エネルギー産業の2050年Utility3.0へのゲームチェ

著者 :
制作 : 竹内 純子 
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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感想 : 40
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  • Amazon.co.jp ・本 (157ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532321703

作品紹介・あらすじ

経営共創基盤代表取締役CEO 冨山和彦氏 推薦「電力システム改革は、電力業界の構造改革に留まらない。業界の枠を超えた新たな産業創出と次世代エネルギービジネスに関心を持つあらゆる人にとって必読者となる一冊。電力システム改革の近未来像がここにある」
エネルギー問題に関心がある読者向けに専門情報をコンパクトにまとめました。
アクセンチュアの戦略コンサルタントと電力の専門家がタッグを組み電力自由化の先を見すえ、エネルギー問題を取り巻く
外的要因から最新技術の動向を踏まえて、2050年のエネルギーのあり方を予測。

人口減少や電力自由化、デジタル化、分散型発電などが進むことで、電力はどのように変わるのかを利用者側、
事業者側の双方の観点から解説しており、今後の原子力発電のあり方についても言及しています。

エネルギー関連の研究者や実務家には役立つ最新情報が含まれるほか、エネルギーを軸に新たなビジネスや
起業の機会をうかがう読者にも企画立案の参考にもなる一冊です。

感想・レビュー・書評

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  • 電力ビジネスの今と未来について書いた本。素人にも分かりやすい言葉で書かれている上に、内容がコンパクトにまとまっているので時間をかけずに読むことができた。

    原発事故でも感じたが、電気は私たちにとって当たり前にある一方で、電力ビジネスは想像以上に複雑である。電気を使うことイコール本書で言うところのKWh価値を買うと一般的には思われているが、KW価値、ΔKW価値というユニバーサルサービス的なものがあっての電力市場だということはほとんどの人は知らないのではないだろうか。そうでなければこんな無邪気にSDGsとか言っていられないだろう。

    現状KW価値、ΔKW価値をKWhに対する料金で賄っているということだが、再エネ普及でKWh価値がほぼ0になった場合は、電気代というのはどうなるのだろうか。すぐに思いつくのはNHKのようにユニバーサルサービス料金を一律で徴収し、KWh価値からはほぼ徴収しないまたは接続機器の個数やら電力量で課金していくような形だろう。

    KWh価値であれば、余剰電力をビットコインマイニングなどの電気をそのまま換金するようなビジネスでペイできるかもしれないが、KW価値やΔKW価値はやはり公共とする、または電池に活躍いただくくらいしか素人には思いつかない。まあ、このような悩みは再エネが順調に普及するシナリオでの悩みなので、そのレベルにまで再エネを普及させられるかの方がハードルが高いだろう(むしろその長い道のりのなかで、KW価値、ΔKW価値問題解決の糸口が見つかりそうだが)

  • 私には所々難しかったけど今後のエネルギーや自身の生活を考えるには役に立った
    風力発電などが優れているとも言い切れないこと、火力発電や原子力発電がそんなに悪くないこと
    家ではガスコンロが絶対だったけど将来のことを考えるとオール電化にすべきかなとも思った
    2050年豊かに暮らせていることを願って

  • 内容としては少々物足りないものの、エネルギーにまつわる産業の現状及び将来図を描いた良書である。特に、kWh・kW・ΔkW価値(DER化に伴い、kWとΔkWh価値向上)や託送料金に関するデススパイラル問題、電気自動車の市場参入等は分かりやすくまとめられており、なるほどと感じた。需要家目線では普段気にすることはほとんどないが、日本における電力制度設計は複雑であり、これらの課題に対応すべく柔軟に変更していく必要があるのだろう。
    ただし、太陽光や風力発電等の再生可能エネルギーや蓄電池の指数関数的価格破壊が起こりうる、そうなった場合には冒頭のストーリーのように電気代という概念がなくなる、といった記載があったが、現状からは到底想像もつかないため夢物語であると感じてしまった。そのような未来が到来する日がくるとよいが、、、

  • インフラ小売業の未来予測。総括原価だった1.0の時代、自由化の2.0の時代の先を占う。
    電気インフラは特に影響が大きい、人口減少、同時同量、分散電源化、kwh価値の減少とΔkw価値の増大、電気as a serviceのような流れ、電気自動車の普及。
    料金体系から見直すんだろうな。

  • 毎度ながらこの手の本読むのにめちゃくちゃエネルギー必要で、今回も時間かかった。

  • すでに自由化に関しては進みつつあるのですけど、人口減少については過疎化でインフラの持続性の問題が起こること、そして脱炭素化は世界的な潮流となっているため、日本にとっては国をあげて対策が必要になるなと。
    対策案として分散化の項目に該当する分散型電源の普及になります。日本の太陽光発電の現状も公平に書かれていてわかりやすかったです。
    インフラは生活で必要不可欠なものですし、そういう意味では日本でも合併で規模が現状よりもでかい会社ができたり、サービス提供会社への転換する可能性を頭の片隅に置いておきたいですね。

  • 開発目標7:エネルギーをみんなにそしてクリーンに
    摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50080143

  • 本を読んだり聞いたりして地球温暖化はガチでやばいんだと理解したので、再エネ系の本ということで読んだは良いものの、内容が難しすぎて細かい所はわからなかった笑


    未来に向けて電気のあり方を変えていく必要があるのは分かった、
    このままいくとライフライン維持が難しくなったりもするし、改善した方が楽しい未来がありそう!

    とにかく今の火力発電や原子力発電以外のものでの発電(太陽光、洋上風力など)を増やす
    指数関数的に蓄電技術を伸ばす
    EVの普及
    など投資対象を探す、それに投資する明確な理由を見つける良い本だった

  • 電力だけの話でなく、電気自動車や自動運転にも話が及んで、とても興味深い。

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著者プロフィール

1966年高知県生まれ、上智大学大学院外国語学研究科国際関係論専攻博士前期課程修了、デンヴァー大学大学院国際関係学部博士課程修了(国際関係論、Ph.D.)。日本国際フォーラム研究員、明治大学専任講師を経て、現在、明治大学政治経済学部助教授。主著に『同盟の認識と現実』(有信堂、2002年)、Alliance in Anxiety (New York: Routledge, 2003)、「9・11後の米中台関係」日本国際問題研究所『国際問題』(2004年2月号)がある。

「2004年 『比較外交政策 イラク戦争への対応外交』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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