日本国の原則: 自由と民主主義を問い直す

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (374ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532195465

感想・レビュー・書評

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  • 自由と民主主義が、いかにその国を豊かにするか、様々な傍証を基に考察した一冊です。江戸、明治から昭和の高度経済成長に至るまで、日本が自由を得て現在のように発展してきた経過の分析には、納得いくものがありました。

  •  基本的に一度読んだ本は二度読むことはないのですが、初めて二度読みたいと思いました。
     日本が発展してきた根本的な理由は、日本が自由な国であったこと。生命や財産が支配者に勝手に奪われることもなく、人々が自由にしたいことを許容する国であったこと。第二次大戦前及び戦中の、軍という官の主導は、政治的にも経済的にも日本を誤らせ、大きなダメージを負わせただけでなく、経済を国家(戦争継続)のために利用することにも失敗している。
     また、江戸の時代からサムライは武士道に生き、大多数を占めていた農民は牧歌的な生活をしていた日本人がなぜ太平洋戦争に向かったのかについて、以前からその理由を知りたかったのですが、司馬遼太郎は「別の国としか思えない」と表現しその答えを明確にしていませんでしたが、この本で解説されていることでかなり腹落ちしました。
     文庫本で360ページと読み応え十分ですが、かなりお勧めです。

  • 新書・文庫  304||ハラ

  • 一語で言えば「自由万歳」
    しかし、現在は97年と比較して家計所得のモードが100万円下がっている。これにより「ほどほどの収入を得ることができ、その収入を自分の好きなことに使うことができる」自由が無くなってきているのではないかと思う

  • 保守の論客。正々堂々、これからも論陣を張って頂きたい方です。

  • 軽い気持ちで読み流すつもりが意外に面白かった。日本という国は民衆が「自由」を得たときに強くなり、権力による「統制」が強まると弱くなる。という仮説を戦国時代まで遡って検証する。江戸時代の町人文化、明治時代の商工業の躍進、戦後の高度経済成長など。現在の不況も乗り切れそうな気に...なるかな。

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著者プロフィール

1950年生まれ。東京大学農学部卒業。学習院大学博士(経済学)。経済企画庁国民生活調査課長、海外調査課長、財務省財務総合政策研究所次長、大和総研専務理事チーフエコノミスト、早稲田大学政治経済学術院教授、日本銀行政策委員会審議委員などを経て、現在、名古屋商科大学ビジネススクール教授。著書『昭和恐慌の研究』(共著、東洋経済新報社、日経・経済図書文化賞受賞)、『日本国の原則』(日経ビジネス人文庫、石橋湛山賞受賞)、『若者を見殺しにする日本経済』(ちくま新書)、『ベーシック・インカム』(中公新書)、『デフレと闘う』(中央公論新社)など多数。

「2021年 『コロナ政策の費用対効果』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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