やりきる技術: 最高のパフォーマンスを生み出す仕事のきほん

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532317911

作品紹介・あらすじ

怠け者でも生まれ変われる。確実にゴールにたどり着くためのコツを紹介。

感想・レビュー・書評

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  • やりきってはじめて評価される。
    はじめはよれよれでも、やりきればまた次がある。
    未知の扉を開けたいのであれば、何度もトライしてやりきるしかない。

  • ”小倉広さんの新刊。書店で目を通したときは「知っている」つもりだったが、買って読むと「分かっている」レベルに達していない自分に気づいた。しかも「できている」にはほど遠い…。まずは午前の聖域を活かすことと、そのためにも「やめること」を決めよう。

    <読書メモ>
    ・これが危険なのだ。「決めたことを守らない」チームは腐っていく。約束事を守らないのが「当たり前」になってしまうのだ。そんなチームが勝てるはずがない。(p.17)
     #ドキッ!

    ★「相手との約束を守ると『信頼』が手に入る」
     「自分との約束を守ると『自信』が手に入る」(p.17)

    ・そして僕たちは、敗北という塩を舐めることになる。取引先や顧客と交わした約束を反故にして、大切な「信頼」を失うこととなる。自分と交わした約束を反故にして「自信」を失ってしまう。「目標達成」を失うだけでなく、中長期的に大切な「地力」である「信頼」と「自信」までをも失ってしまう。難関仕事に白旗をあげることで、大切なものを失ってしまうことになるのだ。(p.30)

    ★心理学用語にイラショナル・ビリーフという言葉がある。「非合理的な思い込み」と訳される心の状態だ。たとえば、たった一度の失敗で暗く落ち込んでいる人は「失敗=この世の終わり」もしくは「失敗=敗北者」などの「非合理的な思い込み」に支配されていることが多い。そんなときは「落ち込まずに元気を出そうよ!」と励ますのではなく、イラショナル・ビリーフをまずは自覚することだ。そして、その非合理さを理解したのち、ビリーフ(思い込み)を書き換えるのだ。(p.75)

    ・明日の午前中に企画書を書く予定があるとする。その際に、イラショナル・ビリーフの書き換えを当日の朝にやっていたのでは遅いのだ。そうではなく、それを前日中にあらかじめやっておくのだ。そうでなくては間に合わない。(p.78)

    ★まずは「爽快なゴールの美酒」という長期ビジョンを頭にイメージする。そして、今週一週間で取り組むこと、さらには今日一日に取り組むこと、つまりは「三本先の電柱」を短期目標と定め、それだけを見て一つずつ地道に、淡々と仕事を片付けていくのだ。決して、四本目よりも先にある電柱や、延々と続く、長い長い道のりを頭に思い浮かべてはいけない。意図的にそのイメージを遮断して、目先の三本目の電柱だけを眺め続けるのだ。(p.85-86)
     #ん?、これができていないんだな。だから、迷ったり、脇道に入ったり、ぐるぐる元の場所に戻ってしまうんだ。

    ・我々健常者は当たり前のように仕事をしている。(略)しかし、障がい者の彼女たちにとっては働くことはすなわち「幸せ」になることであり、貴重なことなのだと。働くって素晴らしい。そして、愛されることすら、仕事で手に入ると気づいたのだ。僕は繰り返しこの話を思い出す。そして、働ける幸せに感謝する。(p.91)
     #日本理化学工業 大山泰弘さんの著書『働く幸せ』のなかのエピソードから。

    ★まずは毎週月曜日の早朝に、いつもより長めに30分間、手帳をつけるだけの時間をとる。もちろんこの手帳をつける時間も手帳に記入してある。そして、慌ただしさの元凶であるパソコンのスイッチを入れる前に、一週間分の計画をすべて記入するのだ。(p.96)
     #僕はこれができてない! 月曜朝では遅いので日曜夜にやらないと。

    ★ためて、ギリギリで、徹夜で「なんとかする」のはもうやめよう。なにしろ、「なんとか」なんて、初めからなっていないのだから。(p.106)
     #あいたたた…。やめよう!

