不格好経営: チームDeNAの挑戦

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532318956

作品紹介・あらすじ

チームDeNAは、なにもそこまでフルコースで全部やらかさなくても、と思うような失敗の連続を、ひとつひとつ血や肉としてDeNAの強さに結びつけていった。とてもまっすぐで、一生懸命で、馬力と学習能力に富む素人集団だった。創業者が初めて明かす、奮闘の舞台裏。

感想・レビュー・書評

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  • 予想をはるかに超えて面白い!南場氏の飾り気のない文章が好印象で読みやすい。特に、元コンサルタントならではの視点が興味深い。コンサルタントとして経営に対して第三者の視点から助言するのと、経営者として意思決定の連続且つ、すべての決定に責任を負うのとではまるでプレッシャーが違う。本書を読んで強く感じたことは、南場氏は人材に恵まれているという点だ。その素晴らしい人材のトップとしてリードしていた彼女は、偉大な経営者だと私は思う。

    以下、本書よりお気に入りの箇所を抜粋。
    「私は、苦しいときにふたつのことを意識する。ひとつは、とんでもない苦境ほど、素晴らしい立ち直り方を魅せる格好のステージだと思って張り切ることにしている。そしてもうひとつは、必ず後から振り返って、あれがあってよかったね、と言える大きなプラスアルファの拾い物をしようと考える。」

    「生き甲斐は処した困難の大きさに比例する。父より」

    「買ってもらえなかったときにどれだけいい笑顔が見せられるかが勝負なんだよ」

    「誰が言ったかではなく何を言ったか。人ではなくコトに意識を集中する」

  • 非常に前向きな気持ちにさせられた…

  • 初めて読んだ当時、起業なんて全く選択肢に入れてなかった自分でも、

    「ああ、いいな…!!」

    と思わされた本

    前書きにも書いてますが、起業の良さとか、いいこととか、全然書いてないんですよ!
    めちゃめちゃ大変そうだし、
    真似出来ねえなぁ、と思うし、

    でも、なんか伝わる熱さがある。

    背筋が伸びる一冊。

  • あくまで私見となるが、中毒性の高い商品を世に提供している事があまり共感できない企業だなぁと感じていたが、仕事に対する情熱は熱いほどに伝わってきた。

  • DeNAの創業者の南場智子さんの自伝。ユーモアあふれる文章が快調なテンポで語られ、最後まで一気に読み通してしまった。コンサルティングファームで経営者の相談にのっていた著者が、自分でやってみたら?と言われて一念発起、経営に携わる中で、壁にぶつかり、転んだり助けられたりしながら、著者もまわりのメンバーも成長していき、そして会社も成長していく様子が描かれる。

    読み進める中で、次から次へと個性あふれる部下が出てきて色々な場面で活躍し、読み終わる頃にはDeNAの経営陣の一人一人の人となりに詳しくなってしまっていた。高い目標に向かってチャレンジする部下の背後に、能力を見抜いて抜擢し、見守っている南場社長の存在を強く感じた。上司と部下、というより、若い女性教師とやんちゃな学生たち、という趣だ。そして一人一人に注がれる愛情のこもった眼差し。本のどのページを開いても愛が溢れ出してくる。後書きに、長年アシスタントとして一緒にやってきた女性に完成した原稿を読んでもらったところ、電車内で号泣してしまったという話が書かれていたけれど、そりゃ泣くでしょうね。こんな愛のいっぱい詰まったラブレターをもらったら…。

  • 肝っ玉母さんの印象が強い南場さんの著書。
    色々施策を打ち、順調に拡大しているように見えるが、
    やはり裏ではたくさんの苦労をされているんだと思った。

    色んな起業家がいるとは思うけど、
    やっぱり失敗したとしても起業する気力があるだけ、
    本当にすごいなと思う。

    自分でやってみるということが、
    大変だけど非常に楽しいことなんだなと正直感じた。

    【勉強になったこと】
    ・何でもいいから一つの職業で通用する人材になることが
     今後の自信にも繋がる。
     向いてないと思ってもすぐに辞めるのではなく、
     まずはその業界で極めてみることが大切。

    ・優秀な人材かつ色んな個性を持った仲間を増やしたい、
     これが起業当初の採用の基準。

    ・隙間を拾ってくれるメンバーは非常に強力。
     自分のことで手一杯でも拾える人材が重要。

    ・色んな仕事を協力しながらやっていくのが基本だが、
     重要事項の決定だけは社長が死守すべき仕事

    ・今決定しないとまずいということが肌感覚で感じ取れ、
     かつ即座に対応することが出来るのが優秀な起業家

    ・優秀な人材を採ることも重要だが、
     離れていかないようにすることも重要。
     優秀な人ほど次のステップを常に考えていて、
     そのスピードと組織にズレが生じたときに辞めてしまう。

    ・正しい選択肢を選ぶことは当然だが、
     選んだ選択肢を正しくするという姿勢も大事

    ・会社には色んな特徴を持った人材がいないとうまくいかない。
     偏りすぎはダメ。

    ・優秀な人の共通点は、
    「素直だけど頑固」「頑固だけど素直」

  •  人に薦められて読んだ。南場さんをはじめとするDeNAの方々はやっぱり賢いのだと思うけど、それだけでやっていけるほど経営は甘くないのだなぁと思う。行動を起こすタイミングが大切なこと、その好機を逃さないための敏捷さ、行動力に驚き。経営にもテクニックなどがあるのだとは思うけど、結局核になっているのは会社を成長させようという情熱や熱意、人との信頼関係などという汗臭いものなのだと感じた。また、経営術だけでなく、どういう人間が会社に求められているのかを知れたのも、この本の良いところ。

  • DNeAの南場さんの本。
    普通経営者の本はとても綺麗にかかれておりかっこいいものだが、この本は違う。
    とても泥臭い失敗も含めて面白おかしくかかれていて一気に引き込まれた。
    「人の向うのではなく、ことに向かう」という言葉はとても深い。

  • ベンチャー企業立ち上げ〜事業拡大に至るまで、
    サクセスストーリーではなく、泥臭い裏話やキーパーソンたちの遍歴が描かれる。
    ヒトを重んじ、感謝を欠かさない南場智子氏の人となりが文章に滲み出ていて、ファンになってしまう。

    優秀な人と仕事がしたいのは、必要で便利だからではなく、「すごい!と思える人、尊敬できる人と一緒にいると自身の気持ちも高揚し、怠惰な自分も最高に頑張れる」という節が印象的。
    ヒトを育てるのは、ヒトではなく仕事、任せること。
    経営者としての同氏もすごいと思うが、求心力とその裏打ちとなるような企業への思いが格好良く尊敬できる。
    不格好なのが格好悪いことじゃない、そう教えられました。

  • 南場さんやDeNA社員の人たちの粘り強い前進力やマインド、謙虚さ、感謝の精神などに感心させられたのは言うまでもない。
    けど、入社直後の若者が大きなチャレンジに潰れずに取り組んで失敗したり成功したりして力をつけている反面、自分は安穏とした社会人生活を送り続け中年となっていて、彼らのような人たちとはとてつもない差がついているんだろうなと思うと、もっといろいろ頑張っておくんだったと後悔にも似た少し複雑な気分になる。
    でも、後ろを向いていてもしょうがないので、今できること、今関心があることに、真面目に精一杯取り組もうと思った。

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