知識デザイン企業: ART COMPANY

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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感想 : 33
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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532313869

作品紹介・あらすじ

iPodの裏はなぜきれいに磨かれているのか?その答えにこれからの経営のヒントが隠されている。常にイノベーションを起こせる驚異の企業モデル「アート・カンパニー」の全貌。

感想・レビュー・書評

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  • 年々、デザイン思考などの認知度と重要視する声が高まっている中で一昔前にまとめられたもの。

    理論と実例。

    ◯新たな製品軸
    時間(ライフサイクル)
    感情
    社会・環境

    ◯経営に必要なのは、真摯さ

    ◯閉鎖的で階級的な情報処理モデルから、開放的でネットワーク型の知識想像モデルへの変化
    →ナレッジ・ワーカーが個性的に働き、 ビジネス・プロフェッショナルがこれを支える
    →イノベーションは外部人材か?

    ◯デザインの資質:先見力(先行的構想力)、革新力(創造言語)、形成力(多要素綜合力)

    ◯無名の質を求める
    →一見脆弱なものにこそある強さ
    →柔軟に自然の秩序に従うシステム

    ◯体験的認知に内省的認知(コンセプトを「理論」として落とし込む)を織り込む

    ◯オランダ内務省内のフューチャーセンター

  • いわゆる「デザイン思考」の類。いろんなところで既に言われている事を、形而上的、抽象的な言葉を使って、分かりづらくまとめてみました、という感じ。伝えたいことはわかるのだけれど、その根拠と適用範囲に関する言及がほとんどないので、抽象的な言葉が上滑りしており、著者には大変申し訳ないが「いんちきくささ」を感じてしまう。実際にデザイン思考を実践している方の本を読んだ方が参考になると思う。

  • 言い回しが難しく。。
    最後まで読み切れなかった

  • 収益性だけの判断や量産型・技術志向などの概念から、「創造性」への取り組み、「創造経営」へ。分析的・実証的方法論ではなく、創造的方法論を組織や戦略に埋め込んだ企業へ。ナレッジ・ワーカーが指示や命令ではなく、納得・共感・価値の共有などによって働く組織へ。「個から組織へ・組織から大規模組織へ」の時代から、「主体的な個が結びついたネットワーク」の時代へ。「技術あってのデザイン」ではなく「デザインあっての技術」へ。差別化や目立つことが重視される意味のデザインではなく「無名の質」が込められているデザインへ。
    かなり興味深い内容だった。これから求めていかれる方向、日本の起業が向かうべき方向のヒントが書かれている一冊。個のネットワークの価値やデザインの価値を再定義していて、とくにデザインの価値については強調されており、共感出来た。ただ全体的にマクロな視点かなと思った。

  • すこし難しい表現もあるが、 これからの企業の向かう方向を示す深い内容だと思う。 モノではなく、知識が重要となることから表現は抽象的になりがちだが、今の日本企業が置かれている問題点と、なぜアメリカの企業が復活してきたのかがよく判る。

    時代が移り変わる中で、アメリカ企業はその姿に気づいた起業家が生き残れる姿を見つけ出してきた。 一方 過去に良いハードウェアを市場に大量に投入することで成功してしまった日本企業は、その方式で再度復活することを夢見て変わるチャンスを見逃してしまったところが多い。 

    後1/3位は理論の説明が繰り返されるところが多く、眠くなってしまった。 この部分は少しレベルがたかかったというか、著者の思い入れというか、、、

    これからの企業は、何のカテゴリであれ、エンジニアリングだけではなく、文化、知識、経済を取り入れて、プロデュースをしなくてはならない というように受け取れた。 日本の企業はプロダクションがまだ主流なのか。  ちょっと難しい本。

  • 優秀と言われている日本の「モノづくり」の落とし穴。なぜ日本企業にiPod+iTuneのようなハード、ソフト、サービス/ビジネスの三位一体が出来なかったのか?コストダウン優先の日本企業に警笛を鳴らす。モノづくりに関わる人必読です。

  • TGLP

  • び、微妙。。。知識デザインという枠組みの中で著者が気になって飛びついたトピックをこねくり回しているだけなので、一貫性がなく一冊を通して最終的に何を言いたいのかわからない。

    コラム集だと思ってみれば、様々なトピックがでて来るので、いろんなものを浚うという意味ではありなのか。。。も、でもこれが大学の教科書ベースというのはどうなんだろう

    とりあえず創発創発いう人の本は相性が悪いなぁと思う次第、言葉が上っ面でツルツル滑るので読みづらいのも相性が悪いからなんだろうな。。。

  • 綿密な調査、示唆にとんだ関連情報、役に立つ実践的な内容。良書。

  • ■デザイン

    1.デザインの目的は、多様で含蓄のあるコンセプトや複雑な機能・要件を、最もシンプルな構造や体系で提供・表現することである

    2.単なるサービスはコモディティなのだ。時間、主観、社会を満たすようなモノづくり・サービス提供が切望されている

    3.大事なのは全てにおいて人と異なること。なぜなら、より良くないとダメだから。アイデアがひらめいた瞬間から事業経営に至るまで、人と異なること。そして、すべてを掌握すること

    4.よいデザインというのは、単に色が美しいのとは訳が違う。普段なら手の届かないものに、手が届くようにすることがよいデザインの条件なのだ

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著者プロフィール

紺野 登(コンノ ノボル)
多摩大学大学院教授
1954年東京都生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。博報堂などを経て、現在、多摩大学大学院教授、慶應義塾大学大学院SDM研究科特別招聘教授、エコシスラボ株式会社代表。博士(経営情報学)。イノベーション経営を加速支援する一般社団法人Japan Innovation NetworkのChairperson理事、Future Center Alliance Japan代表理事、日建設計顧問などを兼務。約30年前からデザインと経営の融合を研究、知識生態学の視点からリーダー教育、組織変革、知識創造の場のデザインにかかわる。主な著書に、『イノベーション全書』『ビジネスのためのデザイン思考』(ともに東洋経済新報社)、『幸せな小国オランダの智慧』(PHP新書)、野中郁次郎氏との共著に、『知力経営』(日本経済新聞社、FT最優秀マネジメント・ブック賞)、『知識創造の方法論』『知識創造経営のプリンシプル』(ともに東洋経済新報社)、『構想力の方法論』(日経BP社)などがある。

「2021年 『失敗の殿堂』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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