LEAN IN(リーン・イン) 女性、仕事、リーダーへの意欲

制作 : 川本 裕子 
  • 日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532318970

感想・レビュー・書評

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  • 文章も読みやすく細かなデータも添えられている女子のバイブル。
    職場に女性の支店長が来る事が決まった時、課長が新人だった私に「沢山のいい経験が出来るぞ!いいか、同じ支店長って役職で男と女がいたら、女の支店長は男の三倍仕事が出来るぞ」と話していて、実際その通りだった。仕事と人生に大切な事は大体当時の女性の支店長に教わった。
    『平等な扱いを目指しながらも男女の違いは認めなくてはいけない』日本は世界でも男女平等指数ビリッケツですが、これから少しずつ変わっていくんだと思う。職場に目標とする女性がいる事は大きい。だから仕事頑張れる。
    女性には勿論ですが男性にも読んで欲しい。

  • ◯仕事を決めるときの基準は一つしかない。それは成長、それも急成長だ。(83p)

    ◯他人のことをほんとうに気にかけ思いやるためには、まずその人を理解しなければならない。(167p)

    ◯達成可能な目標を定めることが、しあわせになる秘訣だと結論づけている。(195p)

    ★フェイスブックのCOOに聞いてみたいことはたくさんあるが、女性問題はこの人らしいテーマだろう。

  • 社会は理不尽だ、、、それでも一歩踏み出そう!
    ある社会的に成功した女性の個人の経験をもとにしていますが、その時に感じた「壁」について、様々な統計と理論から多面的に考察しています。社会には女性にとって理不尽なことがまだまだたくさんあります。何故、理不尽を感じるのか?その仕組みについても解説されています。ひとつひとつの理不尽に対して「それは不公正である」ことを社会に伝える努力と、理不尽な現実を前提として自分がどう考え行動していくか、個人の戦略としての努力のどちらも必要ですが、それらをバランス考えていくことが大事だ、ということが分かる内容です。

  • 「男女共同参画社会」。日本でも声高に女性の社会進出が叫ばれているが、フェミニズムの本場アメリカの状況がこれほど醜いとは思わなかった。

    著書によると、USでは「男性は仕事をし、女性は家庭に入る」というのが優秀な大人という認識のようであり、これはアメリカ社会に深く根付いているようである。

    これを変えて見せようとしているのが、フェイスブックCOO シェリル・サンドバーグ氏である。彼女はハーバード大学に進学後HBS(ハーバード・ビジネススクール)に進んだという、アメリカでは絵に書いたエリートのように見えるかもしれないが、天才ではなく
    持ち前のガッツで栄光を手にした努力家である。

    本著によると、彼女が最初ハーバード大学に進んだところ勉強がついていけず、職員に相談したところ「あなたは性格で(ハーバード大学に)入学させたのだから」と言われたそう。

    そこから彼女の奮闘が始まる。努力の甲斐もあってかHBSでは奨学金を貰い、インターンも成功し、その後は超優良企業であるグーグルの経営幹部まで勤めて、現在フェイスブック者のCOOとしてザッカーバーグ氏の貴重な右腕として活躍している。

    それでも彼女は言う「自分が何をしたいのかを常にジョブ・インタビューで言うこと」これはケネディ大統領の「国家があなたに何をしてくれるのかでなく、あなたが国家に何が出来るかを言え」と同じロジックである。つまり彼女のアティチュードは本質を突いているということである。

    彼女は現在、女性の地位向上を目標として日々頑張っている。彼女のお陰でアメリカでは少しばかりか(いや大いにかもしれない)、女性が徐々に経営幹部になれるようになって来たような感が本書からする。

    サンドバーグ氏の重要なもう一つのモットーは「家族と夕食をとるため夕方5時半には退社すること」を決めたそうである。しかしこれを公言するようになったのは、ごく最近から。それまでフェミニズムの本場、アメリカでさえもそのようなことを堂々と言うのははばかれたそうだ。

