勝間和代のお金の学校: サブプライムに負けない金融リテラシー

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
3.24
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  • Amazon.co.jp ・本 (319ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532353513

作品紹介・あらすじ

「金融」というと、なぜか、日本の中では鬼っ子のような存在です。しかし、金融は本当にそんなにわかりにくく、ずるくて私たちの生活に縁遠いものなのでしょうか?もちろん、そんなことはありません。金融は私たちの経済の食べ物のようなものだからです。この本では、「金融」をさまざまな角度から見直し、考えるため、まるでレストランのメニューのように、金融授業のフルコースを用意してみました。漠然といろいろなところから断片的に得てきた知識を、ある程度体系だって理解をしながら、読み終わったときに、「ああ、金融ってそういうことだったのか」と、ぽん、と膝を叩いてもらえるような構成をめざしました。金融を通じて社会に参加することで、わくわくと楽しく、社会との関わりを持ちながら、金融の楽しさを味わっていただきたいと思います。

感想・レビュー・書評

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  • 読みやすい文字の配置の仕方とか工夫してあって良かった。専門用語が多かったが、用語の説明が丁寧にしてあって読みやすかった。理解しやすい内容で読んでいて参考になって面白かった。この本を読んで投資と投機は違うということがわかって、投資について興味が湧いてきた。1時間目は64ページの竹中平蔵の増税に対する考えと72ページの法人税の考えが参考になった。本書に書かれている金融教育についての考え方についての考えはいいアイディアだと思う。2時間目は口座の分け方が参考になった。4限は268ページの11行目の近江商人の格言が印象に残った。

  • いわゆる勝間本の中の一冊です。

    タイトルの通りお金に関する本で、資産の具体的な運用方法について書かれているというのではなく、お金を通しての世の中の仕組みをその筋のエキスパートを迎え、対談方式で語っていくという内容でした。

    「日本人は労働によって得た大切な収入を、限りなく0に近い金利しか得られない銀行に預けそれが当たり前だと思っているがそれは、決定的にリスクが高すぎる」
    みたいなことが語られ、自分もその一人なのでそれがなにかおかしいの?と思いながら読み進めていると、そんなことをしているのは先進国では日本人のみらしく、他の国は自分の資産は自分の責任で投資信託なり外国為替なり株式、先物。。といったさまざまな方法で増やしていくことが当たり前らしいです。

    実際自分のまわりにもそういう人はいないし、根本的に日本人の国民性として働かずして楽して稼ぐ、カネにカネを稼がせるという発想がないのでそれは当然なのだけど、このままでは徐々に迫ってきている危機に対応はできないんだろうなということはわかってきた。
    人口減で経済は縮小していくしこのまま今まで通りに何かを作ったり、何かを売ったりして利益を得るだけでは生きていけない時代がやってくる。

    そのために自分の資産は自分で管理していく自分の頭で考えてリスクを分散し、働いて得る収入以外にもお金を稼ぐ方法を見つけることが必至。

    まだこういったことは世間一般の発想ではないし、自分もまだ未知なことばかりなので勉強中ですが、もっともっと深いとこの知識を得てお金を運用していく方法をみつけなければと思わせる一冊でした。

  • 金融について勝間さんと各4人のスペシャリスト(政治、投資、株式、社会)の対談形式でわかりやすく解説されている。
    難しい言葉は注釈があり、金融初心者でもわかりやすい。
    ・複雑な制度は悪
    ・リスクマネジメントとしての分散投資をすべき
    ・時間分散投資を心がけよ
    ・投資と投機を混同するな
    ・生活費:資産形成:自己投資=8:1:1

