アメーバ経営: ひとりひとりの社員が主役

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
3.53
  • (59)
  • (139)
  • (208)
  • (23)
  • (2)
本棚登録 : 1254
感想 : 140
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532312954

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • さすが有名経営者という感じ。

    だからJALの再生もうまくいったのかな?

    本作は、自らアメーバ経営の考え方を分かりやすく解説してくれます。
    アメーバ経営凄いですね。

    簡単に言うと、事業部制を細分化し、徹底した感じでしょうか。

    キーワードは
    ・ユニット単位の独立採算性
    ・管理部門は最小
    ・社内取引
    ・売上・コスト意識を末端まで浸透させる

    言うのは簡単ですが、これをやるなら稲森さんのように強力な推進者が必要でしょうね。

    普通の会社がアメーバ経営を導入しても、混乱して多分うまくいかないと思います。

    売上を最大に経費を最小にという本質を、稲森さん流に突き詰めたらアメーバ経営にたどり着いたということなので、安易に真似せず、それぞれの会社に合った経営手法を試行錯誤するべきなのでしょう。

    とはいえ、アメーバ経営の考え方は非常に勉強になりますし、偉くなったら、一部でも取り入れてみよう。
    そんなことが沢山書いてあります。

    ビジネスマンなら経営手法の1パターンとして覚えておいて損はしません。
    というより、ベースの知識として読んでおくべき本です。

    オススメします。

  • 稲盛さんにすっかり感化されてしまった今日この頃です。
    アメーバ→事業部、PJチームと勘違いしていたのですが、
    なんと京セラグループだけで3000超もあるとのこと。

    でも会社でいうとチームやグループ単位になるのだろうか?
    利益採算をそんな少数単位でどうするのかは実際みてみないと、というところではあるので、不思議だなぁ。

    あとはアメーバを題材に見える化による情報共有の徹底と構造の単純化を推奨していたように思います。

    情報共有は本当に大事。

    それと変わることへの抵抗のなさ。
    特にオールドエイジの方は変革への抵抗が多いかな、と多々思うことがあるため、細部でもタフであるべきだよね。

    学ぶことが多かった一冊。

  • 本書を読む前に、「稲盛和夫のガキの自叙伝」を先に読むことを薦める。
    著者の仕事に対する姿勢や思い、または苦労などを知れば、社員ひとりひとりが主役となるアメーバ経営の言わんとするとこがより理解できる。

  • 単なるビジネス書ではなく、稲盛さんの哲学が終始表に出ていた。アメーバ経営というのは、単に採算を細分化された単位で捉えるだけでなく、全員で愚直に徹底的に経営を追求していくこと、その結果が京セラの成功の源だと感じた。

  • アメーバ経営を実現するためのパッケージソフト「ザ・アメーバ」に関ったので、読んでみた。

    小さなアメーバ単位で、売り上げも経費も管理すること。
    アメーバのリーダが経営者意識をもって仕事すること。
    という経営手法。

    会社には利益をあげる部門以外にも部署はあるし、自社と外注でどう自社を優遇できるのか、軋轢は、とか、いろいろ気になったけど、そこへのクリティカルな答えはなし。やたら、「公正なリーダなら」「大儀をメンバーが理解できていれば」みたいな古き良き日本の香りが残ったフィロソフィーが続きます。

    だけどねー、JALが曲がりなりにも再生したじゃないですか。
    しかも数十億の国への借金返済が見込みついたらしいし、再上場もするそうじゃないですか。

    私は大きな組織に勤めたことがないのでピンとこなかったけど、お役所体質で身動きとりづらい組織にならないために、とても有効な手段なんでしょうね。今までの日本には足りてなかった思想なのかも。

  • 自分の環境と比べながら読んだ。

    ・組織をアメーバに細分化することで、全員が経営者の視点を持てるようになる。
    ・責任の思いリーダーほど先頭に立ち、人一倍の努力をしなければならない。
    ・判断基準は「人間として何が正しいか」