    翻って日本。サンドバーグ氏も著書で実証例を挙げているが、日本人女性は出産後、会社を退社するのがごく一般的ではないか?少子高齢化の日本で女性は貴重な戦力である。また、人口の半分が女性であることを鑑みると、女性ならではの視点をビジネスに生かさないことはない。

    本書を読んでサンドバーグ氏のようなガッツのある女性と一緒に働きたいと思った。彼女は間違いなく世界を変えるであろう。

  • 妊娠5か月の時に一気読みした。
    「妊娠中は大変だった。」と著者のつわりのエピソードから始まり、よくある女性の自己啓発本とは違った。
    私も、妊娠するまでは、妊婦は皆幸せで、子どもを迎える喜びに満ちているものだと思っていた。
    妊娠して初めて、つわりの大変さ、精神の不安定さ、子どもに対する責任から仕事を始めとする様々なことを我慢しなければならない辛さを知った。
    著者のエピソードにもあったとおり、周りに気付かれないように、あるいは、周りに「お先に失礼します。」と言いながら、定時に退社することが苦しかった。
    でも、以前は一日十数時間かけてやっていた仕事も、やり方次第で半分の時間でできるんだと気付けた。
    無能な男性たちの無駄な残業や会議に、付き合わなくてもいいんだと思えるようになった。
    男女間で育児に対する考え方が違うのは仕方ない、自分で切り拓いていけばいい。
    仕事を辞めたくなるのは目標を下方修正した結果仕事に魅力を感じられなくなるから、働く母親ではなく仕事も愛する両親になる、保育費は女性の将来への投資、完璧じゃなくていい、みんなつらい、はじめからあきらめることはない、全部手に入れるなんて不可能だけど、最初からあきらめたら絶対に手に入らない、パートナーとは育児に協力する存在ではなく責任を分担する存在、だから自分のやり方を押し付けてはいけない、意識が変われば行動は変わる…著者のメッセージに勇気付けられた。

    コミュニケーションをとること、嘘をつかないこと、寛大であること。

  • 女性のリーダから世の中の女性に「一歩前に踏み出す」勇気を与えてくれる本。

    さまざまなつらい立場や状況、見えない差別をどう乗り越えてきたのか、どう考えてきたのかをいわゆる社会学者ではなく、実際の現場で実践してきたCOOの立場として語っているところが面白いです。
    当然、失敗もあり、うまくいかなかったこともあるようですが、それでも前進し続けるところが彼女の今の姿になったことと思います。
    とりわけ、COOにもなった人なので、「おらおら」状態で出世してきたのかと思いきや、男性社会の中でどう振舞うかを気にしていたり、引け目を感じていたり、遠慮していたり、と等身大の人柄が伝わってきました。

    本書の中でいくつか
    ・できる女は嫌われる...あるある(笑)
    ・キャリアは梯子ではなく、ジャングルジム...これは男女問わずにそう思います
    メンターを探し求めるのは王子様を見つけること..(笑える)
    などなど、

    ところどころ、日本の事例が盛込まれています。日本がどれだけ、男女についての後進国なのかがわかります。

    「一歩踏み出す」勇気ってそれはそれできついですよね。
    そのために仲間を作り、ともに声を出そうといっているのだと思います。

    お勧め!

  • 平等な世界のためにできることは、一人でも多くの女性が社会的に重要なポジションにつくこと。
    頭を殴られた気がした。だけど、確かにそうだと思った。自分の出世それ自体に意義があるんだって、そんな簡単なことに気づかなかった。

    面白くて、たくさん頷けて、怖いのは私だけじゃないんだ、みんな自信ないんだって安心して、励まされる本。
    最近、殆ど諦めかけていた。会社や社会の状況は、いつか子供を持ってしまったら昇進するのは難しそうに見えたし、私には実力も人間力も足りないように思えたから。
    でも、いまの私にできることを、もう少し頑張ってみたい。こんな難しいこと到底無理な気もするけど、行けるところまでは行ってみようと思う。

