過働社会ニッポン: 長時間労働大国の実態に迫る
- 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版 (2011年6月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532195946
感想・レビュー・書評
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生きる目的のための手段でるあるべき労働が、目的に入れ替わっているこの国の現状がよくわかる一冊。
本では、おもに労働時間を取り扱っているが、長時間の労働原因としては業務量の多さが挙げられている。
「お客様第一主義」(=いらんサービスばっか、もっと安くしてくれ)とか「自分と他人の仕事に垣根を作らない」(=やらされる仕事内容はゴミレベル)とか、口当たり耳あたりのいいことをよく聞くけれど、それってどっちも経営者の論理に過ぎないではないか。
もちろん、利益があがらにゃあ、労働の場もなくなるわけで、つまり生産活動もなくなってしまうので、上記を根底に持つことはおそらく正しいのだけど、徹底までするひつようはあるのか?
そして、とあるニュース記事ではこんな趣旨の内容を拝見した。
いわく、日本では画期的な製品・サービスを生むことが難しい市場になってしまった。なぜなら完璧を求めるあまり、生産者側も既存の改良改良モデルばかりで、消費者側も改良を求める。イノベーションを誰も求めていないことになってしまった。
ほんとにそんなサービス必要か?
ほんとにそんな仕事が必要か?ほかにもっとやることがあるんじゃないの?
これらは、消費者としても、労働者としてもいつも思っていることであるが、「過剰」を排除することで、本当はもっと我々は豊かになれるのではないか。
そして、空いた時間・能力を、より本質的な人間性を磨く活動へとシフトしていくことができるのではないか。 -
アンケートなどで得たデータベースとしては、よく出ているけれど、見解や認識については目新しい意見がなかった。コラムの具体例は、共感得るものもあったけれど。