    隔週で各部署の数字を全員で確認したり、
    合宿やロングミーティングで目標を全員で作ったり。
    今までなんとなくやってきたけど、こういう意味があったんだと
    やる意味を理解できてきたと思う。
    そして、アメーバ経営のようなスタンスだから、
    個人の考えたことが実現しやすい環境なんだと思った。

    印象に残ったことば;
    『今日を全力で過ごすことで明日が見えてくる。
    今月を一生懸命仕事に取り組めば、来月が見えてくる。
    今年を精一杯生きるならば、来年が見えてくる。
    毎日、全力を尽くして生きていくことこそ大切なのだ。』

    「売上を増やす、経費を減らす、時間を短縮する」ことに
    執念を持てるようになりたい。

  • あけましておめでとうございます。

    本年初の読書感想文です。

    理論はわかりました。
    ただし実践させるには甚大な忍耐力と継続力、人ならざる継続のちからで全社員へ浸透させることが必要なのだと感じました。

    業務効率化やマイナスからプラス(赤字→黒字)へ転換させるには良い考えだと思います。

    絶大な発展は難しいのでは?
    著者とコヴィー博士の対談がプレジデントに掲載されていましたが、
    話のかみ合わない感じが受け取られ、レベルがかみ合わず、残念に感じられました。

    著者のことを日本を代表する経営者と思っていましたので、
    精神論のみにならない、精神論を実践させる方法の定義があると
    凡人である私にも実践可能となり、非常にためになると思うのですが、
    具体的な運用方法が詳細ではなく、残念でした。。。

  • 野中郁次郎『経営は哲学なり』では、アメーバ経営について論及。全員経営を再考したい方は、ぜひ。

  • 単なるビジネス書だと思っていましたが、なかなかロジカルに書いてあったのでよかったです。

    結局管理体制構築のポイントは、「自律性のある最小単位への組織分割」「社内での適切な移転価格の設定」にあるようです。それらが、システムとして一貫性を持ち、さらに従業員のモチベーションを高めるものであるか。これが難しいと思います。

    稲盛氏は「標準原価計算に基づく原価設定はよくない」と言っていますが、要するに原価企画でコストを設定すべき、ということ。製造部門でもプロフィットセンターとして、売上・原価双方への意識づけをすることの重要性を再認識しました。

    自動車メーカーでも、ディーラーを境界として受注生産・見込み生産のバランス化を図っていますが、結局これはディーラーに負担がかかるモデルです。製造部門と市場との連結をいかに実現するか。製造業の永遠のテーマでしょう。

  • 稲盛氏が、自身の経営手法(アメーバ経営)を細かく説明している本。彼の人柄、仕事ぶりなどは多くの著書で読んできたため本書の内容は速やかに理解できた。同様の経営スタイルは現代の企業ではよくみられる。スモールチーム採算性でる。この方法で、全社員のコスト意識は上がり、リーダーシップ能力が鍛えられる。ただ働くだけの従業員ではなく、自分で考える従業員を作っていく。

全140件中 71 - 80件を表示

著者プロフィール

1932年鹿児島県生まれ。鹿児島大学工学部卒業。59年、京都セラミック株式会社(現京セラ)を設立。社長、会長を経て、97年より名誉会長に就任。84年、第二電電(現KDDI)を設立し、会長に就任。2001年より最高顧問、2010年には日本航空会長に就任する。代表取締役会長、名誉会長を経て、15年より名誉顧問となる。84年、稲盛財団を設立し、「京都賞」を創設。毎年、人類社会の進歩発展に功績のあった人々を顕彰している。2022年8月逝去。その他著書に、『稲盛和夫の実学』『アメーバ経営』『稲盛和夫のガキの自叙伝』『高収益企業のつくり方』『人を生かす』『従業員をやる気にさせる7つのカギ』『成功への情熱』『生き方』等がある。

稲盛和夫の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×