  • 「金融」というと、なぜか、日本の中では鬼っ子のような存在です。しかし、金融は本当にそんなにわかりにくく、ずるくて私たちの生活に縁遠いものなのでしょうか?もちろん、そんなことはありません。金融は私たちの経済の食べ物のようなものだからです。この本では、「金融」をさまざまな角度から見直し、考えるため、まるでレストランのメニューのように、金融授業のフルコースを用意してみました。漠然といろいろなところから断片的に得てきた知識を、ある程度体系だって理解をしながら、読み終わったときに、「ああ、金融ってそういうことだったのか」と、ぽん、と膝を叩いてもらえるような構成をめざしました。金融を通じて社会に参加することで、わくわくと楽しく、社会との関わりを持ちながら、金融の楽しさを味わっていただきたいと思います。
    1時間目 世の中の大きな動きの中で金融をとらえる(先生=竹中平蔵さん)(「リスク=危険」は誤り 金融・政策リテラシーの低さが危機を呼ぶ;「カネもうけは汚い」の考えを排除 金融教育拡大へ社会運動を ほか)
    2時間目 投資信託を使って資産運用の「仕組み」をつくる(先生=竹川美奈子さん)(金融危機にどう立ち向かうか;投信選びに目論見書・運用報告書は必読 ほか)
    3時間目 金融危機に打ち勝つ株式投資術(先生=太田忠さん)(金融危機はチャンスだが、投資の前に自分のルールづくりを;同調性が高まり分散が効かない世界に ほか)
    4時間目 金融から未来を変える(先生=河口真理子さん)(CSR評価、株式市場でようやく芽生え;金融危機はSRI普及のチャンスでもある ほか)
    ホームルーム 読者からの三つの質問と、勝間からのメッセージ(聞き手=田中彰一)(損をしてしまったけどどうすればいい?;塩漬け投信をどうするか ほか)

  • 「金持ち父さんのファイナンシャルIQ」を読んで肝を冷やしたけれども、やっぱり今勤めている会社の401Kの運用について勉強したくてこわごわ手に取った二冊目。題名からして初心者に親切そうですよね?

    全体は 4 Chapter 構成。1. 世の中の大きな動きの中で金融をとらえる。2. 投資信託を使って資産運用の「仕組み」を作る。3. 金融危機に打ち勝つ株式投資術。4. 金融から未来を変える。と、なっています。

    とりあえず全て読みましたが、現時点では個人投資家としての実践ステップについて述べられている 2. と 3. がより参考になりました。政治や社会的責任について考えるのは自分のポートフォリオがきちんと組めてからでもよろしいかと。とにかく何か始めなくてはいけない、と焦って読み始めたレベルだったので専門用語の多さには閉口しましたが、欄外に用語解説があり、初心者でもなんとか最後までついていくことができました。

    まず、投資と投機の違い。インデックス型とアクティブ型投資信託の違い。日本株式 日本債券 海外株式 海外債券を使った分散ポートフォリオ。ドルコスト平均法 (銘柄だけではなく時間も分散することの重要性)。投資は貯蓄してからエイヤ!っと始めるものではなく今すぐにでもコツコツ始められる。などなど、基本的な知識を得ることができて満足です。

    竹川さんの Chapter で紹介されていた、口座を用途別にいくつかに分ける方法は既に実践出来ていたので、そこから401Kだけでなく流動性のある投資用口座にも自動積み立てにして毎月一定額づつ投資信託を買っていくこともできるなと思いました。が、現時点では両方運用するのは難しいので401Kに集中しておくことにします。

    キヨサキ氏は「$200,000 の車を買う際には... 」というようなケタハズレのスケールで話をしていましたが、勝間氏は「例えば 300万をまとめて何かに投資するのは私たちプロでも気持ちが悪い」といったような庶民的な感覚で話を進めてくれるので、初心者としては参考にしやすいと思います。

    すべての Chapter を通して、講師に対している著者は自分の意見を控えめにしつつも、話の流れに関してはしっかり主導権を握っている様子が伺えます。そして著者主体の最終 Chapter では読者からの質問に遠慮なしに厳しく答えていく様子がかっこよかったです。

  • 金融に関する基礎的な知識や金融用語についてその都度解説が載っていて、勉強になった。

    会話形式で非常に読みやすかった。

    「金融とはおそろしく脳が汗をかく仕事」。

  • オランダで改革がうまくいくのは全部トップダウンで決めてしまうから。
    日本はトップダウンでの決定なんてできない。
    今後の日本市場、日本株がラリーがあるかどうかは、外国人投資家が日本のことを魅力的だと思ってくれるかどうか。
    税金というのは、みんなの利害が集まっている。税金というのは経済から見たこの国の形。だからそこにいろんな利害が反映される。

