- Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532321222
作品紹介・あらすじ
◆まさかあの人が! ――会社の中で不正は常に起こっている
東芝事件はセンセーショナルなものではあったが、ここ数年ニュースになった不正・横領・着服・キックバック等の問題だけでも学校法人、郵便局、国営放送子会社、大手飲料メーカーなど多岐にわたり、果ては66歳の経理社員の総額6億円以上の横領が原因で当時の社長が資金繰りを苦に自殺するという事件まで起きている。
不正をする会社や社員は、一見して外見も内面もろくでもない奴らだと思われがちだが、実際は違う。「まさかこの会社が」「この人が」と思えるような普通の会社や社員が不正をしたり、他者に不正を強要したりするので、なかなか表面化しないのだ。
◆プロの経理だからわかる不正の兆候
「東芝の不正はひどいね」「あんな横領、なぜ気づかないの?」と言っている自分の会社は大丈夫か、隣の席の人は信じられるのか?
「気が小さい人ほど大胆にやる」「劣等感と名誉欲で粉飾」「周囲の社員への仕返し」「快活に振る舞う人が危ない」「不器用そうに見せる人が一番手強い」「礼儀正しすぎる人の不正は見逃しやすい」「プライドの高い上司ほど騙される」「事務にお金をかけない社長は簡単に騙せる」――本書は、経理アドバイザーとして複数業種の会社を見てきた筆者が、会社組織という集団にこそ潜むモラルの脆さを、その経験を通して伝えるもの。
不正者の言動や伝票の出し方など、経理ならではの視点から見た笑えないエピソードも加え、組織で働くすべての人に向け、「誰もが不正に手を染めかねない現実」に警鐘を鳴らすものでもある。
感想・レビュー・書評
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とにかく文章が好みでした
話し言葉とも違う、語りかけに近いけれど過不足なく情報と意見を織り成すような
いつ、自分を含めた普通の人達が取り返しのつかない道に進み得るのか
落とし穴の位置を知っておきたい詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
会社では経理部にいる。
以前と違い最近はお金そのものを扱う機会は減っている。(仕組みや様々なソリューションにより)。
むしろデータばかり。
環境的には不正し難くはなってきた。
それでも不正はなくならない(世間的に)。
経理視点からするとバレない不正、「完全不正」はあり得ないと思っている。
必ず辻褄が合わなくなるから。
不正はコスパ最悪だと思うが当人は判断できる状況ではないのだろう。
本書は様々な不正に対峙する経理部門や経営への心構えのように感じた。 -
不正は他人事ではない。
素直な気持ちでこの本を読むことができてよかった。 -
経営者不正というよりは、そこそこの規模以上の組織内での不正のご紹介。
状況と環境で、誰でも行いうるということがわかる一冊であった