこなっているのみです。イギリスは、税額控除のみで、公的金融機関による融資はおこなわれていません。例外的に、フランスは、個人に対する公的金融による住宅融資がおこなわれています。この現状は、日本も同様です。財政投融資、公的金融による住宅融資という観点から見ると、ドイツ、アメリカ、イギリスのグループと日本、フランスのグループに分かれることがわかります。偶然の一致なのでしょうか。それとも、財政投融資の規模の大きな国は、資金の出口を求めて、公的金融による住宅融資を積極的におこなうのでしょうか。

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