  • カツマ本の金融リテラシー系の最新作。
    書き下ろしではなくWEBの記事の焼き直しである。
    「お金は銀行に預けるな」が、とても完成度が高いと感じたので、
    今回は前作ほど「腹落ち感」が少ない。
    カツマ本にはいつも期待してしまうので、余計そのように感じる。
    でも、一般の書籍と比べてレベルが低いということではない。
    いつものとおり抜き書きを書く。

    (竹中さん・勝間さん)
    ・必要な経済対策は規制緩和。
     外資規制も行き過ぎ(との見方がある)。
     金融の目詰まり、コンプライアンス不況が必要。
    ・母と子の経済教室が必要。栄養学と同じくらいに。
     …真善美聖健「富」の教育が必要だんだろうな。
    ・投資の勉強をした人が結果的に勝っている。
    ・ETFはわかりやすい。
    ・ワークライフバランスの本来の意味は、
     仕事中は、移動時間も含めて一生懸命仕事する。
     その代わり、早く帰って明日の自分のために勉強する。こと。

    (竹川さん・勝間さん)
    ・お金の目的に応じて口座を4つに分ける。
     1.生活口座(給与振込口座)
     2.貯蓄用口座
     3.プール用口座
     4.投資用口座
      決済用の口座にはあまりお金を入れない。
      給与振込後、貯蓄用の口座等に移す仕組みをつくる。
       →これはすぐに実施。遊休の普通預金をMRFに移す。
        メインバンクの普通預金の金利が0.04、
        MRFは0.27なので、効果はある。

  • 勝間さんと各分野のプロとの対談をまとめた本。
    金融とリスク、投資信託、株式投資、社会的責任投資、
    各対談のQ&Aといった形で構成されています。

    投資信託は分かりやすかったところも多いが、
    その他の部分は自分がやっていないこともあって、
    正直ちょっと難しかった。

    金融リテラシーを身につけるためには、
    実際にやってみないと痛みを伴わないと分からない。
    どの金融関連の本を読んでも書いてあることですが、
    そのことを改めて思い出させてくれた本です。

    また、分散投資については、
    てっきりかける場所を分散すればよいと
    思っていたのですが、
    それよりもタイミングの分散のほうが
    大切であることに触れていた。
    考えてみれば当たり前のことかもしれませんが、
    分散投資って言われると、
    時期をずらすって発想にはいたらないかもしれませんね。

    書いている内容は他とそう大差ありませんが、
    細かい気付きを与えてくれ、大変タメになりました。

    参考になったのはコレ:
    ・投資と投機は何が違うのか?
    ・生活費:資産形成:投資=8:1:1

  • 日本の経済不安が煽られている。
    あと、投資信託して、自分の資産を分散化しようと書いてある。

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著者プロフィール

東京都生まれ。経済評論家(兼公認会計士)。早稲田大学ファイナンスMBA、慶應義塾大学商学部卒業。
当時最年少の19歳で会計士補の資格を取得した後、21歳で長女を出産。在学中から監査法人に勤めるが、ワーキングマザーとしての働きにくさから外資系企業に転職。以後、外資系数社を経て、経済評論家として独立。労働生産性の改善などが得意分野。
男女共同参画会議「仕事と生活の調和に関する専門調査会」専門委員。ワーキングマザーのための無料会員制ウェブサイト「ムギ畑」(http://www.mugi.com)を主宰。3女の母。
著書に『インディでいこう!』『猪口さん、なぜ少子化が問題なのですか?』(共著)『無理なく続けられる年収10倍アップ勉強法』『無理なく続けられる年収10倍アップ時間投資法』(以上、ディスカヴァー)、『マッキンゼー組織の進化』(ダイヤモンド社、共著)などがある。

「2007年 『ワーク・ライフ・バランス手帳2008』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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