中国株投資の王道: ウォール街から万里の長城へ

  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (335ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532352998

感想・レビュー・書評

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  • 流石にウオール街のランダムウオ―カーの著作。08年に掛かれた本だが、色あせない知識が詰め込まれている。協作として中国人学者2名がいることも大きいか。。10年早く読みたかった。リスクとねらい目が的確に書かれている。今から投資しても遅くないとの確信を得る。

  • 古い本だが中国投資に対する心構え、リスク&リターンを再認識させてくれる良書。

  • 中国投資の教科書的読み物。中国市場が数年前にはすでに結構効率化されていたとは知りませんでした。ただ、この本が出版されたときに中国株に投信して持ち続けていたら、大やられでした。筆者が言うように時間分散が投資には大事ということです。ディスカウントされたクローズドの投信は調べる価値ありですね。

  • 「中国株に乗らない手はない」バートン・マルキール

    「ウォール街のランダム・ウォーカー」で有名なバートン・マルキールによる2008年出版の中国投資の解説書です。

    ブルインチャイナのジムロジャーズ、ペトロチャイナを一時大量保有したウォーレンバフェット、そしてマルキールと大御所が中国の将来に対して超強気なのです。マルキールはリスク低減のため、分散投資されたポートフォリオに中国株を取り込む事を強く勧めています。

    これまでにマルキールは、効率的株式市場において株価は瞬時に情報を織り込むため、常に適切な株価を示し、ランダムな動きをするとと説きました。そこではファンドマネージャーの才能により常に高いパフォーマンスをたたき出すことは不可能であり、結果コストの低いインデックスファンドが優位となります。

    これによれば、もし中国が効率的市場となっていれば、どんなに有望であっても、その期待経済成長率は株式市場に既に織り込まれているかも知れません。しかしながらマルキールは2008年の段階では、市場によってはまだまだ効率的とは言えず、株価が割安であると述べています。投資の面ではきわめて保守的な人かと思っていましたが、中国に対しては大きくブルの立場を取っているのには驚きました。本書の中でも金メダル指数やスカート丈指数なども触れられており、ランダムウォーカーとあわせて読むと、市場の効率性の判断が重要であることが分かります。

    本書の特徴は特にマクロな視点から中国株投資について解説しています。例えば、毛沢東による文化大革命による社会主義化から、鄧小平による資本主義の導入への遷移について丁寧に説明されているのです。現在の中国は半官半民の株式会社を多く抱えた計画経済モデルと市場経済モデルの混合であり、中国独特の社会主義経済を築いています。一方で日本を凌ぐ資本主義経済を構築しており、10%弱という高いGDP成長率を保ち、既に日本を凌ぎ世界2位のGDPとなったとも報道されています。今後20年の間に、中国は世界一の高成長経済になることは間違いなく、アメリカから中国へと世界の中心は動いていくことになります。アメリカ株に投資するように、中国株に投資するのは普通なことなのかもしれません。

  • 中国株に対する楽観的な本。マルキールがこういう内容の本を出すとはちょっと驚きだったが、内容的には至って真面目。個別株は胡散臭いものも多く、インデックスや(もっと慎重を期すなら)中国関連銘柄のファンドなどを推奨している。・中国の背景を考える上で、儒教、植民地、共産主義、資本主義の四つのキーワードを頭に入れておくべきだという。外国の支配を許さないし、過去の悲惨な生活にも戻りたくないという思いが強く、現在の流れは変わらないというのが大前提になっている。・リスク要因としては、高齢化(大したことはないし、儒教精神により高齢者は家庭で保護される)不良債権(実際は政府の債務だ)、台湾、環境問題、汚職(これは深刻)、地域格差などあるが、どれも解決可能な問題ばかりだという。公認会計士は毛沢東時代に資本主義の走狗として強制労働などに回された打撃から十分に回復しておらず、会計も不透明。・非流通株問題株式の公開は地方政府の管轄下にある国有企業につき、各地方政府毎に公開枠が割り当てられるという形で開始。その後、個人企業についても解禁された。2005になり、政府からの放出による株価下落分は、ボーナスを出すことにした。持ち株X株につき、Y株を割り当てる、という形だそうで、要するに分割みたいなものか。既存株主への無償割り当て。・種類A株30%を占める。非効率的で、株価操作などがされている可能性も高い。国内投資家のみ。もしくはQFIIと呼ばれる資格のある外国人投資家のみ。B株外貨建。発行株数も少なく、将来的には廃止される予定。H株。香港ドル建。多くの会社はA株との両方を発行しており、価格差がある。A株が高い

  • 素人向け。

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著者プロフィール

プリンストン大学名誉教授
1932年生まれ。プリンストン大学経済学博士(PhD)。同大学経済学部長(1974-75、77-81)、大統領経済諮問委員会委員(75-77)、エール大学ビジネススクール学部長(81-88)、アメリカン証券取引所理事などを歴任。世界的な投信会社バンガードの社外取締役としても活躍。

「2023年 『ウォール街のランダム・ウォーカー<原著第13版>』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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