「やりたい仕事」病

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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感想 : 50
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  • Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532261825

作品紹介・あらすじ

やりたいことが見つからないから、と就職を先送りする大学生、目の前の仕事はほどほどなのにキャリアプラン作成とスキルアップには余念がない若手社員…。
数々の教育現場を知る著者が、巷に溢れる「やりたいこと」難民とその背景にあるキャリアデザイン教育の過熱に警鐘を鳴らし、10年後が見えない時代を生き抜くための新たな働き方の軸を提案する。

感想・レビュー・書評

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  • キャリアプランを考えてても自分の考えてたキャリアプランとは現実が違いすぎて、悩んでる若者や逆にキャリアプランが見えなさすぎて動けず悩んでいる若者が増えている。そんな人々へのアドバイス的な本。

    言ってることの骨子は
    やりたいことじゃないからと言って、その仕事に向き合わないとその時間がもったいない。
    どんな仕事でもしっかり向き合って仕事すれば、どんな仕事にでも応用できる仕事力はつく。

    やりたいことは実際やってみないとわからないし、人のやりたいことは出来ることが増えるにつれて刻々と変化する。だから今目の前の仕事をやってみて、その上で自分のなかに出てきたやりたいことをやればいい。

    キャリアプランを考えることは現代の流動的で将来が不確定な世の中では予想外の事が多々起きるため、考えるだけ無駄なのでは?それよりも何が起きたときでもそれに柔軟に適応できる適応力の方が大事なのでは?

    大事なことは今、目の前の仕事に懸命に取り組み、そこから出てくる偶然の出会いやチャンスをモノにすること。

    みたいな感じ。かく言う私もそんな若者の一人でした。
    本書の言うことはわかりますが、人には向き不向きはあって、どんなに頑張っても前向きになれないときもあると思うけどなあ。
    適応力は大事だと思うけど、どうやったらつくのだろう?

  •  この本は学生であるならば必ず読むべし!
    そもそも、好きなことを仕事にすることと自分らしさを出すというのは幻想なのではないかと思う。取り組む前に嫌いだと思っていたが実際に取り組んでみると意外と好きなんだという発見があるのはよく聞く。自分に適しているかどうかはやってみないとわからない。10、20年後どうなるかは経ってみないとわからない。「先のことをあれこれ考えるのではなく、目の前にあるものを精一杯取り組むこと。」著者は何度も強調している。自分自身も現状に満足せずに目の前にあるものを精一杯取り組んでいきたい。

  • 自分のこれから数年先の仕事のイメージを描いて、今何をすべきかを考える…そんな風にやっていくのがフツーだと思っていた。この本は、また別の考え方を教えてくれた。 曰く、「不確定な将来のイメージにとらわれ過ぎて今を疎かにしちゃいかん「今ここ」に打ち込んでおけば未来は自ずと拓ける」。
    なるほどぉ。そういう考え方もあるのか。

  • やりたい仕事にこだわりすぎるあまり、行き詰まってしまう若者が増えている。

    リクルートなどに代表される新卒就職支援活動を行っている会社、世の中の人材紹介会社はもしかしたら、それを促して暴利をむさぼっているのかもしれない。

    もちろん、人によれば今までの人生を振り返って自分の使命を見つけ、それを仕事にできる人がいるのかもしれない。しかしほとんどの人はそうではない。夢や目標を持たない人、夢や目標がまだ見つかっていない人、夢や目標にまでは届いていない思いを抱いている人。そのような人たちに「やりたい仕事」を無理矢理考えさせても、逆に辛い思いをさせてしまうだけである。

    筆者は、とりあえず挑戦をしてみること・目の前のことに一生懸命取り組むことをすすめ、そこから訪れる偶然の出会いをうまくチャンスに変換することが大事だと論じている。

    大いに納得した内容であったが、一方で同じ内容の重複が多すぎることは批判しておきたい。逆に、だからこそ、速読ができたのではあるが。

  • タイトルそのままの内容です。「やりたい仕事」病。
    就活中の今、ちょうど「もう「やりたい仕事」とかうんざりだよ」と思っていたので、書店で見つけたときは「これだ!」と手に取った。

    通して読んでみたけど、なんかもにょる。なんでだ…
    やりたい仕事にこだわることが、仕事のパフォーマンスを低下させる、という本旨には同意した。その通りだと思う。
    でも、不確実な社会を生き残るための心理的スキル(?)、いくつか挙げられてたんだが、それにどうも拒否反応を起こしてしまった。
    行動力があること、粘り強く諦めないこと、楽観的であること…
    抑うつ傾向のある自分としては、それができないから困ってるんだよ、といった感じである。

    今、「ポジティブ病の国、アメリカ」という本も読もうと思ってるんだけど、
    本書とは対立する内容かと思うので、どうなるか楽しみ。

  • 2/11読了。1章を読むだけで十分。あとは同じ内容の繰り返しです。

  • 人生は運次第だけどそれを掴めるかは人次第

  • プロローグ 「やりたい仕事」で生きづらくなる人々/第1章 「やりたい仕事」病の実態/第2章 適職は考えてもムダである/第3章 新入社員の背景にある無茶振りキャリア教育/第4章 就職先は、どこでもいい/第5章 心理学的に考える10年後の働き方/第6章 「将来を考えない」という戦略

  • 最初から最後まで言いたいことが一貫しているが、一辺倒であるため話が展開しない。
    最後の方には飽きてしまった。

  • カオスセオリー ・・・ブライトとプライヤー
    The chaos theory of careers

    P177 クランボルツの計画された偶発性理論
    開発すべきスキル
    ・好奇心
    ・粘り強さ
    ・柔軟性
    ・楽観性
    ・冒険心

    ジェラット 積極的不確実性理論

    やりたいこと志向からの脱却

    キャリアデザインという発想からの解放

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著者プロフィール

榎本 博明(えのもと・ひろあき):1955年東京生まれ。東京大学教育心理学科卒業。東京都立大学大学院心理学専攻博士課程中退。心理学博士。川村短期大学講師、 カリフォルニア大学客員研究員、大阪大学大学院助教授等を経て、現在MP人間科学研究所代表。産業能率大学兼任講師。著書に『〈自分らしさ〉って何だろう?』『「対人不安」って何だろう?』『「さみしさ」の力』(ちくまプリマ―新書)など。

「2023年 『勉強ができる子は何が違うのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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