    ・「一過性のキャンペーン」にせずに小さなことを「一生やり続ける」と定義し直せばいい。そう思ったのだ。
     すると、あらゆる行動がこれまでとは逆になった。ムリをしない。おいしいものをガマンしない。その代わり、小さな努力を惜しまない。それを一生続ける。するとどうだろう。あんなに「続かなかった」ダイエットが、「続く」ようになってきたではないか。(p.110)

    ★自分で決めた約束事を守れない意思の弱い僕。さて、どうすればいいのか……。僕が取った行動はシンプルだった。パソコンのLANケーブルを引っこ抜き、仕事が終わる夕方までの間は、インターネットにアクセスできないようにしてしまったのだ。大切なメールのチェックは、ネットサーフィンに不向きな携帯電話で済ませる。このようにして、「誘惑」を自分から遠ざけたのである。(p.120)
     #もっと意思が弱いんだから、ここまでやらきゃ!>俺

    ★そうはいっても「ストレスの駆け込み寺」も多少は必要だ。(略)
     僕の場合、それは東洋哲学の書籍を読むことだったり、自宅で執筆するときに、ギターの練習をすることだったりした。これらは、ネットのように、中毒にかかるほどの強烈な「誘惑」ではなかったため、適度な時間で抑えることが可能となった。ちょうどいい「代わりのもの」として機能してくれたのである。(p.122)
     #これはいただき。ウクレレソロの練習、やろう!!

    ・「悲観主義はくせで、楽観主義は思想」という言葉もある。アランの『幸福論』の中の言葉だ。(p.139)

    ・翌日、前の日の仕事の続きをするときに、あなたは感じるだろう。「予定より前に進んでいる」状態からスタートする心地よさと心の軽さを。たった一度の「あと一歩」が、仕事に正のスパイラルを生むのだ。「続ける」ための心が軽くなるのだ。(p.144)

    ・一方で、ご褒美も必要だ。僕は決めたことを守った自分に対してご褒美をあげることにしている。それは、きわめてちょっとしたものだが、案外うれしいものだ。僕の場合、それはおいしい和菓子だったり、iTunesでダウンロードするお気に入りの一曲だったりする。(p.160)

    ・途中、僕はさらに何度も挫折した。(略)リングに倒されたボクサーのように、10カウントを待ちゴングを聞いて試合を終了したい、と思ったことが何度もある。しかし、僕は起き上がった。そんな僕が、リーダーシップの本を何冊も書き、年間数十回も講演をしているのだから人生はおもしろい。(p.165)
     #小倉さんですら…

    ★ものごとが続かず「やり直す」とき。それは紛れもなく「何かを変える」チャンスである。ただ、同じ失敗を繰り返すのではなく、「何かを変える」のだ。そうすれば「やり直し」が前回よりもグレードアップし、より良い結果を生んでくれるようになるだろう。(p.178)

    ★私の断捨離リスト(p.180-)
     #午前中の聖域の使い方、プライベートでやめること。→ ★参考にして、自分のリストをつくる!

    ・決めたことを「できて当然」と考えるから、できなかったときに苦しくなる。そうではなく、「できなくて当然」と考え、代わりのオプションBをあらかじめ用意しておく。「やり直す」重要なセオリーである。(p.188)

    ・決めたことをやりきれず、途中で中断したとしても、再びやり直す限り、それは失敗ではなく「途中休憩」でしかない、ということだ。(p.196)
     #この考え、いいなぁ。

    ★「あぁ、もう投げ出してしまいたい!」。この言葉の中に真実がある。つまりは「投げ出してしまいたい!」が、しかし「投げ出したくない!」。だからこそ、悩んでいるのだ。(p.199)