    女性だけじゃなくて、むしろ男性にこそ読んでほしい本。まずは上司や先輩にすすめてみよう。

  • 2015年10月9日読了。グーグルの副社長・フェイスブックのCOO・米国財務事務官などを歴任し「世界でもっともパワフルな女性100人」の5位に選ばれたというパワフルな著者であっても、「女性だから○○」という、周囲の男性から/女性から/世間から/内面から来る「自信のなさ」や「罪悪感」に付きまとわれてきた、という率直な告白には考えさせられる。いわんや日本をや、という感じだな・・・。女性に限らず、世間や常識を先読みしたり失敗したときの予測をもとにリスクをためらうのではなく「一歩踏み出す」こと、あと権限を持った立場に着くことで世の中に影響を与えるようになること、野心を持つこと、それが重要だということなのだろうか。

  • 私はシェリル・サンドバーグという人を敬愛している。FacebookのCOOであり、この著書やTEDで社会における女性のポジションについてメッセージを発信する姿、毅然とした美しさ含め。本書は真剣にキャリア形成を目指す全ての女性と、女性の同僚や部下を持つ全ての男性が読む価値がある(女性の上司を持つ男性もだろうが、それは僅かだろうから)。
    超有能で夫がsupportiveで、金持ちで美人なスーパーウーマンに言われても一般人の役に立たないわ、という意見は的外れだろう。そもそも、一流の人が言うから耳を傾ける価値があるのだ。2軍落ち年収100万の野球人より、イチローに野球論を教わりたいだろう。
    彼女のメッセージは「一人でも多くの女性がパワーポジションに着き、女性のための社会を作ろう」というものだ。私は上を目指すには年を取り過ぎたが、自分なりに勇気づけられた。パワーポジションに就いている女性の比率がどの先進国より低い日本からはサンドバーグ氏が活躍するアメリカは平等社会のように見えるが、「家族に対して罪悪感に駆られる」「自信がなく自らチャンスを諦める」等の状況は、大いに共感できるものだった。もちろん、若い女性が読めば仕事観を変えるパワーがあるかもしれない。
    また、「社会が悪いのだ、男が悪いのだ」とは言わない。女同士敵対するのをやめ、女性が自ら自分を変えていこう、と語りかける。女性と言っても主婦や家庭を中心にする女性はスコープ外だが、サンドバーグ氏はあらゆる選択を尊重しあおうという。
    調査・統計データを多量に引用した原注にも、自身の華々しい経歴自慢ではなく、社会学的なアプローチを取ろうという著者の誠意が表れている。残念なのはこれが電子書籍ではなく紙でのみ出版されており、URLが記載されていてもほとんど意味がないことである。日経新聞社、最先端のIT業界の著者の本を、なんという旧弊な考えで扱っているのだ。

  • 女性のリーダーが生まれにくいことに対してやるべきことは多い。
    でも、諦めず目指さなければならない。
    5年後、10年後のために。

    • 9nanokaさん
      5年後、10年後に自分がどんな仕事をできているのか想像できませんが、先のことも考えて真面目に働かなきゃいけないなと思いました。
      5年後、10年後に自分がどんな仕事をできているのか想像できませんが、先のことも考えて真面目に働かなきゃいけないなと思いました。
      2014/12/07
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著者プロフィール

フェイスブックCOO リーン・イン基金理事長
フェイスブックに加わる前は、グーグルでグローバル・オンライン・セールスおよびオペレーション担当副社長、財務省首席補佐官を歴任。マッキンゼーでコンサルタント、世界銀行で調査アシスタントとして働いた経験もある。ハーバード大学にて経済学の学位、ハーバード・ビジネススクールにて経営学修士(MBA)を取得。

「2018年 『LEAN IN(リーン・イン)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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