あなたが裁く!「罪と罰」から「1Q84」まで: 名作で学ぶ裁判
- 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版 (2010年11月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532167653
作品紹介・あらすじ
死刑台のエレベーター=ジュリアン、異邦人=ムルソー、模倣犯=ピース、悪人=清水祐一、1Q84=青豆・・・本当に裁判にかけたら、死刑か無罪か、懲役何年が相当か?前裁判官がリアルに指南。
感想・レビュー・書評
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文学に法律相談所みたいな痴話話感はナンセンスでしょとも思うけど、まあこれはこういうものとして、というかそもそもそういう本ですしね。面白い人には面白いと思います。
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面白かった。常識として知っておくべき知識かも。
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憲法すらロクに把握していない司法オンチなので、情状酌量とか、どういうときに罪が重くなるかor軽くなるか、みたいなことをライトに知るために読みました。
読み物なので、完全に気楽に読めます。
面白いです。
名作に出てくるあらゆる殺人を取り上げて、この場合はどの程度の刑になるのかを解説しております。
こういったものはしばしば「興ざめ」などという非難を浴びがちですが、それも痛快に読むことができる構成になっております。 -
本当に裁判にかけたら、死刑か無罪か、懲役何年が相当か?裁判官を勤めた後、弁護士をしている著者がするどくいろいろな作品を裁いていきます!「ウエストサイド物語」や、東野圭吾「容疑者Xの献身」、村上春樹「1Q84」などまでいろいろあっておもしろいです。
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「現状の日本で」裁判が行われたとしたらどうなり得るのか,ということを手っ取り早く教えようとするもの。
論理に飛躍があるところもあるが,類型的にそういう処理がなされることが多いから,紙幅との関係上,そこで記述をとどめたってところでしょう。
とりあえず妻に貸してみたw
読後の反応やいかに・・・。 -
元裁判官の弁護士が、ミステリや文学作品(全24作品)に描かれた殺人事件とその犯人に下された判決を題材に、現在の日本の裁判であればどうなるかをかを論じた、気楽に読める"刑事裁判エンターテインメント"です。死刑の是非、量刑の基準、証拠や自白の評価、刑事裁判の仕組みなどが自然に頭に入る、よく工夫された本です。素人が裁判(とくに死刑)について考えるための考え方の提示に徹して自分の主張は抑えた執筆姿勢、ツボを押さえた作品紹介の巧みさなど、なかなかの仕上がりで好感が持てました。
収録されている作品は、ウエスト・サイド物語、罪と罰、太陽がいっぱい、激突!、赤と黒、羊たちの沈黙、第三の男、悪人、灰とダイヤモンド、凱旋門、郵便配達は二度ベルを鳴らす、逃亡者、容疑者Xの献身、模倣犯、死刑台のエレベーター、異邦人、1Q84など。
1人殺害では原則的に死刑にならない
2人殺害では死刑になるかならないかはケースバイケース
死刑になるのは3人以上殺した場合
という成人の死刑基準は、個人的にはいかがなものかと思います。個人的には、人を殺せば命をもって償わさせるのが基本で、そこに情状酌量などのサジ加減をほどこすべきではないかと。
ひとつだけ難を言えば、本の中で他の箇所を参照させる際の箇所指定は端的にページ数でやってほしかった。目的の箇所を見つけるのに難儀しました。 -
殺人刑罰基準
1人 無期懲役
2人 無期または死刑
3人 死刑 -
東大卒の元裁判官で現在弁護士の書いた名作で学ぶ裁判。
名作のさまざまなパターンの事件をニホンの刑法からみた罪の重さや裁判について描いている。
『罪と罰』のラスコーリニコフの流刑は軽すぎるとか、『羊たちの沈黙』のレクター博士の責任能力のことなど面白く読んだ。 -
順番に読んでいくと裁判の基本からスムースに分かるようなつくり。飛ばし読みして申し訳ない…
原作のまとめ方も分かりやすい。
「ふつうの殺人」の定義とか、説明も平易。
「ワイルドシングス」はどうなるんだろ…。