    ★仕事だから納期はある。売上や利益などの数値も出る。もちろんその数値は高い方がいいに決まっている。でも、その前に、途中で投げ出す自分を卒業することだ。動かなくなった太ももをこぶしで殴りながらもぶざまにゴールすることだ。その先に記録がある。記録を狙うのはその先だ。「やり直す」を「やり直す」。ぶざまでカッコいいじゃないか。(p.207)
     #くぅ?。

    ・僕が尊敬する人生の先輩が言った。(略)
     「昔の自分ならば、そんな自分が許せなかった。しかし今は、自分を許せるようになりました。そして、他の人が不完全であることが許せるようになるんです。すると、すべてがうまくいくようになる。人間は誰もが不完全です。それに目くじらを立てても、何一ついいことはない。許すんです。すると、すべてがうまくいくようになる」(p.211)
     #とても共感。そんなふうになればいいのに。

    ★究極の究極、それでもできないときの最後の頼りは何かと言えば、「やる!」という強い意志だ、というのだ。そして、その意志なしには、テクニックや技術は役に立たない。そう断言してくれたのだ。(p.219)
     #ダンドリのプロ 吉山勇樹さんのセリフ。

    ・皆さんのおかげで「やりきれ」ました。改めて皆さんに大いなる感謝をお伝えしたいと思います。
     本書が世の中のお役に少しでも立てますように。(p.222:小倉さんの「あとがき」より)
     #あ?、いいなぁ。こういう視点で自分も仕事にのぞもう。


    <きっかけ>
     facebook 上での小倉さんの投稿で。

    追記:2015/02/14 ブログに記述。”

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    やりきる

  • 感想
    PDCAをより実行に近づける。自分はやり直すところまでできていない。Aをしていないということ。やり切る意思を起こし完遂する仕組みが必要。

  • ・始める→続ける→やり直す≒やりきる
    【始める】
    ・タスクの細分化(小さくすればする程簡単)
    ・企画系。ラフスケッチ。1日寝かせる。拡散→収束
    ・ハードルを下げる。小さく始める。
    ・環境を整える。
    ・儀式を用意
    ・ゴール後をイメージ。
    【続ける】
    ・無理しない。安定して行う。短期的にやらない。
    ・定例化
    ・聖域:一番集中できる時間帯に非緊急×重要事項に取り組む。
    ・誘惑を遠ざける。例:メール・インターネット・SNS・ユーチューブ
    ・宣言する。宣言すると、やめられなくなる、逃げ場がなくなる。
    ・ご褒美/罰
    【やり直す】
    ・失敗→やり直す
    ・断捨離。例:聖域にアポを入れない。出席不要な会議を避ける。TVネットを減らす。二次会を避ける。
    ・できなかった時のイレギュラールールを設け、カバーする。
    ・最終手段としてスクランブル体制。スケジュール調整をする。
    ・できない≠しない。やることが重要。

  • やりきる技術
    小倉広

    ◆やりきることができない理由
    ・ポイントは心と体
    認知行動療法
    心意識と体で変わる

    悲しいから泣くのではない 泣くから悲しいのだ
    心をいじらずまず笑顔 

    ◆始める技術 体
    ・細かく砕けば怖くない
    大きすぎるからおじけづく

    考えずできるレベルまで

    ◆心
    ・チャレンジできることに感謝
    日本理化学工業
    大山会長

    障害者の働きぶり
    「人の幸せは 愛されること 褒められること 人の役に立つこと 人に必要とされること」

    ・サンクチュアリ(聖域)をつくり充実させる
    午前中は聖域

  • 一般的によく知られた手法にプラスアルファの方法が書かれてあるが、結局本心から望む目標であれば自ら望んで取り組むし、そうでないから技術を求めてしまうというところか。

