日本型魅惑都市をつくる

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532350871

作品紹介・あらすじ

もっと日本の街はよくなる!小さな路地、小さな区割り、小さな事業単位を生かす、日本発の都市再生ビジョンを提示。

感想・レビュー・書評

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  • 「補助金は、社会保障へと流れる」
     
     現在主流になっている、と言うか、それしか方法が無いだけなんだけど、敷地を合筆して超高層マンションを建設する開発手法に対して疑問を呈し、共同化な無しの小規模開発による機能更新を提言する。
     確かに防災の意味もあって、大きな道路に囲まれた大街区に土地を整理しないと、行政からの補助金は受けられない。
    容積ボーナスも同じく、大街区+公開空地じゃないともらえない。
    行政は大街区の都市開発しか認めないというスタンスだけど、土地が細分化したままの開発について、著者は建築基準法などの各種単体規定が効いているから、土地の細分化=過密化とはならないと言う。だから、合筆する必要は無いと言う。
     そう言われてみると、なぜ高層化なのかというとそれは簡単で、戸数を積まないと事業が成り立たないだけで、壁面後退も緑地化も補助金をもらうためにやっているというのが殆んどだと思う。
     そうやって考えてみると、この本には小規模開発における事業採算性についての記述があまりない。密集地区での、先駆的な一発目の開発に補助や緩和規定を与えることで、その次に続く開発を誘発させようという発想ぐらいだろうか。
     大街区の再開発からシフトさせようとするならば、行政が小規模開発に対して、メリットを見いだせるような制度を作らないと行けない。

    都心マンション開発→都心での供給オーバー→価格の低下→地方からの流入→地方の過疎化

    ってな感じで地方活性化と都心開発は矛盾しているんだけど、それでいいんだろうか

  • 2冊

  • 1500

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著者プロフィール

東京電力株式会社技術開発研究所主席研究員
1952年、東京都墨田区生まれ。1976年、東京大学工学部建築学科卒業。1978年、東京大学工学部大学院修士課程修了(西洋建築史専攻)。建設省、世界銀行、都市基盤整備公団を経て、2004年より現職。都市・建築・住宅分野にわたる諸制度・システムの現状評価と改善提案を主たる関心分野とし、日本型街づくりシステムを提唱。

〔著作〕
『快適都市空間をつくる』中央公論新社、2000年
『なぜ日本の街はちぐはぐなのか』日本経済新聞社、2002年
『日本型魅惑都市をつくる』日本経済新聞社、2004年

「2007年 『日本型まちづくりへの転換』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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