  • ▼始める技術「体」
    *タスクを小さくブレイクする
    *戦闘モードへ変化する儀式を作る
    ▼始める技術「心」
    *現実は直近を見つめつつも、長期的な目標達成後をイメージする
    *奮い立たせる文字や言葉を見つめる
    ▼続ける技術「体」
    *定例化して習慣とする
    *午前中は午後の3倍の効率で仕事ができるので、ここに緊急でない重要な仕事を行うようにする。また、午前はアポや突発的な仕事も入りにくいよね。
    *Milestoneを作る
    ▼続ける技術「心」
    *続けるために楽しむ。楽しむ方法はいくらでもあるので、自分が楽しめるアプローチをとる
    ▼やりなおす技術「体」
    *諦めない限り失敗はない
    *自分と未来しか買えられない
    *決められたタスクが解消出来なかったら、雪だるま方式に増えていくだけ。なので、イレギュラールールを作って、その時間を有効活用する
    ▼やりなおす技術「心」
    *やりきると心の平穏が手に入る
    *不完全な自分を許す

  • 自己啓発本を読んだだけで満足してしまい、これまでの自分を変えようとしないことや、新しいことを始めてみたものの、すぐに挫折してしまった経験は、誰もが持っているのではないかと思います。本書は、新しい試みを「始める」こと、始めたことを「続ける」こと、そして挫折してしまってももう一度「やり直す」ことに焦点を絞って、「始める技術」「続ける技術」「やり直す技術」を紹介しています。

    また著者は、心理療法には「心」に働きかけるアプローチと「体」に働きかけるアプローチの2つの方法があることからヒントを得て、メンタル面を変えることで「始める」「続ける」「やり直す」技術と、習慣など実際の行動を変えることで「始める」「続ける」「やり直す」技術を、それぞれ詳しく解説しています。

    自己啓発書を読んでもなかなか仕事の仕方を変えることができないという経験のある人にとっては、一読してみる価値があるのではないかと思います。

  • 「やりきる」と地力が付く
    「相手との約束を守ると『信頼』が手に入る」
    「自分との約束を守ると『自信』が手に入る。さらに『心の安らぎ』が手に入る」
    「やりきる」ことで「地力」がつく。

    読書ではなく、「本を開く」という目標
    たくさん本を読まなければいけないコンサルタント。しかし、一向に本を読む時間が取れない。ようやく移動中、電車の中で時間ができても、日ごろの疲れから眠ってしまう。本を読むという目標をぐんと下げて、本を開くという目標に変えた。ハードルを下げることで読書量が増えた。

    導師
    「人の幸せは、愛されること。褒められること。人の役に立つこと。人に必要とされること。この4つです。そして、愛されること以外のすべては仕事を通して手に入れることができるのです。」

    イチロー
    「小さなことをコツコツと積み重ねることがとんでもない所へ辿り着く唯一の道」

    欲張らない
    メンバーがのんびりしている時、「早くやりたい、もっとやりたい」をそのままメンバーにぶつけてしまった。本来やるべきことは、皆と心を合わせること。思いやゴールを共有し、皆との温度差を埋めることだったのだ。

    孔子
    最大の名誉は決して倒れないことではない。倒れるたびに起き上がることである。

    ジェームズ・ゴールドスミス
    失敗しないことよりも、起き上がることの方が尊い

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著者プロフィール

小倉広事務所代表取締役 心理カウンセラー、エグゼクティブ・コーチ、組織人事コンサルタント。
大学卒業後、株式会社リクルート入社。組織人事コンサルティング室課長など企画畑を中心に11年半勤務。ソースネクスト株式会社(現東証一部上場)常務取締役、コンサルティング会社代表取締役を経て現職。 リクルート社在職中の昇進うつを機に心理学と心理療法を学び始める。日本アドラー心理学会正会員、日本ゲシュタルト療法学会会員。現在、研修講師として年間300回登壇し、一年先まで予約が取れないほどの人気を博している。 著書に、『任せるリーダーが実践している 1on1の技術』『任せる技術』(日本経済新聞出版)『アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉』(ダイヤモンド社)『もしアドラーが上司だったら』(プレジデント社)など多数。著書発行部数累計は100万部超。

「2021年 『コーチングよりも大切な カウンセリングの技術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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